2008/10/07号◆注目の臨床試験「治療決定のための循環腫瘍細胞」 | 海外がん医療情報リファレンス

2008/10/07号◆注目の臨床試験「治療決定のための循環腫瘍細胞」

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

2008/10/07号◆注目の臨床試験「治療決定のための循環腫瘍細胞」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2008年10月7日号(Volume 5 / Number 20)

~日経「癌Experts」にもPDF掲載中~

____________________

注目の臨床試験

治療決定のための循環腫瘍細胞

臨床試験名

化学療法中の転移性乳癌女性を対象とする循環腫瘍細胞の値を基に治療決定を行う第III相ランダム化試験 (SWOG-S0500)。

試験プロトコルの概略は以下を参照のこと。 http://www.cancer.gov/clinicaltrials/SWOG-S0500

臨床試験責任医師

Jeffrey Smerage医師 (Southwest Oncology Group臨床試験団体)、Daniel Hayes医師 (Cancer and Leukemia Group B臨床試験団体)

この試験が重要な理由

転移性乳癌女性の治療において副作用を最低限に抑えるため、多くの場合医師は、最も毒性の少ない化学療法レジメンから開始する。その後、癌が増殖し続ける(進行する)場合、より積極的な組み合わせで治療を続ける。しかし、進行を示す臨床的徴候が現れるのは数カ月後になることもあり、この間、患者はメリットのない治療を受けていることになる。

最近の試験では、患者の血中の循環腫瘍細胞(CTC)の値が予後の指標として有用である可能性が示唆された。今回、医師らは、化学療法の実施前と実施中にCTCレベルを測定することが、治療決定、特に、癌進行の臨床的徴候が現れる前に化学療法レジメンの変更を行うかどうかを導くのに有用であるかを検証する。

この試験では、患者はCTC値を測定するために血液検査を受け、血液7.5 mLあたり5CTC未満の女性は、適切と思われる化学療法および標的薬剤などの標準治療を開始する。CTC値が高い(血液7.5 mLあたり5以上)女性も標準治療を開始するが、1サイクルの治療(約3週間)後、再度血液検査を受ける。CTC高値が持続する女性は、現行の化学療法レジメンを継続するグループ、または別のレジメンに変更するグループにランダムに割り付けられる。5CTC未満となった女性は現行の治療を継続する。

「CTC高値が認められる患者は、無増悪期間と生存期間が有意に短くなります。治療前に検査(初期値)したあと化学療法1サイクル後に再検査します。治療が患者にとって有益でない場合にはそれを判定して、薬剤を変更することにより無用な副作用を回避し、さらに有効なレジメンに変更することが可能になるかどうかを検証したいと考えます」と、Smerage医師は述べた。

各種問い合せ先

適格基準と試験の実施施設リストについては下記URLを参照するか、またはNCIの癌情報サービス1-800-4-CANCER (1-800-422-6237)まで。この電話はフリーダイヤルであり、秘密は厳守されます。http://www.cancer.gov/clinicaltrials/SWOG-S0500

過去の「注目の臨床試験」は以下を参照。 http://www.cancer.gov/clinicaltrials/ft-all-featured-trials

******

湖月 みき 訳

上野 直人(M.D.アンダーソンがんセンター准教授/乳癌)監修

******

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

arrow_upward