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進行性肝細胞癌患者におけるスニチニブの安全性と有効性:多施設オープンラベル第II相試験

  • 2009年8月7日

Safety and efficacy of sunitinib in patients with advanced hepatocellular carcinoma: an open-label, multicentre, phase II study.
Lancet Oncol. 2009 Jul 6. [Epub ahead of print]
Faivre S, Raymond E, Boucher E, Douillard J, Lim HY, Kim JS, Zappa M, Lanzalone S, Lin X, Deprimo S, Harmon C, Ruiz-Garcia A, Lechuga MJ, Cheng AL.
Beaujon大学病院(フランス)

背景:肝細胞癌(HCC)の腫瘍進展は血管新生も一部関与している。欧州と日本で施行されたこの多施設オープンラベル第II相試験で、抗血管新生作用を有するマルチターゲット型チロシンキナーゼ阻害剤であるスニチニブの切除不能進行性肝細胞癌患者における評価が行われた。

方法:2006年2月から7月にかけて適格患者が登録され、複数サイクルのスニチニブ経口投与(50mg/日を4週間投与後2週間の休薬)による治療がなされた。このSimon二段階第II相試験の主要評価項目はRECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumours:固形癌治療効果判定ガイドライン)による客観的奏効率であり、予測奏効率は15%であった。この試験はClinicalTrials.gov, number NCT00247676として登録されている。

結果:登録された37例の患者のうち、1例(2.7%)で部分奏効と確認され、客観的全奏効率は2.7%(95% CI 0.1-14.2)となり、この結果にもとづいて試験は第二段階には進まなかった。37例中13例(35%)で3カ月以上の病勢安定となった。共通して観察されたgrade 3-4の有害事象は血小板減少症(37例中14例、37.8%)、好中球減少症(37例中9例、24.3%)、無力症(37例中5例、13.5%)、手足症候群(37例中4例、10.8%)、貧血(37例中4例、10.8%)であった。37例中4例(10.8%)で治療関連の可能性がある死亡があった。

解釈:スニチニブは切除不能HCC患者において50mg/日の用量では顕著な毒性を示した。奏効率は低くRECIST基準にもとづいた主要評価項目を達成できなかった。資金提供:ファイザー・オンコロジー

PMID: 19586800

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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