Stage III非小細胞肺癌に対する化学放射線療法における外科的切除の有無:第III相ランダム化比較試験 | 海外がん医療情報リファレンス

Stage III非小細胞肺癌に対する化学放射線療法における外科的切除の有無:第III相ランダム化比較試験

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Stage III非小細胞肺癌に対する化学放射線療法における外科的切除の有無:第III相ランダム化比較試験

Radiotherapy plus chemotherapy with or without surgical resection for stage III non-small-cell lung cancer: a phase III randomised controlled trial.
Lancet. 2009 Jul 24. [Epub ahead of print]
Albain KS, Swann RS, Rusch VW, Turrisi AT 3rd, Shepherd FA, Smith C, Chen Y, Livingston RB, Feins RH, Gandara DR, Fry WA, Darling G, Johnson DH, Green MR, Miller RC, Ley J, Sause WT, Cox JD.
ロヨラ大学Chicago Stritch School of Medicine (米国)

背景:同側縦郭リンパ節転移(N2)を伴うStage IIIA非小細胞肺癌患者での第II相試験結果では同時化学放射線療法後の切除が実行可能であり生存率が有望であることが示されている。そのためわれわれは、同時化学放射線療法後の切除術と、切除なしの標準的な化学療法と根治的放射線治療同時併用とを比較するための第III相試験を実施した。

方法:Stage T1-3pN2M0非小細胞肺癌患者が大学病院と地域病院からなる多施設で、導入化学療法(2サイクルのシスプラチン [50 mg/m(2);day 1, 8, 29, 36] )とエトポシド [50 mg/m(2);day 1-5, day 29-33])と放射線治療(45Gy)の同時併用に1:1の割合で無作為に割り付けられた。進行が認められない場合、group 1の患者は切除が行われ、group 2の患者は中断なしで最大61Gyまで放射線治療が継続された。その後両群ともシスプラチンとエトポシドが2サイクル追加投与された。主要評価項目は全生存期間である。包括解析により解析した。この試験はClinicalTrials.gov, number NCT00002550として登録されている。

結果:202例の患者(年齢の中間値59才、31-77才)がgroup 1、194例(年齢の中間値61才、32-78才)がgroup 2に割り付けられた。全生存期間の中央値はgroup 1が23.6カ月(IQR 9.0-非到達)、group 2は22.2カ月(9.4-52.7)であった(ハザード比 [HR] 0.87 [0.70-1.10]; p=0.24)。5年での生存患者数はgroup 1で37例(推定値 27%)、group 2で24例(推定値 20%)であった(オッズ比 0.63 [0.36-1.10]; p=0.10)。開胸時にN0であった場合には、全生存期間の中央値は34.4カ月(IQR 15.7-非達成;5年での生存患者数19例 [推定値 41%])であった。無進行生存期間はgroup 1のほうがgroup 2より良好であり、それぞれの中央値は12.8カ月(5.3-42.2), 10.5カ月(4.8-20.6)(HR 0.77 [0.62-0.96]; p=0.017)、5年での病勢進行を認めなかった患者数はそれぞれ32(推定値 22%), 13例(推定値 11%)であった。好中球減少症と食道炎がgroup 1(それぞれ77例 [38%]、20例 [10%])とgroup 2(それぞれ80例 [41%]、44例 [23%])での化学放射線療法に関連したおもなgrade 3-4毒性であった。治療関連死はgroup 1で16例(8%)、group 2で4例(2%)であった。予備解析では肺切除術ではなく肺葉切除を行った患者で、化学放射線療法と比較して全生存期間が改善された。

解釈:外科的切除(なるべきなら肺葉切除)を伴うまたは伴わない化学放射線療法はstage IIIA(N2)非小細胞肺癌患者の選択肢である。

PMID: 19632716

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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