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血液癌に用いる薬剤に乳癌細胞の拡散を止める可能性/メイヨークリニック

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血液癌に用いる薬剤に乳癌細胞の拡散を止める可能性/メイヨークリニック

2013年8月22日(木)

マルチメディア情報(報道関係者向け):本研究について語ったSahra Borges博士の音声・動画を視聴するにはMayo Clinic News Networkをご覧下さい。

フロリダ州ジャクソンビル発—フロリダのメイヨークリニックの研究者らが、血液癌に用いる薬剤に浸潤性乳癌の拡散を止める可能性があることを発見した。Breast Cancer Research誌電子版に発表された本研究では、試験管内および動物実験において、decitabine(デシタビン)という薬剤が、プロテインキナーゼD1(PRKD1)をコードする遺伝子を作動させることが判明した。PRKD1は、癌細胞が腫瘍から離れて遠隔臓器に拡散する能力を阻止する。

「乳癌動物モデルに低用量のdecitabineを投与したところ、PRKD1の発現が回復し、腫瘍サイズが縮小して肺への転移が阻止されました」と、フロリダ州メイヨークリニックの生化学者兼分子生物学者で本研究の主任研究者であるPeter Storz博士は言う。

浸潤性乳癌患者の転帰は、高度化学療法やホルモン療法など、治療を改善しようとする多くの試みにもかかわらず、最善のものとはなっていません」とStorz博士は言う。「私たちは、この研究により、乳癌が悪性度が高くなり治療不能となるのを防ぐための新たな道が拓かれることを願っています」

Storz博士の研究室の博士課程修了研究者であり筆頭著者のSahra Borges博士を含む研究チームは、PRKD1をコードする遺伝子が、一つのサブタイプを除き、悪性度の高いトリプルネガティブ乳癌を含むすべての浸潤性乳癌で発現を停止することをつきとめた。このサブタイプとは浸潤性小葉癌である。

また、Borges博士は、患者の乳房腫瘍内で発現を停止したPRKD1の量を測定するのに用いることができる定量法を開発した。

「私たちは、PRKD1が、乳癌が悪性度が高くなり拡散するのに伴って次第に発現を停止することをつきとめました。したがって、この検査がさらに開発され、癌転移リスクがあってdecitabineが有効となりうる患者の予測に用いられることが望まれます」とBorges博士は言う。

Decitabineはいくつかの血液癌を適応症として米国食品医薬品局(FDA)に承認された脱メチル化剤であり、癌がその増殖のために発現を停止させたPRKD1のような有益な遺伝子を作動させることができる。

Storz博士によれば、発現を停止した遺伝子を扱うことは、変異遺伝子の機能の回復を試みるよりもはるかに容易であるという。乳腺細胞内に発現するPRKD1の本来の機能は、細胞が移動および拡散できる状態に変化するのを防ぎ、正常な機能を維持することにあると同博士は言う。

研究者らは、本研究が、PRKD1の再発現を促進するdesitabineとPRKD1を活性化する薬剤を用いてメイヨークリニックの医師らと共同で行う臨床試験をデザインするのに役立つことを期待している。

メイヨークリニックで本研究に携わったその他の主要な研究者には、Heike Doeppler氏、Edith Perez医師、Cathy Andorfer博士、Zhifu Sun医師、Panos Anastasiadis博士、E. Aubrey Thompson博士、Xochiquetzal J. Geiger医師がいる。本研究は、米国国立衛生研究所(GM086435)、Floria Department of HealthのBankhead-Coley Program、メイヨークリニックの乳癌領域特定優良研究プログラム(SPORE)、Breast Cancer Foundation、26.2 with Donna Foundationからの支援を受けた。

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原 恵美子 訳
原 文堅 (乳腺科/四国がんセンター) 監修
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原文

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