NCI 翻訳文書
米国国立癌研究所


 
癌の新規承認治療
-Newly Approved Cancer Treatments-
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Abraxane (タキソール新型薬・乳癌)
 ここに記載されているのは、米国食品医薬品局(FDA)によって新たに承認された治療の簡単な説明です。FDAとは、新薬その他の製品の安全性と効果を確保するための米国Department of Health and Human Servicesの一部門です。( "癌の新治療承認手順の理解."参照)FDAの使命は、安全で効果のある製品を迅速に市場に流通させるのを促進し、流通後も継続的に製品の安全性を監視することによって、国民の健康を保護、推進することです。

 ここに記載の治療法は、全く新しいものもあれば、ある使用法ですでに承認後、FDAにより別の新たに証明された癌治療の使用(適応)に承認を受けたものもあります。 サマリーは、FDAのDivision of Oncology Drug Products責任者のRichard Pazdur, M.D.氏、 FDAのDivision of Clinical Trials Design and Analysis責任者のPatricia Keegan, M.D.氏によって書かれています。それぞれのサマリーからは、製品の適応、禁忌、用量、安全性などの臨床情報を提供する製品ラベル全文へのリンクを張っています。

 抗癌剤承認、規制情報、他の腫瘍学研究についてさらに詳しい情報は、FDAのOncology Tools サイトを参照してください。
   
















Aldara® 
アリムタ Alimta® (悪性胸膜中皮腫)
アリムタ Alimta®非小細胞肺癌
アリミデックスArimidex®  
Arranon
Aromasin
アバスチンAvastin®  
Bexxar® 
Clolar®
Eloxatin結腸直腸癌初回治療
Eloxatin結腸直腸癌術後療法
エルビタックスErbitux®(結腸直腸癌)
エルビタックスErbitux®(頭頸部癌)NEW
Faslodex®
Femara®拡大術後療法
Femara®初期術後補助療法
ジェムザールGemzar®
グリベックGleevec CML
グリベックGleevec 小児CML
Gliadel® Wafer
イレッサIressa 
Kepivance ▼癌翻訳リファレンス
メスナMesnex®  
Nexavar®  
Revlimid NEW
リツキサン
Sterile Talc Powder
スーテントSutent® 
タルセバTarceva非小細胞肺癌
タルセバ膵臓癌
タキソテールTaxotere®乳癌
タキソテールTaxotere®非小細胞肺癌
タキソテールTaxotere®前立腺癌
テモダールTemodar  
ベルケードVelcade® 
Vidaza
ゼローダ(カペシタビン)



Abraxane®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page2
2005年1月7日、FDAは、蛋白接着パクリタキセル小粒子懸濁注射液、アルブミン接着(AbraxaneはAmerican BioScience, Inc.の商標)を、転移への併用化学療法に失敗した乳癌あるいは術後化学療法6ヶ月以内に再発した乳癌の治療に承認ましした。前の治療としては、禁忌でない限りアンスラサイクリン系の薬剤が使われていなければなりません。
この臨床データベースは、合計106人の患者を登録した2つのシングルアームスタディと、ひとつの多施設臨床試験です。多施設試験は、460人の転移性乳癌患者にAbraxane 260 mg/m2注射を30分間か、パクリタキセル175 mg/m2を3時間以上にわたって投与の群に無作為に割り付けました。

59%の患者が以前に一つ以上の化学療法レジメンを受けており、77%がアンスラサイクリンを含むレジメンを受けていました。中央レビューによる全客観的反応率は、Abraxane21.5%(95% CI: 16.2%から 26.7%)、パクリタキセル11.1%(95% CI: 6.9% から 15.1%)でした。(p=0.003)

無作為試験におけるAbraxaneとパクリタキセルの臨床上重要な有害事象(全グレード)は、好中球減少(Abraxane80%、パクリタキセル82%)、貧血(33%対25%)、感染症(24%対20%)、過敏反応(4 %対12 %)、感覚性神経障害(71%対56%)、浮腫(10%対8%)、吐き気(30%対21%)、嘔吐(18%対9%)、下痢(26%対15%)、粘膜炎(両群とも7%)でした。

