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移植後の小児患者、大部分は再入院/ダナファーバー癌研究所

  • 2013年5月24日

    2013年4月24日
    タグ:小児癌、幹細胞移植
    幹細胞移植を受けた小児患者のうち、約3分の2は原因不明の発熱、感染症やその他の問題のため治療後6カ月以内に再入院していることが、ボストンのダナファーバー・小児病院癌センターで行われた研究でわかった。ドナー幹細胞の移植を受けた患者における再入院の割合は自家幹細胞の移植を受けた患者の2倍であった。

    「小児患者におけるこのデータを調査した研究はありませんでした」。ダナファーバー・小児病院癌センター(DF/CHCC)の小児幹細胞移植臨床部長、Leslie E. Lehmann医師はこう述べた。「非常に重要な情報で、これにより家族に適切な助言ができるだけでなく、再入院の確率を下げるための介入を考えることもできます」。

    Lehman氏とハーバード大学医学部学生のDavid Shulman氏による本研究は、4月24日から27日までマイアミで開催中の米国小児血液腫瘍学会第26回年次集会で発表されている。
    2008年から2011年までの小児患者129人の記録を調査したところ、64%が移植後180日以内に1回以上の再入院を要したことがわかった。ドナー幹細胞の採取源が再入院の主な予測因子であった。血縁ないし非血縁ドナーから幹細胞を移植した患者で再入院したのは79%であったに対し、自分自身の幹細胞を移植(自家幹細胞移植)した患者で再入院したのは38%であった。平均の再入院回数は2.4回で、一部の患者にとっては移植後の退院は、入退院の繰り返しを特徴とする長いプロセスの始まりにすぎないということを示している。

    再入院のうち、感染源不明の発熱によるものが39%、感染症が24%、胃腸障害が15%であった。

    「患者の大部分は治療が奏効し最終的には回復しています」。Lehmann氏はこうコメントしている。
    「これらの知見が、移植実施病院でなくとも地域の病院で管理可能な低リスク小児患者群の特定に最終的につながり、治療費や家族の負担が軽減できればと期待しています」。
    Lehmann氏は、入院を必要とせずに安全な治療が可能な患者を特定することが目標だと述べた。
    本研究は外部からの資金提供を受けずに行われたものである。
    ダナファーバー・小児病院癌センターにおける幹細胞移植は小児幹細胞移植プログラム(Pediatric Stem Cell Transplantation Program)の一環として実施されている。
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    橋本仁 訳
    吉原哲 (血液内科/コロンビア大学CCTI)監修
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    原文

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