難治性の急性骨髄性白血病(AML)の生存率改善を示したシタラビン+vosaroxin併用療法の試験/MDアンダーソンがんセンター | 海外がん医療情報リファレンス

難治性の急性骨髄性白血病(AML)の生存率改善を示したシタラビン+vosaroxin併用療法の試験/MDアンダーソンがんセンター

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難治性の急性骨髄性白血病(AML)の生存率改善を示したシタラビン+vosaroxin併用療法の試験/MDアンダーソンがんセンター

難治性急性骨髄性白血病の生存率改善を示した研究

シタラビンとvosaroxinの併用化学療法により有害反応が減少、高齢の患者に有益

MDアンダーソン・ニュースリリース

2014年12月7日

従来の薬剤シタラビンと新規化合物vosaroxinを併用した第3相試験は、急性骨髄性白血病(AML)が再発した患者にとって有益なものとなるかもしれない。

テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病部門の内科学教授であるFarhad Ravandi医師によるこの試験では、特に60歳以上のAML患者の生存率向上が示された。

この試験結果は、本日サンフランシスコで開催された第56回米国血液学会(ASH)年次総会で発表され、ASH発行のBlood誌に掲載された。

急性骨髄性白血病は、成人の白血病では最も一般的である。アントラサイクリン系抗生物質など、従来の薬剤と併用して現在広く行われているシタラビン治療は、中毒性副作用の増加と関連している。

この国際ランダム化試験は124カ所で行われ、この種としては最大規模のものである。この研究で、シタラビンをvosaroxinのような他の薬剤と併用すると、シタラビンとアントラサイクリン系抗生物質を併用した時にみられたような、重篤な中毒性副作用を引き起こさなかったことが明らかになった。

「現在、再発または難治性のAMLに対して、承認された標準治療というものはありません。再発または難治性のAML患者さんにとって、効果がありかつ安全な治療が非常に必要とされています」とRavandi医師は述べる。「これらのデータは、この併用療法が、困難な難しい状況にある高齢の患者さんに対して効果的な新しいサルベージ療法になりうる、という心強い一助となるでしょう」。

シタラビンと、アントラサイクリン系またはトポイソメラーゼ阻害薬との併用療法による中毒性副作用には、心筋への障害も含まれる。研究者らは、シタラビンを新たな別の薬剤と併用することで、それ以上の重篤な毒性を引き起こさない、効果的なAMLの治療の開発を期待している。その薬剤のうちの一つがvosaroxinで、癌細胞の自然防御能を標的として回避し、癌細胞の細胞死を誘発する。研究者らは、第3相ランダム化臨床試験で、この化合物が、他の治療でよくみられるような心毒性を引き起こさず、現在の治療の限界を克服できるか評価を行った。

試験では、世界124カ所において、再発性または難治性AML患者711人をシタラビンとvosaroxin群、またはシタラビンとプラセボ群にランダムに割り付けた。vosaroxin群では、プラセボ群と比較して全生存期間が延長し(7.5カ月対6.1カ月)、完全奏効または寛解がより多くみられた(完全奏効はvosaroxin群で30.1%、プラセボ群で16.3%)。

意義深いことに、この治療で全生存期間の延長が最も多くみられたのは60歳以上の患者や早期再発の患者においてであった。両群の早期死亡の数は同等であり、最も多くみられた有害事象は好中球減少または白血球減少、敗血症、感染症、口内炎であった。

その他のMDアンダーソンでの試験担当医師は以下のとおりである:Elias Jabbour, M.D., Jorge Cortes, M.D., and Hagop Kantarjian, M.D, department of leukemia.
その他の参加施設は以下のとおり:Weill Cornell Medical Center, New York; Indiana University Cancer Center, Indianapolis; Moffitt Cancer Center, University of South Florida, Tampa; West Virginia University, Morgantown; Institut Paoli-Calmettes, Marseille, France; Vanderbilt-Ingram Cancer Center, Nashville, Tenn.; University of California, Los Angeles; University of Alabama, Birmingham; Hôpital Haut Lévêque-CHU de Bordeaux, Pessac Cedex, France; Medizinische Klinik und Poliklinik im Städtischen Krankenhaus, Kiel, German; Hôpital Purpan-Chu de Toulouse, Toulouse, France; Memorial Sloan-Kettering Cancer Center, New York; Sunesis Pharmaceuticals, Inc., South San Francisco, Calif.; Cytel, Inc., and Harvard School of Public Health, Cambridge, Mass.; and Medical University of South Carolina, Charleston

本研究はSunesis Pharmaceuticals, Inc.より助成を受けた。

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平沢沙枝 訳
林 正樹 (血液・腫瘍内科/社会医療法人敬愛会中頭病院) 監修
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原文


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