重篤な副作用(グレード3,4)は、好中球減少(Abraxane 9%対パクリタキセル22%)、筋肉痛/関節痛(8%対4%)、嘔吐(4%対1%)、Abraxane治療群で10%(24人)がグレード3の末梢神経障害になり、そのうち14人で、中央値22日目で末梢神経障害がある程度改善しました。パクリタキセル投与群の2%がグレード3の末梢神経障害になりました。

Abraxaneの推奨投与量は3週間ごと静注で260 mg/m2を30分かけて投与します。Abraxane投与前に、過敏反応を防止するための前投薬は必要ありません。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。

(野中希 訳・Dr.Saru 監修)
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Aldara®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page3

2004年7月15日に、FDAは塗り薬Aldara®(imiquimod) の新しい用法の承認を発表しました; この製品は現在、光線性角化症と外性器疣の治療の承認済みです。 FDAは、Aldaraを皮膚癌の一種である表在型基底細胞癌(sBCC)の治療に承認しました。

このタイプの皮膚癌は、生検後に医療従業者が診断し、他のタイプの基底細胞癌を含む他の皮膚癌とは異なるものです。

通常、表在型基底細胞癌(sBBC)は手術による摘出によって治療されます。一般的に、手術によるsBCC治療が効果的である可能性は大きいので、手術が医学的にそれほど適切でないときのみ、AldaraはsBCCの治療に使用されるべきです。 AldaraでsBCCの治療を受けた患者は、治療後に皮膚癌が完全寛解したのを確証するため定期的な経過観察による追跡がなされるべきです。

Aldaraの安全性と有効性はおよそ364人の患者で、2つの二重盲検対照試験を行い評価されました。 これらの試験では、AldaraでsBCCの治療を受けた患者(139/185)の75%は治療を終えた12週間後に臨床的にもsBCCに対する再生検においても再発した確証はありませんでした。 182人の患者での他の長期試験では、治療を終えた2年後に、患者の79%はsBCCの再発の徴候はありませんでした。

皮膚癌は体のどこにでも発生しますが、最もよく見られるのは日光に暴露している皮膚です。 最も一般的なタイプの皮膚癌は基底細胞癌で、毎年少なくとも80万人の米国人が罹患します。通常、表在性タイプの基底細胞癌は腕か、脚か身体の胸や背中などの部位に起こります。 現在、FDAは、体、首、腕、脚のsBCCの治療のためにAldaraを承認していますが、顔のsBCCの治療に対しては承認していません。

sBCCの治療にAldara Creamを使用しているほとんどの患者が治療部位の発赤、膨張、損傷、水ぶくれ、皮膚の剥がれ、かゆみ、焼灼感などの皮膚反応を経験しました。

Aldara Creamはミネソタ州のSt. Paul 3M Pharmaceuticalsで製造されています。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(HAJI 訳・Dr.ちゃしば 監修)

アリムタAlimta®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page4

2004年2月4日FDAはpemetrexted注射用(イーライリリー社製造)を治癒可能な手術の適用のない悪性胸膜中皮腫患者の治療に、シスプラチンとの併用で承認しました。

安全性と有効性は多施設共同無作為化試験で456人の患者において、アリムタとシスプラチンの併用とシスプラチン単独の比較で証明されています。ビタミン12と葉酸の補給は副作用の緩和のために試験の間に開始された。結果としてその前に登録された患者も含めて、すべての患者がビタミンの補給を受けました。

無作為化されて治療を受けたすべての患者の解析によって、アリムタとシスプラチンの併用はシスプラチン単独より生存率において統計的に有意な改善が見られました。生存の中央値はそれぞれ12,1ヶ月対9,3ヶ月でした。(p=0.020)併用群でのこのような優越性は、十分にビタミンを補給されたサブグループにおいても証明されました。生存の中央値は併用治療グループとシスプラチン単独グループではそれぞれ13,3ヶ月と10ヶ月でした。(p=0.051)。

