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ナッツ摂取と死亡率低下の関連が大規模試験で明らかに/ダナファーバー癌研究所

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ナッツ摂取と死亡率低下の関連が大規模試験で明らかに/ダナファーバー癌研究所

2013年11月20日

研究によりナッツを食べる人は太りにくいことも示される

この種の研究では最大規模の試験において、毎日ナッツをひとつまみ食べていた人は食べていなかった人よりも30年間にわたる全死因死亡率が20%低かったと、ダナファーバー癌研究所、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院、ハーバード大学公衆衛生学部の研究者らは語る。

本報告は、New England Journal of Medicine誌で発表されており、さらに朗報が記載されている。ナッツを食べる習慣のあった人は、なかった人よりも細身であることがわかった。ナッツを多く食べると肥満になると広く信じられている懸念を軽減する試験結果となった。

本報告は、また個別の疾患による死亡原因に対する予防効果も調査した。

「最も明瞭な効果は、心臓病-アメリカの主な死亡原因による死亡が29%減少したことです」とCharles S. Fuchs医師、公衆衛生学修士、ダナファーバー癌研究所の消化管癌部門の責任者で、本報告の統括著者は語った。「また、癌による死亡リスクにおいて有意な減少-11%も認められました」とブリガム・アンド・ウィメンズ病院チャニング・ネットワーク医療部門の(Channing Division of Network Medicine)にも所属しているFuchs医師はつけ加えた。

予防効果に重要なのは特定の種類のナッツなのか、あるいはあらゆる種類のナッツなのかについて、確定することはできなかった。しかし、死亡率の低下は、ピーナッツや「木堅果」であるクルミ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ブラジルナッツ、カシュー、マカデミア、ピーカン、カシュー、ピスタチオや松の実でも同程度であった。

過去に実施された複数の試験で、ナッツの摂取を増やすと心臓病、2型糖尿病、結腸癌、胆石および憩室炎などの病気のリスク低下に関連のあることが明らかになっている。また、ナッツを多く摂取すると、コレステロール値、酸化ストレス、炎症、肥満症、インシュリン抵抗性の低下に関連することが確認されている。小規模な試験の中には、食事の中でナッツを増やすと特定集団の死亡率低下に関連のあることを明らかにしたものもある。しかし、過去に実施した試験で、30年にわたり追跡してナッツの摂取量および大規模集団の全死亡率を詳細に調査したものはなかった。

今回の新しい研究のため、研究者らは食事、その他生活要因およびさまざまな健康転帰に関するデータを収集している2つの著名な継続中の観察研究からデータベースを利用することが可能であった。Nurses’ Health Studyは、1980年から2010年に収集した女性76,464人のデータを提供し、Health Professionals’ Follow-up Studyは1986年から2010年に収集した男性42,498人のデータを提供した。これらの試験参加者には、2年から4年ごとに食物に関する詳細なアンケートが実施された。毎回実施するアンケートに参加者は、1人分1オンス(約28g)のナッツをどのくらいの頻度で摂取したかを答えた。自動販売機のピーナッツの小袋の分量は通常1オンスである。

死亡率の有効性を説明する可能性のある他要因を除外するため、最新のデータ分析方法が採用された。例えば、研究者らはナッツをよく食べた人は引き締まった体をし、あまり喫煙もせず、運動をする傾向があり、マルチビタミン・サプリメントを使用し、果物や野菜をよく食べ、アルコールをよく飲むことを明らかにした。しかし、分析でナッツと死亡率の関連はこれら他要因と切り離すことが可能となった。

「これらすべての分析で、ナッツを食べれば食べるほど、30年間の追跡において死亡率がより低下する傾向がありました」と、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のYing Bao医師 、理学博士で、本報告の筆頭著者は語った。ナッツを食べるのが週に1回未満の人の死亡率は7%、週に1回の人は11%、週に2~4回の人は13%、週に5~6回の人は15%、週に7回以上の人は20%低下した。

著者らは、このような大規模試験では原因と効果を確実に証明することは不可能であると強調しているが、たとえそうであっても、試験結果は「ナッツの摂取が慢性病の多くに健康上効果があることを裏づける観察試験および臨床試験の現存する大量のデータ」と非常に一致する。実際、過去の試験にもとづき、米国食品医薬品局は2003年に1日1.5オンスのナッツを食べると心臓病のリスクが低減すると結論を出した。

本試験は、米国国立衛生研究所の助成UM1 CA167552、P01 CA87969、R01 HL60712、 R01CA124908、P50 CA127003および1U54 CA155626-01、さらにBennett Family FundおよびEntertainment Industry Foundationの研究助成金による支援を受けたものである。

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松長えみ 訳
大野 智(腫瘍免疫/帝京大学医学部、東京女子医科大学)監修
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原文

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