アルコールと癌 〜限度を知ろう〜/M.D.アンダーソンがんセンター | 海外がん医療情報リファレンス

アルコールと癌 〜限度を知ろう〜/M.D.アンダーソンがんセンター

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アルコールと癌 〜限度を知ろう〜/M.D.アンダーソンがんセンター

MDアンダーソン、年末年始のパーティーでは節度ある行動を勧奨
M.D.アンダーソンがんセンター
2010年12月13日

今年の休み、乾杯するときは飲む物を賢く選んで——テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの専門家はこう話している。[pagebreak]アルコールを飲みたいときは、癌リスクを抑えるため、カロリーの低いものやアルコール量の少ないものを選ぶべきだ。

「ほんの少しのアルコールを飲むだけで、口腔癌、乳癌、肝臓癌などの癌になる可能性が高くなることが研究で示されています」と、MDアンダーソンがん予防センターの臨床栄養士Clare McKindley氏は話している。

一方で、アルコールの少量摂取が冠動脈性心疾患や2型糖尿病の予防に役立つ可能性も他の研究で示されている。赤ワインが癌を予防する可能性を示唆するエビデンスすらある。

「アルコールと癌の関連については今なお研究が続けられています」とMcKindley氏。「ですが、飲み過ぎは細胞に傷害を与え、癌を発症するリスクを高めるという確実なエビデンスがあります」。

詳細が解明されるまでの間、MDアンダーソンは成人各位に対し、健康リスクを最小限とするためのアルコール飲料の選び方やアルコール量の制限について、次のとおり飲み方ガイドを提案する。

推奨量をきっちり守ること
アルコール飲料にはビール、ワイン、蒸留酒の3つの選択肢がある。ここでいう1杯の定義は、ビールが12オンス(約360mL)、ワインが5オンス(約150mL)、蒸留酒が1.5オンス(約45mL)とする。

米国国立癌研究所(NCI)は、女性の飲酒は1日1杯まで、男性でも1日2杯までとすることを推奨している。

「アルコール摂取の点では、女性は男性に比べて一般的にアルコールを薄めるための体内の総水分量が少ないことから、許容量も少なくなっています」とMcKindley氏は話している。

つまり、女性では男性以上に長期間アルコールが体内に残留することを意味する。さらに、大量のアルコールが体内に長く残留するほど、脳やその他組織の傷害、交通事故、高血圧、脳卒中、暴力、自殺、その他負傷のリスクが高くなる。

「何を飲むか以上に、時の経過とともにどれくらい飲んだかが重要です」とMcKindley氏は述べている。

低カロリーのものを選ぶこと
多くの人はアルコールに限らずあらゆる飲み物からあまりにもカロリーを摂取しすぎており、最近の研究によると1日460キロカロリーにも及ぶという。「これではウエストが太くなり、体重過剰や肥満に関連する癌のリスクも高まります」とMcKindley氏は話す。

アルコールに口をつける前に、1杯あたりのカロリー量が書いてあるかボトルのラベルを確認しよう。メジャーな飲み物、特に炭酸、果汁、クリームと混合したものにはゼロカロリーのものも多い。エッグノッグなどは年末年始の大敵で、1杯あたり340キロカロリーもある。

アルコールプルーフ100(アルコール度数50度)の蒸留酒は飲まない
ビールやワイン、蒸留酒に含まれるエタノール、すなわちアルコールが癌のリスクを増すと考えられている。

「ですから、ボトルのラベルを確認するときは、エタノールの割合を示す数字もあわせてチェックしましょう」とMcKindley氏。「アルコール度数(ABV)のパーセントか、アルコールプルーフのどちらかが書いてあります」。

ABVおよびアルコールプルーフは、飲料中のアルコール(エタノール)含有量を示す世界的標準の指標である。米国ではABVパーセントの2倍がアルコールプルーフとなる。

ビール、ワイン、蒸留酒の各1杯にはいずれも約0.5オンス(約15mL)のアルコールを含むとするので、次の度数で換算した量と等しくなる。

蒸留酒は、ABVが40%(またはアルコールプルーフ80度)
ビールは、ABVが2〜12%
ワインは、ABVが9〜18%
「これ以上のアルコールを含むもの、たとえばアルコールプルーフ100の蒸留酒などは避けましょう」とMcKindley氏は話している。

ノンアルコール飲料がおそらくベスト
アルコールを飲まない、あるいは飲む量を制限することが健康な新年を迎える最善策だ。「カクテルのような」ノンアルコールドリンクがほしいなら、ライムのソーダ割りを試してみよう。カロリーもリスクも最小限だ。

「覚えておいてほしいのは、アルコール飲料に栄養上のメリットはほぼ皆無だということです。年末年始は、健康的な食事とともに量の制限にも取り組んでみてください」とMcKindley氏は述べている。

詳細な情報はFocused on Healthを参照。

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橋本 仁 訳
武内 優子(薬学)監修
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原文


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