アリムタ+シスプラチン療法の主な副作用は骨髄抑制(骨髄が血液細胞をより少なく生産すること)疲労感、吐き気、むかつきそして呼吸困難でした。ほとんどのグレード3〜4の副作用が、ビタミンの補給により治療効果を減らすことなく緩和することができました。

アリムタ500mg/m2は100mlの生理的食塩水で薄め、10分間で静脈に注入されました。アリムタを投与して約30分後に、シスプラチン75mg/m2を2時間かけて投与されました。両方の薬剤とも21日ごとに投与でした。

葉酸350〜1000マイクログラムは経口で毎日、最初の化学療法での服用に1〜3週間先立ち開始され、治療停止後1〜3週間まで毎日服用を続けられました。ビタミンB12注入は、1000マイクログラムを筋肉注射により最初の化学療法に1〜3週間先立って投与され、約9週ごとに治療停止まで繰り返されました。

デキサメタゾン4mg(あるいは同等のコルチコステロイド)は皮膚の発疹を予防するために一日2回、アリムタ投与一日前、当日および一日後に、全患者に投与されました。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報 Full prescribing informationが参照できます。
(内村美里人訳・Dr.Saru監修)



アリムタ
Alimta®非小細胞肺癌
 
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page5
2004年8月19日FDAはアリムタ(pemetrexed注射用、イーライリリー社で製造)を以前に化学療法を受けた後に局所進行または転移を起こした非小細胞肺がん患者への単剤療法として迅速承認しました。

安全性と有効性は1つの多施設共同無作為化試験で、571人の患者において、アリムタ単剤対ドセタキセルの比較により証明されました。500 mg/m2のアリムタが21日に一度の割で10分間静注され、アリムタを投与された患者は皮膚の発疹予防にデキサメタゾンとビタミンB12、葉酸を補給されました。

有効性の主要評価項目は生存率にありました。アリムタはドセタキセルに対して優越した生存率を示すことができませんでした。全生存率についての非劣性も示せませんでした。なぜならドセタキセルの生存効果を評価した一つの小規模な以前に実施された試験(患者数全部で104人)しかなかったからです。この生存効果の評価には、通常複数の以前に実施された試験のメタアナリシスが必要となります。加えて、現在の無作為化比較試験での生存率の比較は、アリムタを受けた患者の32%が腫瘍進行後ドセタキセルに切り替えられたことで、はっきりしなくなっています。生存期間の中央値はアリムタで治療された患者では8.3ヶ月で、ドセタキセルで治療された患者では7.9ヶ月であった。有効性の副次的評価項目は奏効率(アリムタが9.1%、ドセタキセル8.8%)、無進行生存期間(アリムタとドセタキセルの中央値が2.9ヶ月)、進行までの期間(アリムタの中央値が3.4ヶ月、ドセタキセルは中央値が3.5ヶ月)でした。

安全性においてアリムタはドセタキセルより好ましいプロフィールを持っています。アリムタが原因の好中球減少、発熱性好中球減少、好中球減少による感染、および顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子による治療の必要性は少なかった。アリムタは重篤な脱毛をあまり起こさなかった。肝臓のトランスアミナーゼの増加はアリムタの方がドセタキセルよりも頻繁に起こりました。迅速承認は、このようなより改善された安全性のプロフィールと代理の評価項目での効果に基づいています。

迅速承認の条件としてイーライリリー社は、生存率の増加または疾患に関連した症状の改善といった、臨床上の有用性を示す追加的な試験を行なうことを要求されています。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information参照できます。
(内村美里人 訳 ・ しまうま 監修)
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アリミデックスArimidex®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page6

2002年9月5日、anastrozole(Arimidex®、アストラゼネカの商標)は閉経後のホルモン受容体陽性の早期乳癌の補助治療としてFDAから承認を受けました。FDAは、2002年3月5日に申請を受け、2002年9月5日に承認しました。

担当責任医師達は多国間多施設, 二重盲検無作為試験(ATAC)で手術可能な閉経後の乳癌女性(84パーセントはホルモン受容体陽性)、9,366人を試験に組み入れました。 患者は無作為に割り当てられ、Arimidexの1日用量1mg、又はタモキシフェンの1日用量20mg、又はこの両薬剤を5年間あるいは再発まで投与する補助療法を受けました。

