進行性腎細胞癌におけるeverolimus(エベロリムス)の有効性:ランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験 | 海外がん医療情報リファレンス

進行性腎細胞癌におけるeverolimus(エベロリムス)の有効性:ランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

進行性腎細胞癌におけるeverolimus(エベロリムス)の有効性:ランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験

Efficacy of everolimus in advanced renal cell carcinoma: a double-blind, randomised, placebo-controlled phase III trial.
Lancet. 2008 Aug 9;372(9637):449-56.
Motzer RJ, Escudier B, Oudard S, Hutson TE, Porta C, Bracarda S, Grunwald V, Thompson JA, Figlin RA, Hollaender N, Urbanowitz G, Berg WJ, Kay A, Lebwohl D, Ravaud A; RECORD-1 Study Group.
Collaborators (76)
スローンケタリング記念がんセンター (米国)

背景:エベロリムス(Everolimus;RAD001)は転移性腎細胞癌を治療標的とする経口投与のmTOR(mammalian target of rapamycin;哺乳類のラパマイシン標的タンパク質)阻害剤である。われわれは血管内皮増殖因子(VEGF)標的治療で病勢が進行した転移性腎細胞癌患者におけるエベロリムスのランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験を行った。

方法:スニチニブ(sunitinib)、ソラフェニブ(sorafenib)のいずれかか、もしくは両方の使用により進行した転移性腎細胞癌患者が緩和維持療法(BSC;best supportive care)と併用して、エベロリムス10mgの1日1回投与(n=272)とプラセボ投与(n=138)とに2対1の割合で無作為に割り付けられた。有効なコンピューターシステムを用いた対話式音声応答システムを通じて中央で無作為化され、置換ブロックサイズ(permuted block size)6でスローンケタリング記念がんセンター予後スコアと抗癌治療歴により層別化された。主要評価項目は無進行生存期間で、独立した中央審査により盲検下で評価された。試験は病勢進行事象が290例となった時点で終了と計画された。包括解析(intention to treat)により解析した。この試験はClinicalTrials.gov, number NCT00410124として登録されている。

結果:無作為化されたすべての患者が有効性解析に用いられた。191例に病勢進行事象が観察された後(エベロリムス群101事象[37%], プラセボ群90事象[65%];ハザード比 0.30, 95% CI 0.22-0.40, p<0.0001;無進行生存期間の中央値 4.0カ月[95% CI 3.7-5.5] vs 1.9カ月[1.8-1.9])、2回目の中間解析の結果、両群の間の有効性に有意差が示されたため試験は早期に中断された。口内炎(エベロリムス群107例[40%] vs プラセボ群11例[8%])、発疹(66例[25%] vs 6例[4%])、倦怠感(53例[20%] vs 22例[16%])が最も多く報告された有害事象であるが、大部分は軽度もしくは中等度のものであった。肺炎(すべてのgradeについて)はエベロリムス群で22例(8%)に認められ、そのうち8例はgrade 3の肺炎であった。 解釈:エベロリムスでの治療はプラセボと比較して、他の標的治療により病勢進行した転移性腎細胞癌患者の無進行生存期間を延長させた。

PMID: 18653228

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

週間ランキング

  1. 1乳がん化学療法後に起こりうる長期神経障害
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  4. 4がんに対する標的光免疫療法の進展
  5. 5若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  6. 6「ケモブレイン」およびがん治療後の認知機能障害の理解
  7. 7HER2陽性進行乳癌治療に対する2種類の新診療ガイド...
  8. 8ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  9. 9コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  10. 10治療が終了した後に-認知機能の変化

お勧め出版物

一覧

arrow_upward