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新乳癌外科ガイドライン

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新乳癌外科ガイドライン

キャンサーコンサルタンツ
2014年2月28日

外科腫瘍学会と米国放射線腫瘍学会は新しい外科ガイドラインを発表した。その中で、切除断端陰性(no ink on tumor:切除した臓器を特殊インクに浸け、顕微鏡下での切除断端の癌細胞の存在を観察しやすくした上で、切除断端に癌細胞が存在しないと確認されたもの)は局所再発のリスクを減らすが、より広範囲の断端切除がこのリスクを有意に下げるわけではないと述べている。定型的に腫瘍の外縁を超えて健常な乳腺組織を切除することは、悪性度の高いトリプルネガティブ乳癌を含め、どの患者にも必要なわけではない。 

Annals of Surgical Oncologyで公表された新ガイドラインにより、不要な乳房手術が有意に減少し、手術成績が向上し、女性がよりよい手術方法を決断できるようになることが可能となるであろう。 

浸潤性乳癌の乳房温存術の適切な切除断端については長く議論されてきた。乳房温存術後、およそ25%の乳癌患者は、外科医が癌周囲の正常組織を追加切除し、より広い切除断端を確保するために再び手術を受けている。それは乳房再切除として知られた手技である。 

今まではその再切除により、局所再発リスクを下げることが可能であるか否かについてはほとんどデータがなかった。

ステージ12の浸潤性乳癌の乳房温存術の最適な手術断端を決定するために、2013年に専門家会議が招集された。

専門家らは合計28,162人の患者を含む33の研究の系統的レビューから、切除断端の大きさと局所再発のメタ解析を行った。 

研究家らは断端陽性ink on invasive carcinoma or ductal carcinoma in situ:浸潤性乳癌または非浸潤性乳管癌が切除断端に存在するもの)は断端陰性に比べ2倍の局所再発リスクがあることを発見した。

 断端陰性(no ink on tumor)は局所再発のリスクを最小限にするが、より広範囲の切除断端はこのリスクを有意に下げるわけではない。

 そのためno ink on tumor より広い断端陰性を定型的に取ることは必要ではない。

 専門家らは外科医にno ink on tumor を適切な切除断端の基準として使うように推奨している。この基準は低率の局所再発と関係し、再切除を減らし、手術成績を向上させ、医療費を軽減することができる。

参考文献

Moran MS, Schnitt SJ, Giuliano AE, et al: Society of Surgical Oncology–American Society for Radiation Oncology Consensus Guideline on Margins for Breast-Conserving Surgery With Whole-Breast Irradiation in Stages I and II Invasive Breast Cancer. Annals of Surgical Oncology. 2014; 21(3): 704-716.

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中村奈緒美 訳
原 文堅 (乳腺科/四国がんセンター)監修
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原文


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