2008/06/10号◆注目の臨床試験「プラチナ感受性の再発卵巣癌に対する治療を決定する」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/06/10号◆注目の臨床試験「プラチナ感受性の再発卵巣癌に対する治療を決定する」

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2008/06/10号◆注目の臨床試験「プラチナ感受性の再発卵巣癌に対する治療を決定する」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2008年06月10日号(Volume 5 / Number 12)

~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

プラチナ感受性の再発卵巣癌に対する治療を決定する

臨床試験名

プラチナ感受性の再発上皮性卵巣癌、原発性腹腔癌または卵管癌の患者を対象とし、患者の一部に二次的腫瘍減量術を実施したうえで、補助化学療法のカルボプラチン+パクリタキセルとカルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブを比較した第III相ランダム化試験(GOG-0213)。試験プロトコルの要旨は以下を参照のこと。
http://cancer.gov/clinicaltrials/GOG-0213

臨床試験責任医師

Robert Coleman医師、Scott Eisenkop医師、Deborah Armstrong医師、Thomas Herzog医師、Paul Sabbatini医師(GOG臨床試験協力団体)

この試験が重要な理由

卵巣癌は、婦人科癌のなかでも最も頻度の高い癌の一つであり、2008年には米国女性のうち罹患者が21,000人を超えると推定されている。原発性腹腔癌および卵管癌はよく似た疾患であり、卵巣癌と同じ治療法が奏効することが多い。

卵巣癌の治療では通常、手術により癌を切除したのち、プラチナ含有製剤(カルボプラチンまたはシスプラチン)と、パクリタキセルなどのタキサン系薬剤との併用化学療法を行う。プラチナ含有製剤を用いた化学療法が奏効する卵巣癌を、プラチナ感受性という。プラチナ感受性の卵巣癌は再発しても、プラチナ製剤とタキサン系薬剤との併用療法が再度奏効する可能性がある。

この標準的な療法が延命に寄与する女性も一部存在するが、医師らは再発卵巣癌の治療に向けてさらに優れた方法を求めてやまない。現在検討されている方法の一つが、併用化学療法に生物学的薬剤ベバシズマブを追加する方法である。ベバシズマブは、腫瘍の血管新生を阻害することによって作用する。もう一つの手段としては、再発した腫瘍を切除するため再度手術を行う二次的腫瘍減量術とよばれるものがある。

今回の第III相臨床試験では、最初に、プラチナ感受性の再発上皮性卵巣癌、卵管癌または原発性腹腔癌患者である女性を対象として、二次的腫瘍減量術の適応となるかどうかを評価する。手術適応となるか否かは、臨床評価および画像検査に基づいて、腫瘍を完全に摘出できる可能性が高いかどうかで判定を行う。手術適応とされた女性は、手術を施行する群としない群に無作為割り付け後、さらに、それらの女性はカルボプラチン+パクリタキセル併用化学療法群か、同化学療法にベバシズマブを加え、化学療法終了後にベバシズマブ維持療法を続ける群のいずれかに無作為に振り分けられる。

試験開始時点で二次的腫瘍減量術の適応とされなかった女性については、すぐにカルボプラチン+パクリタキセル化学療法群か、同化学療法にベバシズマブを加え、のちにベバシズマブ維持療法を続ける群のいずれかに無作為に割り付けられる。

「現時点では、再発性のプラチナ感受性卵巣癌の女性に最適な治療法はよくわかっていません」と、Coleman氏は言う。「初期段階の臨床試験では、これらの試験的な治療法のいずれでも肯定的な結果が得られており、今回の試験で、対象とした癌の患者に対する有益性を確立できればと考えています」。

問い合せ先

適格基準と臨床試験の問い合わせ先や詳細については下記URLを参照するか、またはNCIの癌情報サービス1-800-422-6237まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守されます。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/UARIZ-00-0430-01

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過去の「注目の臨床試験」(原文)は以下を参照。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

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Nobara 訳
平 栄 (放射線腫瘍科)  監修
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