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トリプルネガティブ乳癌に対し、アバスチンの追加投与が有望/ダナ・ファーバー癌研究所

  • 2014年1月14日

    2013年12月13日

    トリプルネガティブ乳癌の女性患者を対象にした全国的な研究において、標準化学療法薬に化学療法薬のカルボプラチンまたは血管新生阻害剤のアバスチンを追加投与することにより、腫瘍が完全に消失する患者数が著しく増加したことを、サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)2013で研究者が報告する。

    アバスチンは再発の長期予防薬として有効性を示していないため、カルボプラチンを追加したこの研究結果は、特に有望であると研究リーダーは述べている。

    この研究は12月12日金曜日の中部時間AM 9:30に発表される予定である。

    「今回の発見により、トリプルネガティブ乳癌の女性に対する標準化学療法において、カルボプラチンは一部の薬剤に追加、あるいは一部の薬剤の代替薬として使用することが可能である」と本研究の統括著者であり、ダナ・ファーバー癌研究所、Susan F. Smith Center for Women’s Cancersの女性癌部門の主任であるEric Winer医師は述べている。

    トリプルネガティブ乳癌は、その細胞表面上に3種の増殖刺激受容体が発現していないことにちなんで名付けられ、乳癌症例全体の15~25%を占める。

    トリプルネガティブ乳癌はしばしば化学療法に反応し、症状が緩和されるが、他の乳癌より進行性が強く、再発の可能性が高い。

    トリプルネガティブ乳癌は細胞表面に3種の一般的な受容体が発現していないため、他の種類の乳癌ではこれらの受容体を阻害する薬剤に対し、通常は反応しない。

    この研究には、ステージIIまたはIIIのトリプルネガティブ乳癌の女性450人が参加した。

    本試験は国立癌衛生研究所(National Cancer Institute)によりサポートされるnational clinical research networkであり、the Alliance for Clinical Trials in Oncologyの一部であるCancer and Leukemia Group Bから資金提供を受けた。

    術前治療として、標準化学療法(パクリタキセル、アドリアマイシン、シクロフォスファミドの併用)、カルボプラチンを追加した標準化学療法、アバスチン(癌の血管新生を阻害する薬剤)を追加した標準化学療法、カルボプラチンとアバスチンを追加した標準化学療法のいずれかを受けるよう女性は無作為に割り付けられた。

    標準化学療法だけを受けた患者では、34%で腫瘍の消失が見られた。

    この結果と比較し、カルボプラチンを追加した標準化学療法の患者群では48%、アバスチンを追加した標準化学療法では51%、カルボプラチンとアバスチンを追加した標準化学療法では61%の患者に腫瘍の消失が見られた。

    有望な結果が得られたが、「トリプルネガティブ乳癌のどの女性患者が、カルボプラチンの追加により特にベネフィットが得られるか、またどの女性患者でベネフィットが得られないかを明らかにするためにさらなる調査が必要である」とWiner氏は述べた。

    「トリプルネガティブ乳癌について多くのことを学んでいるので、われわれは個々の患者に対し最も有効な薬剤の組み合わせをこれまで以上に適切に判断することができるようになるだろう」。

    本研究の統括著者はブラウン大学のWilliam Sikov医師である。共著者はDonald Berry, PhD, of University of Texas M.D. Anderson Cancer Center; Charles Perou, PhD, and Lisa Carey, MD, of UNC Lineberger Comprehensive Cancer Center, Chapel Hill, N.C.; Baljit Singh, MBBS, MD, of New York University Medical Center; Constance Cirrincione, MD, Alliance Statistical Center, Durham, N.C.; Sara Tolaney, MD, MPH, Mehra Golshan, MD, and Jennifer Bellon, MD, of Dana-Farber; Charles Kuzma, MD, of Southeast Cancer Control Consortium, Winston-Salem, N.C.; Tim Pluard, MD, of Washington University-St. Louis Medical Center; George Somlo, MD, of City of Hope Comprehensive Cancer Center; Elisa Port, MD, of Mount Sinai Medical Center, New York, N.Y.; Deborah Collyar of Patient Advocates in Research, Danville, Calif.; Olwen Hahn, MD, of University of Chicago Medical Center; and Clifford Hudis, MD, of Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerである。

    本研究は米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)、Genentech社およびBreast Cancer Research Foundationから資金提供を受けた。

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    下野龍太郎 訳
    勝俣範之(腫瘍内科、乳癌・婦人科癌/日本医大武蔵小杉病院) 監修
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