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ヒト・パピローマウイルス遺伝子型分布:米国でのワクチン接種と癌検診に対する影響

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ヒト・パピローマウイルス遺伝子型分布:米国でのワクチン接種と癌検診に対する影響

Human papillomavirus genotype distributions: implications for vaccination and cancer screening in the United States.
J Natl Cancer Inst. 2009 Apr 1;101(7):475-87. Epub 2009 Mar 24.
Wheeler CM, Hunt WC, Joste NE, Key CR, Quint WG, Castle PE.
予防疫学研究室, 分子遺伝学/微生物学部門, 薬学部, ニューメキシコ州立大学 健康科学センター(米国 ニューメキシコ州)

背景:米国における子宮頚癌でのヒト・パピローマウイルス(HPV)遺伝子型分布について示したデータは少ない。そのような研究はHPVワクチン投与とHPV検診がどのように子宮頚癌予防に影響をあたえるかを予測するために必要と考えられる。

方法:我々はニューメキシコ州で1985-1999年に診断された子宮頸部上皮内癌(n = 1213)と1980-1999年に診断された浸潤癌(n = 808)の患者を調査するためにニューメキシコSEER(Surveillance Epidemiology and End Results)を使用した。HPV遺伝子型決定は子宮頚部上皮内癌と浸潤癌のパラフィン包埋組織と対照群(定期的な子宮検診を受診した18-40才女性 [n = 4007])からのパパニコロー検査標本で2つのポリメラーゼ連鎖反応により行った。子宮頚癌の相対リスクを推定し、子宮頚癌の診断時年齢とHPV遺伝子型の罹患率に関連する因子を調べた。
結果:浸潤癌でもっとも多く検出されたHPV遺伝子型はHPV16型(HPV16, 53.2%), HPV18(13.1%), HPV45(6.1%)で、上皮内癌ではHPV16(56.3%), HPV31(12.6%), HPV33(8.0%)であった。HPV16またはHPV18陽性の浸潤癌症例は他の発癌HPV遺伝子型陽性患者より若年で診断された(それぞれ診断時の平均年齢:48.1才[95%信頼区間{CI} = 46.6-49.6才], 45.9 [95% CI = 42.9-49.0才], 52.3才[95% CI = 50.0-54.6才)。上皮内癌と浸潤癌でのHPV16陽性でHPV18陰性の割合は診断時の暦年が近年になるにつれ減少する一方、HPV18以外の発癌HPV遺伝子型陽性率が増加している。
結論:米国女性のこの集団標本における子宮頚部浸潤癌の多くはHPV16とHPV18が原因であるが、HPV16の寄与する割合は過去20年間で減少してきている。HPV16とHPV18に関連した癌の診断年齢がそれ以外の発癌HPV遺伝子型が原因の癌の診断年齢と比較して5年早いことから、HPVワクチン接種を受けた集団では子宮頚癌検診開始年齢を遅らせることができると考えられる。

PMID: 19318628

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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