ベバシズマブは再発および転移性の子宮頸癌患者の生存期間を有意に向上する/NCIプレスリリース | 海外がん医療情報リファレンス

ベバシズマブは再発および転移性の子宮頸癌患者の生存期間を有意に向上する/NCIプレスリリース

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ベバシズマブは再発および転移性の子宮頸癌患者の生存期間を有意に向上する/NCIプレスリリース

2013年2月7日掲載 2013年6月2日更新

NCIプレスリリース

大規模ランダム化比較臨床試験の中間評価によると、標準治療で治癒できなかった進行、再発または難治性子宮頸癌患者にベバシズマブ(アバスチン)を投与した所、その薬剤を投与しなかった患者よりも3.7カ月長く生存した。試験結果は、2013年2月に中間報告が公開され、最新のものは2013年6月2日にシカゴでの米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会で発表された。

GOG240という臨床試験は、米国国立衛生研究所の一部門である米国国立癌研究所(NCI)の助成を受け、米国婦人科腫瘍グループ(GOG)が率いる研究者らのネットワークにより実施された。その薬剤を製造しているカリフォルニア州南サンフランシスコのGenentech, Inc社は、ベバシズマブの臨床開発についてNCIと交わした共同研究開発に関する同意(CRADA)の下に臨床試験に協力した。

この研究はベバシズマブを投与された患者の全生存期間向上を立証するという主要評価項目を達成した、つまりこのことは子宮頸癌で死亡する可能性を遅らせるということを意味している。

(図キャプション:化学療法と併用で静脈点滴により運ばれるベバシズマブ)

年齢の中央値がおよそ47歳である患者達に、ベバシズマブを体重1キロあたり15ミリグラム(mg/kg)の用量で化学療法と併用して血管内に投与された。患者の病気が進行するか、または、許容不能な毒性が現れるまで三週間に一回この用量の投与が続けられた。これらの患者はベバシズマブを投与されなかった患者よりも中央値で3.7カ月長く生存した。化学療法のみの患者の生存期間の中央値は13.3カ月で、化学療法とベバシズマブを投与された患者の生存期間の中央値は17カ月だった。この生存期間の差は統計学上非常に有意である。治療後にその疾患が悪化しないという意味である無増悪生存期間は、ベバシズマブを投与された患者が8.2カ月に対して、化学療法のみの患者は5.9カ月だった。

しかし、ベバシズマブを投与された患者は、そうでない患者よりも副作用が多かった。この副作用は以前よりベバシズマブとの関連が知られているものと一致した。副作用は、高血圧、好中球減少症(白血球数減少)と血栓塞栓症つまり血栓形成だった。試験中の生活の質も計測されたが、ベバシズマブを投与された患者と化学療法だけの患者の間で顕著な差は報告されなかった。

「この臨床試験の知見は、これまで治療の選択肢が非常に限られていた、再発した子宮頸癌の臨床診療を変化し、患者の転帰を向上するチャンスを与える可能性があるのだから、非常に重要である」とGOG研究代表者のKrishnansu S. Tewari医師は述べた。

2009年から2012年に、米国とスペインで、合わせて452人の標準治療では治癒できなかった転移性、再発または難治性の子宮頸癌患者が登録された。この臨床試験は2つの質問に答えるように計画され、1つはトポテカンとパクリタキセルの併用がシスプラチンとパクリタキセルの併用よりも優位であるかどうか、そして2つ目はそれぞれのレジメンにベバシズマブを加えたものが全生存期間を向上するかどうかである。

患者は4つの治療群のうち1つにランダムに割り付けられ、その4つのうち2つがベバシズマブを投与する群であった。2012年の分析では、トポテカンとパクリタキセルの併用は標準治療であるシスプラチンとパクリタキセルの併用より優位でないと判断され、その時点での成果は研究者らと患者達に伝えられた。

ベバシズマブの目的は腫瘍に栄養を与える血液の供給を断つことである。その薬剤は当初は化学療法と併用である種の転移性癌に対して認可され、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、阻害するために設計された。VEGFは腫瘍血管の成長に重要な役割をもつタンパク質である。

「子宮頸癌に対する進歩は非常に困難なため、このニュースは歓迎である、そしてGOGの医師と臨床試験に参加した患者らは重要な貢献をしてくれた」とNCIの癌治療・診断部門の臨床ディレクターであるJeff Adams医師は述べた。

米国では2013年に12000人以上の女性が子宮頸癌と診断され、4000人以上の女性が死亡すると推計される。

この臨床試験はGOG240で、ステージIVBの再発もしくは難治性子宮頸癌患者の治療における、パクリタキセルとシスプラチンまたはトポテカンにベバシズマブの有無であり、臨床試験登録番号はNCT00803062である。この試験は演題番号3として2013年6月2日のASCO全体会議にて発表された。

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GOG 240: A randomized phase III trial of cisplatin plus paclitaxel with and without NCI-supplied bevacizumab (NSC #704865, IND #113912) versus the non-platinum doublet, topotecan plus paclitaxel, with and without NCI-supplied bevacizumab, in stage IVB, recurrent or persistent carcinoma of the cervix. この臨床試験の全てのプロトコルについては以下のサイトを参照 http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00803062

原文

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岩崎多歌子 翻訳
勝俣範之(腫瘍内科、乳癌・婦人科癌/日本医科大学武蔵小杉病院)監修
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