2008/07/08号◆注目の臨床試験「多発性骨髄腫地固め療法の新薬」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/07/08号◆注目の臨床試験「多発性骨髄腫地固め療法の新薬」

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2008/07/08号◆注目の臨床試験「多発性骨髄腫地固め療法の新薬」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2008年7月08日号(Volume 5 / Number 14)

~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

臨床試験名

デキサメタゾンをベースにした導入レジメンを終えた多発性骨髄種患者に対するボルテゾミブ+デキサメタゾン+レナリドマイド対ボルテゾミブ+デキサメタゾンの第III相ランダム化臨床試験 (ECOG-E1A05)。試験プロトコルの要旨は以下を参照のこと。
http://cancer.gov/clinicaltrials/ECOG-E1A05

臨床試験責任医師

Rafael Fonseca医師、S. Vincent Rajkumar医師(Eastern Cooperative Oncology Group臨床試験協力団体)

この試験が重要な理由

多発性骨髄腫は、免疫系の一部である白血球の形質細胞で始まる癌の一種である。 この疾病では、悪性の形質細胞(骨髄腫細胞)が骨髄および骨中で増殖し、小さな病変を形成する。通常、多発性骨髄腫は治癒は困難であるが、薬物治療の進歩および幹細胞移植の利用によって患者の平均生存期間は著しく延長した。

多発性骨髄腫患者はしばしば、寛解導入するために、まず化学療法薬およびステロイド剤であるデキサメタゾンで治療される(寛解導入療法)。多くの場合、この療法の次には高用量化学療法および幹細胞移植による「地固め療法」が続く。地固め療法によって生存期間は長くなったが、この療法に関連する副作用が深刻な場合があり、生活の質に甚だしく影響を与えるおそれがある。医師たちは、最近開発された薬剤を使用することで、患者に対するリスクが軽減でき、従来と同じまたはそれ以上の効果が得られるか否かを観察するため、新しい地固め療法の選択肢について研究したいと考えている。

この試験では、新しく診断された患者で寛解導入療法の終了した患者は、デキサメタゾンおよびボルテゾミブという薬剤を用いた地固め療法によって治療される。 また一部の患者はレナリドマイドと呼ばれる第3の薬剤をランダムに割り当てられ投与される。ボルテゾミブおよびレナリドマイドは再発した多発性骨髄腫患者の治療薬としてFDAに承認されており、新しく診断された患者を対象にした複数の初期相の臨床試験でこれらの薬剤は見込みがあることが示されている。

「この新薬の時代の患者が抱く最も大きな疑問の1つは、『われわれはまだ移植を受ける必要があるのか』ということです」とRajkumar医師は述べた。 「自家移植は著しい死亡率と関連しており、これによって人生が変わってしまうおそれがある。これら両方のレジメンは患者の負担がより少ない一方で、幹細胞移植によってわれわれが達成できる反応率に匹敵する高い反応率が得られる見込みがあります」 と同医師は続けた。

問い合せ先

適格基準と臨床試験の問い合わせ先や詳細については下記URLを参照するか、または、NCIがん情報サービス1-800-4-CANCER (1-800-422-6237)まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守されます。
http://cancer.gov/clinicaltrials/ECOG-E1A05

____________________

過去の「注目の臨床試験」(原文)は以下を参照。
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

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佐々木 了子 訳
林 正樹(血液・腫瘍科)監修
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