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FDAが癌患者の疼痛管理にオピオイド系鎮痛剤を承認

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FDAが癌患者の疼痛管理にオピオイド系鎮痛剤を承認

FOR IMMEDIATE RELEASE:2011年1月7日
Media Inquiries: Shelly Burgess, 301-796-4651
Consumer Inquiries: 888-INFO-FDA

FDAが癌患者の疼痛管理にオピオイド系鎮痛剤を承認
医療従事者のREMSプログラムへの登録が必要

米国食品医薬品局(FDA)は、成人癌患者の突出痛管理の治療薬として、Abstral(フェンタニル)の粘膜吸収型錠剤を承認した。フェンタニルの即時放出型経粘膜投与は、口腔の柔らかい表面(頬の内側、歯茎、舌)、鼻腔、または咽頭に対して行われ、投与部位で溶解および吸収される。
「突出痛の治療選択肢が増えることは、癌性疼痛を有する患者にとって重要な前進である」とFDA医薬品評価研究センター新薬審査部の局長John Jenkins医師は述べた。

Abstralは、癌患者における突出痛の管理に適応され、その対象は、オピオイド系鎮痛剤を1日中使用しており、高用量のオピオイド製剤の追加投与が必要で、安全に使用できる18歳以上の患者である。突出痛とは、突然襲ってくる短時間の疼痛であり、患者の通常の疼痛管理計画によって緩和されないものをいう。このような患者は、オピオイド製剤を継続的に使用しているために、オピオイドに対する忍容性があると考えられる。鎮痛薬として使用する場合、Abstralの処方は物質規制でスケジュールII(Schedule II)に分類されるオピオイドの使用に精通した医療従事者のみが行うべきである。

Abstralは、誤用、乱用、中毒、過量投与のリスクを最小限にするために、「リスク評価・軽減戦略(REMS: Risk Evaluation and Mitigation Strategy)」プログラムを通じてのみ使用可能である。このプログラムのもと、薬局、流通業者、および外来患者に処方する医療従事者は、プログラムに登録してはじめて本剤を処方、調剤、販売することができる。FDAは、このREMSプログラムの主要コンポーネントを標準化することにより、単一のシステムを共有で使用できるようにした。この主要コンポーネントには、REMSドキュメント、患者処方者同意書(Patient-Prescriber Agreement)、および登録フォームなどが含まれる。Abustralで承認されたプログラムと同じように、この主要コンポーネントを利用して今後の即時放出型経粘膜フェンタニル薬剤に対するREMSプログラムを作成することができる。FDAはまたこの種の製剤の開発関係者らに、単一の共有システムを使ってREMSを作成するように勧告した。

「今回の承認は、REMSプログラムを実施する医療システムの負担軽減に向けた重要な前進でもある」とJenkins医師は付け加えた。「完全に実施されれば、すべての即時放出型経粘膜フェンタニル製剤の処方者、薬局、および流通業者は、標準化された資料と単一の共有システムを使ってREMSを実施できるとFDAは考える」。

Abstralの安全性は、オピオイドに対して忍容性のある癌性突出痛を有する患者311人において評価された。この試験では、全患者のうち270人の患者は複数のAbstralの用量で治療された。この複数用量を投与された患者の治療期間は1日から405日間までの間に分布し、平均治療期間は131日間、そして44人の患者は少なくとも12カ月間治療を受けた。

高頻度にみられる有害反応は、悪心、便秘、眠気、頭痛などであった。重篤な有害事象は、死亡を含め、ほかの即時放出型経粘膜フェンタニル製剤を投与した患者ですでに報告されているものであった。死亡の原因は、不適切な患者の選択や不適切な用量であった。

患者および医療従事者は、Abstral使用時の副反応または投薬エラーをFDAのMedWatch有害事象報告プログラム(www.fda.gov/MedWatch または800-332-1088)まで連絡すること。

Abstralは、ニュージャージー州ベッドミンスターに拠点をおくProStraken社が製造している。

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矢次 真実 訳
田中 文啓(呼吸器外科/兵庫医科大学病院・准教授)監修
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原文


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