放射線治療後の化学療法(PCV療法)は低悪性度の成人脳腫瘍患者の無増悪生存期間と全生存期間を延長する/メイヨークリニック | 海外がん医療情報リファレンス

放射線治療後の化学療法(PCV療法)は低悪性度の成人脳腫瘍患者の無増悪生存期間と全生存期間を延長する/メイヨークリニック

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放射線治療後の化学療法(PCV療法)は低悪性度の成人脳腫瘍患者の無増悪生存期間と全生存期間を延長する/メイヨークリニック

2014年5月29日

脳腫瘍の一種である低悪性度神経膠腫(グリオーマ)の成人患者に対し、放射線治療後にプロカルバジン、CCNU(ロムスチン)およびビンクリスチンによる化学療法レジメン(PCV療法)を実施したところ、放射線治療単独よりも、無増悪生存期間および全生存期間が延長することがわかった。この結果は、2014年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会にて本日発表された第3相臨床試験の結果の一部である。今回の発表は、本試験の筆頭著者であり、メイヨークリニックがんセンターCancer Practice部門の副部長Jan Buckner医師により行われた。

「PCV療法を受けた患者の方が放射線治療のみを受けた患者よりも、平均して5.5年長く生存したことが明らかになりました。この結果は、2012年にJournal of Clinical Oncology誌にて発表した結果の続報になります。以前の報告では、初期診断時に放射線治療とPCV療法を併用したところ、無増悪生存期間は延長したが全生存期間は延長しなかったという結果でした」とBuckner医師は述べた。

今回のRTOG9802試験では、1998年から2002年の間に低悪性度の神経膠腫患者251人を登録し、放射線治療後の化学療法の効果を検討した。試験に参加した患者はリスクの高い低悪性度神経膠腫患者で、即ち40歳以上か、39歳以下の場合は腫瘍の切除が部分的であった場合である。

研究者らはこのほか、乏突起神経膠腫の患者の方が、星細胞腫または乏突起星細胞腫の患者よりも、予後が良いこと、また女性の方が予後が良いことも発見した。

「RTOG9802試験は、NCI臨床試験ネットワーク(NCI’s National Clinical Trials Network)を通して、全米およびカナダの研究者によって行われました。公的資金を受けた国際臨床試験ネットワークがあったからこそ、今回の試験を実施することができました。今後は、それぞれの治療に応じてどの患者が最も便益を得られるか確認できるバイオマーカーを特定するために、試験に参加した患者の腫瘍組織を調べることが次の段階になります」とBuckner医師は述べた。

アメリカ癌協会(ACS)によると、2014年に米国では約23,000人が原発性脳腫瘍の診断を受けると予測されている。また、そのうちの10〜15%は低悪性度の神経膠腫であると推測されている。神経膠腫は、脳または脊髄由来の腫瘍であり、最もよくみられる原発性脳腫瘍である。

本試験は米国国立癌研究所(NCI)による資金提供を受け、Radiation Treatment Oncology Group、Alliance for Clinical Trials in Oncology(癌臨床試験同盟)、Eastern Cooperative Oncology GroupおよびSouthwest Oncology Groupに参加する研究者により実施された。

 

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小泉美希 訳
西川 亮(脳・脊髄腫瘍/埼玉医科大学国際医療センター)監修
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原文

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