中央値33カ月におよぶ追跡の時点で、予備的な結果として、再発なしの生存者はArimidex投与群のほうがタモキシフェン投与群より高くなりました。 同様の結果はホルモン受容体の陽性集団でも見られました。

Arimidexの投与を受けている女性は、タモキシフェン投与と比べ筋骨格事象と骨折(背骨、臀部骨、手首の骨折)の増加が見られました。

又Arimidexの投与を受けている女性には、タモキシフェン投与と比べ血清コレステロールの上昇が多く見られました。

Arimidexの投与を受けている女性は、タモキシフェン投与と比べて体のほてり感、膣からの出血、帯下、子宮内膜癌螺旋、静脈血栓塞栓事象(深在静脈血栓症含む)、および虚血性脳血管障害の減少が見られました。

ATACの骨に関する副次試験では、Arimidex投与を受けている女性において、腰椎骨と全臀部骨密度(BMD)の中央値がベースラインと比べ減少が見られました。

タモキシフェンを投与された女性はベースラインと比べ腰椎骨と全臀部骨の骨密度の増加が見られました。 臨床的また薬物動態的な結果からは、タモキシフェンはArimidexと併用するべきでないと示唆されます。 エストロゲンを含む治療はArimidexと併用すべきではありません。

承認されたArimidexの投与量は1日1mgの錠剤の服用です。 閉経後の女性の早期乳癌の補助(追加)治療において、最適の治療期間は明らかにされていません。 本剤早期承認の条件として、FDAは試験完了時の最終的な生存と安全性のデータを必要としています。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの完全処方情報Full prescribing information参照できます。
(HAJI 訳 ・ Dr.Saru 監修)


アロマシンAromasin®exemestane

http://www.cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page7

2005年10月5日、FDAはエキセメスタン(exemestane)錠(アロマシン®、ファイザー社の製品)をエストロゲン受容体陽性早期乳癌の閉経後女性に対する術後補助療法として2-3年のタモキシフェン療法後、エキセメスタン療法に変更しホルモン補助療法の全期間5年間を終了する療法に対する適応で承認しました。

Intergroup Exemestane Study (IES)という、タモキシフェンによるアジュバント療法2〜3年経過後の早期乳癌をもつ閉経後女性を対象にした二重盲検、多施設、国際臨床試験において安全性と有効性が検討されました。包括解析集団において4,724人の患者がタモキシフェン(20〜30mg/日)の継続療法、またはタモキシフェン療法からエキセメスタン(25mg/日)療法に変更しホルモン補助療法の全期間5年間を終了する療法とに無作為に割り付けされました。

承認は、無病生存率(DFS)分析を基に行われました。無病生存は無作為化時点から局所または遠隔再発が発現するか、対側乳癌(もう一方の乳房における癌)が発現するか、または何らかの原因による死亡に至るまでの期間として定義されました。無作為化療法期間27ヵ月(中央値)、追跡期間34.5ヵ月間(中央値)において、DFSは、タモキシフェン療法を継続した患者と比較して、エキセメスタン療法に変更した患者で優位に改善しました(HR=0.69, 95%信頼区間: 0.58-0.82, p<0.0001)。

試験被験者の約85パーセントに相当するホルモン受容体陽性の患者群において、DFSは、タモキシフェン群と比較してエキセメスタン群において優位に改善されました(HR=0.65, 95%信頼区間: 0.53-0.79, p=0.00001)。全生存率は、2群間に優位差があるとはいえませんでした。

IESにおいてエキセメスタン群でより高頻度に発現した最も一般的な有害事象は、ホットフラッシュ、疲労、関節痛(ふしぶしの痛み)、頭痛、不眠(睡眠困難)、発汗増加、高血圧(高い血圧)、とふらつきでした。心虚血性イベント(心臓障害)は、タモキシフェン群の患者で0.6パーセント発現したのに比較して、IESのエキセメスタン群の患者で1.6パーセントに発現しました。

