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2007/12/18号◆特集記事「リンパ節転移陽性患者に有用な乳癌検査」

  • 2007年12月18日

同号原文
NCI Cancer Bulletin2007年12月18日号(Volume 4 / Number 32)
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◇◆◇特集記事◇◆◇

リンパ節転移陽性患者に有用な乳癌検査

ゲノムテストは、癌がリンパ節に転移している場合に一部の初期乳癌女性において、再発リスクや化学療法を追加することで得られるベネフィットを判断するのに役立つ可能性があると研究者らは報告している。

OncotypeDXという検査は、腫瘍中の21の遺伝子活性プロフィールを明らかにし、患者がタモキシフェンなどのホルモン療法を5年間受けると仮定した場合の10年間再発リスクを数値で表す。

多くの医師は、再発リスクが低いため手術後に化学療法を追加することでベネフィットを得られない可能性のある、リンパ節転移陰性でエストロゲン受容体(ER)陽性の女性を判定する一助としてこの検査を用いてきた。

現在ではこの検査は、リンパ節転移陽性、ER陽性の閉経後女性が術後補助化学療法によってベネフィットを得られるかどうかを予測し、化学療法が有用だと思われない患者群を予測することもできると研究者らは述べている。

「この検査によって医師は個々の癌の生物学的特徴が分かり、それに応じて患者を治療することができます。現時点でこの検査は特定の患者に対する治療を決定するのに役立ちますが、選択的に用いられるべきです」とサンアントニオ乳癌シンポジウムで先週この研究結果を発表したシカゴのロヨラ大学カーディナル・バーナーディンがんセンターのDr. Kathy Albain氏は述べた。

Southwest Oncology Groupの主導による本研究は、タモキシフェン単独またはタモキシフェンの後アントラサイクリンをベースとした術後補助化学療法を受けた367人の女性の腫瘍標本を用いて行われた。「再発スコア」が高いと、再発リスクが高く、化学療法によるベネフィットが大きいと予測され、一方、低い再発スコアによって、化学療法を追加してもベネフィットが得られないと思われる患者群が特定される。

本検査によって標本を用いて再発リスクの最も低い患者群であると特定されても、10年で40%の再発が見られた集団があった。「これは、リンパ節転移陽性で再発スコアの低い患者において、10年間の治療成績を改善するような別の治療戦略が必要であることを示しています」とAlbain氏は述べた。

この結果は、リンパ節転移陰性患者に対して以前行われた少しずつ異なったいくつかの化学療法レジメンの研究を裏付けるものである。「この検査で化学療法によるベネフィットがあると思われる患者を識別する大枠が明らかになりつつあります。これはエキサイティングなことです」とアブストラクトの共著者でテキサス大学M.D.アンダーソンがんセンターのDr. Peter Ravdin 氏は述べた。

この分野の多くの人々は、これまで、すべてのリンパ節転移陽性乳癌は同じなのか、それとも医師は治療の個別化に努めるべきなのかと考えてきた。「この試験でリンパ節転移陽性乳癌においても、すべての女性が化学療法から等しくベネフィットを得られるわけではないことが示されました」と共著者で、本検査を作成するGenomic Health社のDr. Steven Shak氏は述べた。

「再発スコアを用いると、リンパ節転移陽性と陰性のどちらの患者においても予測が可能なので、本研究結果は生物学が化学療法によるベネフィットに対する最も重要な予測因子であるという事実を裏付けています」と発表に出席した、ワシントンD.C.にあるワシントン病院センターのワシントンがんセンターのDr. Sandra Swain氏は述べた。

「このような検査ができるのはとても高揚することです。私たちは真の腫瘍の生物学を目指し、どの患者に治療が必要かをじっくり考え始めたところです」と同氏は付け加えた。

Ravdin氏によると、本試験は小規模であり、確認が必要である。また、化学療法に対する反応において、汎用されているHER2/neu遺伝子やエストロゲン受容体などの生物学的マーカーが遺伝子特性と常に同じ情報を提供できるかどうかを判定するためのさらなる研究も必要である。

「古典的な生物学的要因の方が、同じ結果を得るには簡単で費用のかからない方法で、このテストのように約3,500ドルかかるものはありません。私たちがこの問題をさらに探求できるのは患者さんたちのおかげです」とRavdin 氏は述べた。

研究者らは、これらの患者に対する古典的な生物学的マーカーの併用データなどの研究結果を来年発表する予定である。

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吉田 加奈子 訳
島村 義樹  (薬学) 監修

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