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2008/01/22号◆注目の臨床試験「小児における腫瘍血管新生阻害療法」

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2008/01/22号◆注目の臨床試験「小児における腫瘍血管新生阻害療法」

同号原文
NCI Cancer Bulletin2008年1月22日号(Volume 5 / Number 2)
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◇◆◇注目の臨床試験◇◆◇

小児における腫瘍血管新生阻害療法

臨床試験名

難治性または再発性の脳腫瘍以外の悪性固形腫瘍または急性骨髄性白血病小児患者におけるCediranibの第1相臨床試験(NCI-06-C-0152)。試験プロトコルの概略は以下を参照のこと。
http://cancer.gov/clinicaltrials/NCI-06-C-0152

臨床試験責任医師

Elizabeth Fox医師(NCIがん研究センター)

この試験が重要な理由

主に化学療法の進歩および小児患者による臨床試験への高い参加率のおかげで、過去30 年にわたって小児癌の治療は大きな進歩を遂げた。しかしながら、この進歩は、新しい治療の進歩なしでは行き詰まる危険性がある。

一部の成人癌の治療において効果を示した一つのアプローチが、腫瘍への新しい血管の成長を阻害することである(例:腫瘍血管新生を阻止する)。血管新生なしでは、固形腫瘍は数ミリ以上の大きさに成長することができない。血管新生を阻害する薬剤は、成人と小児では発現する副作用が異なる可能性があるため、小児癌患者においてそれらの薬剤使用を十分にテストすることが重要である。

本試験では、研究者らは、固形腫瘍(脳腫瘍を除く)または血液癌の一種である急性骨髄性白血病(AML)の小児患者においてcediranib と呼ばれる血管新生阻害剤をテストする。固形腫瘍はAML で形成されることはないが、腫瘍血管形成において重要であると知られているタンパク質(例:血管内皮増殖因子:VEGF)がAML 細胞の成長にとってもまた重要であるとするエビデンスが存在する。Cediranib はVEGF の受容体タンパク質3 つすべてを阻害する。「小児における固形腫瘍はきわめて血管の豊富な腫瘍である傾向があり、高VEGF 値の成人AML 患者は通常、低VEGF 値の患者ほど長く生存しません。つまり、これらの癌に対してVEGF 阻害剤を使用することには確かな根拠があります。しかし、毒性評価および小児患者に対するcediranib の適切な投与量を設定することが極めて重要です。」とFox 医師は述べる。

「さらに、われわれは、cediranib が癌の進行に関連する多くの種類のマーカーにどのように影響するかの研究を予定しており、少なくとも予備的にこれらの患者におけるcediranib に対する腫瘍の反応を評価したいと考えています」と同医師はつけ加えた。

問い合せ先

適格基準と試験の実施施設リストについては下記URLを参照するか、またはNCI臨床試験参照オフィス1-888-NCI-1937まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守される。
http://cancer.gov/clinicaltrials/NCI-06-C-0152

過去の「注目の臨床試験(原文)」については以下を参照。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

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湖月 みき 訳
九鬼 貴美 (腎臓内科) 監修
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