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デノスマブ(プロリア)/CDER /FDA その他

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デノスマブ(プロリア)/CDER /FDA その他

デノスマブ(プロリア)

2011年9月16日、米国食品医薬品局(FDA)は、非転移性前立腺癌でアンドロゲン除去療法(ADT)を受け骨折リスクが高い患者、または乳癌でアロマターゼ阻害剤(AI)による術後補助療法を受け骨折リスクが高い患者において、骨量を増加させる治療薬としてデノスマブ(商品名:プロリア、アムジェン社)を承認した。またデノスマブは、非転移性前立腺癌男性において椎体骨折の発生も減少させた。

 

デノスマブは、骨吸収を担う細胞である破骨細胞の形成、活性化、および生存に関与するタンパク質であるNF-kB活性化受容体リガンド(RANKL)に結合するモノクローナル抗体である。

本承認は、非転移性前立腺癌に対するADTを受けている患者、または乳癌に対するAIを用いた術後補助療法を受けている患者を対象とした、2つの多国籍ランダム化(1対1)、二重盲検、プラセボ対照試験の結果に基づくものである。20040138試験は、前立腺癌男性(年齢中央値76歳)1,468人を登録した3年間の試験であった。70歳未満の男性の場合は、ベースライン時の腰椎、股関節部、または大腿骨頸部の骨密度(BMD)のTスコアが-1.0~-4.0であるか、あるいは骨粗鬆性骨折の既往歴を有することを条件とした。20040135試験は、乳癌女性(年齢中央値59歳)252人を登録した2年間の試験であった。これらの女性は、ベースライン時の腰椎、股関節部、または大腿骨頸部のBMDのTスコアは-1.0~-2.5であり、25歳以降の骨折の既往歴は無いものとした。

患者は、プラセボあるいはデノスマブ60 mgを6カ月ごとに皮下注射する群に無作為に割り付けられ、20040138試験では計6回、20040135試験では計4回の投与を受けた。

各試験における主要評価項目は、20040138試験ではベースライン時から24カ月後の時点まで、20040135試験ではベースライン時から12カ月後の時点までの腰椎のBMDの変化とした。20040138試験における副次的評価項目は、36カ月後の時点までの新たな椎体骨折の発生とした。 

20040138試験では、年齢(70歳未満または70歳以上)および試験登録時のADTの期間(6カ月以下または6カ月超)により層別化してランダム化された。試験登録時において6カ月以上にわたりADTを受けていた患者は79%であった。 

20040135試験では、試験登録時のAIによる術後補助療法の期間(6カ月以下または6カ月超)により層別化してランダム化された。試験登録時において6カ月以上にわたりAIによる術後補助療法を受けていた患者は62%であった。 

デノスマブはプラセボと比較して、非転移性前立腺癌患者または乳癌患者において、それぞれ24カ月後および12カ月後の時点で統計的に有意なBMD増加効果をもたらした。プロリアはまた、前立腺癌男性において、36カ月後の時点での新たな椎体骨折の発生を有意に減少させた。36カ月後の時点における新たな椎体骨折を有する男性の割合は、プラセボ投与群では3.9%であったのに対し、プロリア投与群では1.5%であった [絶対的リスク比(ARR) 2.4%, 95% 信用区間(CI:0.7, 4.1); 相対的リスク比(RRR) 62% (CI: 22, 81); p=0.0125]。 

非転移性前立腺癌に対するADTあるいは乳癌に対するAIによる術後補助療法を受けている骨折リスクが高い患者におけるプロリアの有効性の結果 

 

 

  20040138試験

20040135試験

非転移性前立腺癌

非転移性乳癌

プロリア

プラセボ

プロリア

プラセボ

ベースライン時から試験期間終了時*までの腰椎のBMDの変化

+5.6%

-1.0%

+4.8%

-0.7%

治療による変化 (95% CI)

6.7%

(6.2, 7.1)

5.5%

(4.8, 6.3)

p値

< 0.0001

< 0.0001

 *20040138試験では24カ月後の時点、20040135試験では12カ月後の時点

報告された副作用のうちプロリア治療群で10%以上、およびプラセボ群でより頻度の高かったのは、関節痛および背部痛であった。さらに四肢痛および筋骨格痛も認められた。低カルシウム血症(血清カルシウム値が8.4 mg/dL未満)は1カ月後の来院日の時点でプロリア治療群の患者(2.4%)においてのみ観察された。

 

非転移性前立腺癌に対するADTあるいは乳癌に対するAIによる術後補助療法を受けている骨折リスクの高い患者において、骨量増加を目的とする治療薬としてのデノスマブの推奨用量および投与計画は、6カ月ごとに60 mgを皮下投与することである。2010年6月1日、同用量で投与計画されたデノスマブ(プロリア)は、骨折リスクの高い骨粗鬆症を有する閉経後女性の治療薬として承認されている。2010年11月18日、デノスマブ(商品名Xgevaとして市販)は、固形癌の骨転移患者における骨関連事象の予防として承認されている。この適応での用量は4週間ごとに120 mgの皮下投与となっている。

 

プロリアおよびXgevaの添付文書は、www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2011/125320s5s6lbl.pdfより入手可能である。

医療従事者に対し、薬剤および医療機器の使用との関連性が疑われるすべての重篤な有害事象について、FDAのMedWatch Reporting Systemに報告することを推奨している。オンラインwww.fda.gov/medwatch/report.htmにて書式に記載するか、あるいは1-800-FDA-0178へファックスで送付、またはオンラインあるいは電話1-800-FDA-1088で請求できる郵便料金支払い済みの住所へ書式を郵送すること。

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栃木 和美 訳
辻村 信一 (獣医学/農学博士・メデイカルライター) 監修
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原文

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