2008/06/24号◆注目の臨床試験「進行カルチノイド腫瘍の治療」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/06/24号◆注目の臨床試験「進行カルチノイド腫瘍の治療」

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2008/06/24号◆注目の臨床試験「進行カルチノイド腫瘍の治療」

NCI Cancer Bulletin2008年06月24日号(Volume 5 / Number 13)

~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

臨床試験名

切除不能、転移または局所進行ハイリスク神経内分泌腫瘍患者に対するデポ型酢酸オクトレオチド+インターフェロンα-2b対デポ型酢酸オクトレオチド+ベバシズマブの第III相ランダム化臨床試験(SWOG-S0518)。試験プロトコルの要旨は以下を参照のこと。
http://cancer.gov/clinicaltrials/SWOG-S0518

臨床試験責任医師

James Yao医師(Southwest Oncology Group臨床試験団体)

この試験が重要な理由

カルチノイド腫瘍は体のあらゆる部分から起こるが、消化管の神経内分泌細胞で最も多く発生する腫瘍である。ほとんどのカルチノイドは進行が遅い反面、進行した場合、しばしば治療に抵抗性で致死的となりうる。現在、進行カルチノイド腫瘍の増殖を止めたり遅らせたりする治療法はなく、これらの患者の予後は不良であることから、医師らは進行カルチノイド腫瘍に対する治療法を探すのに懸命である。試験中の療法の1つに腫瘍の血管新生阻害療法がある。カルチノイド腫瘍は血管を多く作り出すため、血管新生治療に対する感受性が高いとみられる。

モノクローナル抗体であるベバシズマブ(アバスチン)は腫瘍血管形成を阻害すると示された治療薬で、いくつかの癌種の治療に対してFDAに承認されている。今回の試験では、転移性または外科的切除が困難(切除不能)な進行カルチノイド腫瘍の患者を、酢酸オクトレオチドと併用で、ベバシズマブまたはインターフェロンαに割り付ける。酢酸オクトレオチドとインターフェロンαの併用は、進行カルチノイド腫瘍から分泌されるホルモンによる顔面紅潮、腹痛、下痢などの症状を呈する難治性カルチノイドシンドローム(症候群)によく用いられる。

「第2相臨床試験でこれらの併用療法を比較したところ、酢酸オクトレオチド+ベバシズマブ併用は、急速かつ持続的に腫瘍血流を低下させ、大半の患者で病勢の安定が、一部の患者では部分奏効が認められました、さらに、18週後の病勢安定は、インターフェロンの患者に比べてベバシズマブ投与患者でより多くみられました」と、Yao医師は述べる。

「この第3相試験で、これらの結果を確認し、ベバシズマブをこのような治療の難しい腫瘍の患者に対する標準治療として確立したいと考えます」。

問い合せ先

適格基準と臨床試験の問い合わせ先や詳細については下記URLを参照するか、または、NCIがん情報センター1-800-4-CANCER (1-800-422-6237)まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守されます。
http://cancer.gov/clinicaltrials/SWOG-S0518

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過去の「注目の臨床試験」(原文)は以下を参照。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

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野中 希 訳
九鬼貴美(腎臓内科)監修
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