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卵巣癌についてすべての女性が知っておくべき3つの大事なこと/ダナファーバー癌研究所

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卵巣癌についてすべての女性が知っておくべき3つの大事なこと/ダナファーバー癌研究所

2013年9月19日 

漠然としていて、診断が容易でない症状のためにサイレントキラーとして知られる卵巣癌は、進行するまで発見されない場合が多い。だからこそ、この婦人科癌に関する事実を知っておくことが重要である。アメリカ癌協会の推計では、2万2000人が今年、卵巣癌の診断を受ける。さらに2013年には卵巣癌により1万4000人以上が死亡することが予測され、癌による女性の死亡では5番目の主要因となる。卵巣癌について、すべての女性が知っておくべき3つの重要点があると、ダナ・ファーバー癌研究所のSusan F. Smith Center for Women’s Cancers女性癌センターで婦人科腫瘍部長を務めるUrsula Matulonis医師は言う。

1.婦人科専門医にかかる時を知る

早期の症状は、消化管(胃腸)トラブルでよくある症状に似ていて、漠然としない。ただし、気をつけておくべき警告サインはあり、時間がたつにつれそうした症状は悪化することがある。
「ちょっとした症状でも、そうした些細な症状がいくつもあり、長く続くようであれば婦人科専門医にかかるべきです」とMatulonis医師は言う。癌が卵巣の外に広がっていない早期に発見できれば、5年生存率は93%である。このため女性が自分の体の状態を認識し、あらゆる変化に気づくことが大切である。もっとも一般的な警告サインには以下のような症状が含まれる。

腹部に膨満感や、痛み、圧迫感などが常にある
消化不良、ガス、便秘が続く
下腹部に違和感や痛みがある
すぐに満腹になる

この他に、背部痛、頻尿、月経サイクルの変化、慢性的な疲労感を感じる場合もある。

2. 卵巣癌には早期発見のためのスクリーニング検査がない

卵巣癌には、乳癌のマンモグラフィ検診のように、定期的に行えるスクリーニング検査がない。Pap検査(子宮頸部擦過細胞診)で発見できるのは、子宮頸癌だけである。恒常的に気になる症状がある場合には、婦人科専門医が卵巣の状況を確認するため内診を行うこともある。しかしこれも腫瘍が大きくなり、進行した段階になるまで腫瘍を発見できないことが多い。
この他の検査には、腹部及び経膣超音波(エコー)、レントゲンなどが含まれ、場合によってはCA-125血液検査が行われることもある。
「CA-125血液検査は、癌から放出されるタンパク質を検出する検査です」と、Matulonis医師は説明する。「ただしこの血液検査は、マンモグラフィ検査のような年一回や、定期的なスクリーニング検査としては使えません。閉経前の女性の場合は正確な結果がでない場合もあり、月経サイクルや卵巣嚢胞によっても上下するからです」

3. 家族の病歴を知る

米国国立癌研究所(NCI)によれば、卵巣癌を発症するリスクの一つに家族の病歴がある。母親、娘、姉妹が卵巣癌を発症している場合は、卵巣癌にかかるリスクが3倍になる。「家族の病歴を知ってください」と、Matulonis医師は強調する。「乳癌になった人はいるか?卵巣癌になった人はいるか?家族の中に、乳癌、卵巣癌を発症した人がいる場合は要注意で、遺伝子検査を受けることも考えた方がよいかもしれません」

遺伝子検査により、BRCA1とBRCA2という遺伝子の変異があるかどうかがわかる。NCIによればBRCA1かBRCA2の変異を持つ女性は、生涯で卵巣癌の診断を受ける割合は15%から40%である。またこうした女性は、50歳以前に発症する傾向にある。

その他のリスク要因には、妊娠をしたことがない、ホルモン補充療法を受けていたことも含まれる。リスク要因をひとつ持っているからといって、必ずしも卵巣癌になるわけではないとMatulonis医師は指摘する。卵巣癌になるリスクがあるかも知れないと考える女性は、医師に相談すべきである。

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片瀬ケイ 訳
喜多川 亮(産婦人科/NTT東日本関東病院) 監修
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原文

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