2008/04/29号◆注目の臨床試験「アンドロゲン非依存性前立腺癌に対するCediranib」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/04/29号◆注目の臨床試験「アンドロゲン非依存性前立腺癌に対するCediranib」

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2008/04/29号◆注目の臨床試験「アンドロゲン非依存性前立腺癌に対するCediranib」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2008年04月29日号(Volume 5 / Number 9)

~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

アンドロゲン非依存性前立腺癌に対するCediranib

臨床試験名

転移アンドロゲン依存性前立腺癌患者に対するAZD2171第2相試験(NCI-07-C-0059) 。試験プロトコルの要旨は以下を参照のこと。
http://cancer.gov/clinicaltrials/NCI-07-C-0059

臨床試験責任医師

William Dahut医師、 William Figg 医師(臨床試験計画責任者)、NCI癌研究センター

この試験が重要な理由

進行した前立腺癌は男性ホルモン(アンドロゲン)に依存して増殖を続けることが多く、初めのうちは抗アンドロゲン療法が奏効するとされる。しかし、残念ながら、最終的には前立腺癌の増殖はアンドロゲン非依存性となる。アンドロゲン非依存性前立腺癌の男性に対する化学療法剤ドセタキセル治療は生存の延長を助ける可能性のある療法であるが、癌がドセタキセルに抵抗性となった場合、現在のところ、他に有効と証明された治療選択肢はない。

転移したアンドロゲン非依存性癌に対して試験が行われている治療戦略の1つとして、腫瘍が栄養とする血液の供給を遮断する方法がある。固形癌が増殖するためには新たな血管の形成(腫瘍血管新生と呼ばれるプロセス)が必要であること、および腫瘍の血液供給を攻撃すれば、それ以上の増殖や転移を阻害できることが多くの研究で示されている。転移した前立腺癌は特に腫瘍血管新生への依存が大きいことがいくつかの研究で示唆されている。

Cediranib(セディラニブ)と呼ばれる薬剤は、癌細胞上にある血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体に結合することにより、腫瘍血管新生に決定的な役割を担うタンパクであるVEGFの働きを遮断する。したがって、Cediranibによる治療は前立腺腫瘍の血管新生を阻止し、前立腺腫瘍の増殖を阻害できるかもしれない。

この試験では、ドセタキセル治療によっても癌が進行した転移性アンドロゲン非依存性前立腺癌の男性が経口Cediranibを毎日服用する。治療は、腫瘍の進行が抑えられ認容できない副作用がみられない患者において継続される。医師たちは、セディラニブによってこの患者の癌の進行を遅らせることができるかどうかを確認したいとしている。

「転移アンドロゲン非依存性前立腺癌に対してVEGFの作用を遮断する数多くの薬剤の試験が行われていますが、それぞれが効果は異なります。」と、Dahut医師は述べる。「Cediranibは、このクラスの薬剤の中でもより多くのVEGF受容体をブロックするため、有望な薬剤であるとみられます。そのため、より有効な腫瘍の血管新生阻害薬となる可能性を有しています。」

問合せ先

適格基準と臨床試験の問い合わせ先や詳細については下記URLを参照するか、またはNCIの癌情報サービス1-800-422-6237まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守される。
http://cancer.gov/clinicaltrials/NCI-07-C-0059

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過去の「注目の臨床試験」は以下を参照。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

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野中 希 訳
榎本 裕(泌尿器科) 監修

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