2008/06/10号◆FDA最新情報「FDAはTNF遮断薬の安全性再評価を実施、ベカプレルミンに警告を追加」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/06/10号◆FDA最新情報「FDAはTNF遮断薬の安全性再評価を実施、ベカプレルミンに警告を追加」

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2008/06/10号◆FDA最新情報「FDAはTNF遮断薬の安全性再評価を実施、ベカプレルミンに警告を追加」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2008年06月10日号(Volume 5 / Number 12) ~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

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FDA最新情報

FDAはTNF遮断薬の安全性再評価を実施、ベカプレルミンに警告を追加

米国食品医薬品局(FDA)は、腫瘍壊死因子(TNF)遮断薬と、リンパ腫を主とする数種類の癌の発生とが関連する可能性があるとして調査を進めている。アメリカ国内でレミケード(Remicade)、エンブレル(Enbrel)、ヒュミラ(Humira)、シムジア(Cimzia)の商品名で販売されているTNF遮断薬は、若年性特発性関節炎およびクローン病などの疾患を有する小児および若年成人の治療に使用されていると、FDAは早期伝達(early communication)の中でこの調査について説明している。

再評価は、最初のTNF遮断薬が承認された1998年以来、小児および若年成人(18歳以下)に発生した癌30例が当局の有害事象報告システム(Adverse Event Reporting System)に報告されたことに伴って実施されるものである。 FDAによれば、報告された癌のほぼ半数が、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫であった。

FDAは、「小児および若年成人に癌が発生することはわかっているが、TNF遮断薬の投与を受けている小児および若年成人に発生したこのような事象の報告は重大で、さらに調査を進める必要がある」としている。「癌というものは増殖に時間がかかり、短期試験では発見されない可能性があるため、TNF遮断薬が小児癌の発生を増加させるかどうかの決定的な答えを出すには長期試験を実施する必要がある。」

さらにFDAは先週、ベカプレルミン(Regranex)の処方情報に、製品のチューブを3本以上使用した場合にもたらされる癌死亡リスクの増加に関する枠組み警告を追加することを告知した。ベカブレルミンは軽快が得られない糖尿病性足部潰瘍患者の治療に適応となる局所用クリーム剤である。

FDAの説明によれば、この警告は、ふたつの試験の観察結果に基づくもので、ベカプレルミンのチューブを3本以上使用した患者の癌死亡リスクに増加が認められた。あるレトロスペクティブ試験では、ヒト組み換え型血小板由来増殖因子であるベカプレルミンのそのような使用により、癌死亡リスクに5倍の増加が認められた。

試験では、この製品により死亡リスクが増加する可能性のある癌種は明らかにされなかった。

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片岡 訳
林 正樹  (血液・腫瘍科)  監修
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