術前放射線治療は切除可能な膵臓癌症例での生存期間を延長する:SEER(surveillance, epidemiology, and end results)登録データの解析 | 海外がん医療情報リファレンス

術前放射線治療は切除可能な膵臓癌症例での生存期間を延長する:SEER(surveillance, epidemiology, and end results)登録データの解析

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術前放射線治療は切除可能な膵臓癌症例での生存期間を延長する:SEER(surveillance, epidemiology, and end results)登録データの解析

Neoadjuvant radiation is associated with improved survival in patients with resectable pancreatic cancer: an analysis of data from the surveillance, epidemiology, and end results (SEER) registry.
Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2008 Nov 15;72(4):1128-33.
Stessin AM, Meyer JE, Sherr DL.
Tri-Institutional MD-PhD Program(米国 ニューヨーク州)

目的:
膵臓外分泌腺の癌は米国では5番目に死亡率の高い癌である。術前化学放射線療法は局所進行膵癌を切除可能まで進展度を低下させるための戦略として複数の臨床試験で評価されてきている。本研究の目的は大規模な標本集団における切除可能な膵癌症例に対する術前放射線治療と他の治療との効果を比較することである。
対象と方法:SEER(Surveillance, Epidemiology, and End Results)登録データベース(1994-2003)を外科的切除がなされた膵癌症例で検索した。レトロスペクティブ解析を行った。腫瘍評価項目は全生存期間である。

結果:Kaplan-Meier法により全生存期間の中央値は、術前放射線治療群で23ヵ月に対し、術前放射線治療無施行群では17ヵ月であった。
独立した共変量(年齢、性別、病気、グレード、診断された年)に対して調整を行ったCox回帰分析により、術前放射線治療は他の治療と比較して有意に高い生存率であることが示された(ハザード比 [HR], 0.55; 95% 信頼区間, 0.38-0.79; p = 0.001)。術後補助放射線治療と術前放射線治療とを特に比較した場合、術後補助放射線治療と比較して術前放射線治療のほうが死亡についてのハザード比が有意に低かった(HR, 0.63; 95% 信頼区間, 0.45-0.90; p = 0.03)。

結論:SEERのデータ解析の結果、膵臓癌の治療においては手術単独の場合や手術後に補助放射線治療を行った場合と比較して術前放射線治療を行ったほうが生存期間が延長することが示された。切除可能な膵癌症例に対して術前照射を用いる治療戦略をさらに探求するべきである。

PMID: 18538501

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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