低リスク前立腺癌に対するActive surveillance(積極的な観察)についての多施設評価 | 海外がん医療情報リファレンス

低リスク前立腺癌に対するActive surveillance(積極的な観察)についての多施設評価

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低リスク前立腺癌に対するActive surveillance(積極的な観察)についての多施設評価

A multi-institutional evaluation of active surveillance for low risk prostate cancer.
J Urol. 2009 Apr;181(4):1635-41 Eggener SE, Mueller A, Berglund RK, Ayyathurai R, Soloway C, Soloway MS, Abouassaly R, Klein EA, Jones SJ, Zappavigna C, Goldenberg L, Scardino PT, Eastham JA, Guillonneau B.シカゴ大学(米国イリノイ州)

目的:特定の低リスク前立腺癌男性に対する積極的な観察(Active surveillance)は頻繁に管理戦略として考慮されている。多施設レトロスペクティブ研究で、我々は積極的な観察についての統計的解析と予測因子、癌が進行する頻度、遅延した前立腺全摘術での病理所見を検討した。

対象と方法:75才以下、前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)10ng/ml以下、臨床病期T1-T2a、生検でのグリーソンスコア6以下、診断目的の生検時に陽性コア3本以下で、積極的な観察の前に再度生検し、積極的な観察開始後6ヶ月間無治療で追跡された4施設262例の男性が組み込み条件に合致した。二度目の生検日に積極的な観察を開始した。積極的な観察についての統計的数値を計算し、Cox回帰分析により積極的な観察を中断する予測因子を調べた。
結果:追跡期間の中央値29カ月で最終的に43例が積極的治療を受けた。積極的な観察がされる2年、5年での確率はそれぞれ91%、75%であった。二度目の生検時に癌が存在した患者(HR 2.23, 95% CI 1.23-4.06, p = 0.007)と、2回の生検を合わせて癌の存在するコア多かった患者(p = 0.002)は治療がなされることがより多かった。年齢、PSA、臨床病期、前立腺体積、そして生検コアの総数は転帰の予測因子とはならなかった。積極的な観察開始後38カ月で1例に骨転移が発生した。遅延した治療がなされた43例のうち41例(95%)は治療後、中間値で23カ月間癌の進行を認めなかった。
結論:選定された患者に対する中間値29カ月での積極的な観察は安全で、全身的な進行のリスクが低いことが示された。再ステージング時の生検で癌が確認されることと、癌が確認されたコアの総数が多いことが積極的な観察を行わないことと有意に相関している。積極的な観察に最終的に組み込む際には再ステージングのための生検を必ず行うべきである。

PMID: 19233410

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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