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難治性の小腸癌に対する薬剤標的候補を同定した研究/メイヨークリニック

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難治性の小腸癌に対する薬剤標的候補を同定した研究/メイヨークリニック

2013年5月15日(水)

ミネソタ州ロチェスター発
メイヨークリニックの研究者たちが、小腸神経内分泌腫瘍の全エクソーム配列決定を世界で初めて完了した。小腸神経内分泌腫瘍は、患者・医師たちの間でカルチノイドとしても知られており、小腸では最も多く、化学療法にほとんど反応しない癌である。配列解析の結果、この種の癌における潜在的薬剤標的として6種類の経路が明らかになった。

マルチメディア情報(報道関係者向け):Dr. Banckのビデオは、Mayo Clinic News Networkでダウンロードできます。

「これは、小腸カルチノイド患者に対する標的療法、個別化医療の確立において大変重要な一歩である」と話すメイヨークリニックの腫瘍専門医Michaela Banck医師は、Journal of Clinical Investigation誌6月号に掲載された新研究の筆頭著者である。「個々の患者の腫瘍をゲノム解析することにより、その患者の疾患に狙いを定めた新薬剤を特定できるようになるであろう」。

本研究では、患者の大半(72%)において化学療法に反応する可能性のあるゲノム変化が明らかになった。
したがって、小腸カルチノイドの治療指針は、個別化医療とファーマコゲノミクス(薬理ゲノム学)によって定義づけられる多くの関連した、しかしはっきりと異なる道筋によって特徴づけられていくであろう。

統括著者であるメイヨークリニックの腫瘍専門医Andreas Beutler医師を始めとするDr. Banckのチームは、患者48人から採取した小腸神経内分泌腫瘍の遺伝子と、同じ患者48人の正常(または生殖細胞系)組織の遺伝子の配列を解析した。これら96検体の全エクソーム配列を比較分析した結果、小腸神経内分泌腫瘍では点変異の数や、遺伝子重複・喪失の特徴的な反復パターンの数が少ないことが分かった。

本研究は、メイヨークリニックCenter for Individualized Medicineメイヨークリニック、The Richard M. Schulze Family Foundationによる資金提供を受けた。

上記以外の研究著者は以下のとおりである:Rahul Kanwar, Amit Kulkarni, M.B.B.S., Ganesh Boora, M.B.B.S., M.D., Franziska Metge*, Benjamin Kipp, Ph.D., Lizhi Zhang, M.D., Erik Thorland, Ph.D., Kay Minn*, Bruce Eckloff, Eric Wieben, Ph.D., Yanhong Wu, Ph.D., Julie M. Cunningham, Ph.D., David Nagorney, M.D., Judith Gilbert*, Matthew Ames, Ph.D., and Ramesh Tentu, M.D.* メイヨークリニック*メイヨークリニックにて本研究に携わっていたが、その後、転任)

Center for Individualized Medicineについて

Center for Individualized Medicineは、最新のゲノム、分子、臨床科学を発見し、メイヨークリニックの各患者に対する個別治療に組み入れている。

メイヨークリニックがんセンターについて

メイヨークリニックがんセンターは、アメリカ国立癌研究所の資金提供を受ける主要機関として、基礎・臨床・疫学研究を進め、研究成果を予防、診断、予後、治療の方法改善に活かしている。がん臨床試験に関する詳細は、電話507-538-7623まで

メイヨークリニックについて

メイヨークリニックは、すべての人々のための医療、研究、教育において世界の先端を行く非営利機関です。詳しくは、MayoClinic.comまたはMayoClinic.org/newsにアクセスしてください。

報道関係者の方はMayo Clinic News Networkの会員になれば、健康、科学、研究に関する最新ニュースを閲覧でき、ダウンロードや埋め込み可能な映像、音声、テキスト、グラフィックなどの素材にもアクセスできるようになります。

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山田 登志子 訳
大野 智(腫瘍免疫/早稲田大学・東京女子医科大学)監修
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原文

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