骨ミネラル濃度(BMD)の変化が、IESの部分試験とエキセメスタンとプラセボの2年間の効果を比較した安全性補助試験(027試験(訳注;エキセメスタンの骨代謝・ホルモン・脂質代謝・血液凝固に対する影響を調べるために行われた偽薬対照二重盲検ランダム化試験))とにおいて検討されました。腰椎と大腿骨頸部のBMDにおける平均減少値は、タモキシフェンまたはプラセボよりエキセメスタンでより顕著でした。IESに関して、タモキシフェン療法を受けた患者で2.8パーセントの骨粗鬆症の報告があったのと比較してエキセメスタン療法を受けた患者では4.6パーセントの報告がありました。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用と禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(ウルフ 訳・Dr.くま 監修)



Arranon®注射剤 

http://www.cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page8

2005年10月28日、FDAはプリン・ヌクレオシド代謝拮抗剤であるnelarabine(Arranon®注射用、グラクソスミスクライン社)を少なくとも2種類の化学療法に反応しなかった、あるいは2種類の化学療法後に再発したT細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)の患者とT細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)の患者に対する治療に対し迅速承認を与えました。

この適用は、完全奏効の導入を基にしています。生存率の上昇またはその他の臨床上の有用性を確立する臨床試験は実施されていません。

NelarabineのFDA申請は、2種類の多施設、オープンラベル、シングル・アーム試験から構成されており、一つは小児患者(初期診断を受けた年齢が21歳または21歳以下の患者)を対象とした試験でChildren’s Oncology Group(COG)により実施されました。もう一つは、成人患者を対象とした試験でCancer and Leukemia Group B(CALGB)とSouthwest Oncology Groupにより実施されました。

試験に適格な患者は、Kamofsky Performance Status(KPS)が50以上で十分な腎・肝機能を有する人々でした。被験者は、本剤投与以前に受けた全ての化学治療の毒性から回復していなければなりません。少なくとも、ニトロソウレア投与後、あるいは頭蓋脊椎または片側骨盤の放射線療法後6週間の経過期間を置かなければなりません。妊娠中または授乳中の女性と、本剤投与前の状態がグレード2以上の神経毒症状を伴う患者は試験から除外されました。申請時に記載された初期試験のエンドポイントは、完全奏効率(CR)と不完全な血液学的回復を伴う完全奏効率(CR*)でした。

小児試験の患者はnelarabine 650mg/m2を静注で1日1時間で5日間の連続投与を21日ごとに受けました。成人患者は、nelarabine 1,500 mg/m2 を静注で2時間以上の投与を1日目、3日目、5日目に、21日ごとに受けました。投与量は、双方のグループにおいて非血液毒性または血液毒性に対し減量されました。骨髄提供者出現の可能性やその他の考慮すべき事項等が生じた場合、患者は血液幹細胞移植(HSCT)を受けるため試験から離脱することがありました。

小児の有効性評価集団は、2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であった39例から構成されました。補助有効性評価集団は、以前に受けた1種類の導入療法に対して再発または難治性であった31例から構成されました。

双方の試験集団の中間年齢は、約11.5歳でした。試験患者のほとんどは、KPSが80かそれ以上の白人男性でした。患者のほとんどは、T-ALL患者でした。

2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であった患者の完全奏効は、5例(13パーセント)で観察され、CR+CR*は9例(23パーセント)で観察されました。T-ALLとT-LBL両方の患者でCRまたはCR*が得られました。

幹細胞移植は、2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であったCRまたはCR* 9例中4例(44パーセント)で施行され、1例でnelarabineによる寛解中に全身療法を受けました。

移植施行がなく追加治療を受けなかった患者の寛解期間は9.3週、6.1週、3.6週、と3.3週でした。

成人有効性評価集団は、2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であった28例から構成されました。補助有効性評価集団は、1種類だけの導入療法を以前に受けた11例から構成されました。

双方のグループの平均年齢は、約30歳で16歳から66歳の範囲でした。試験患者のほとんどは、KPSが80かそれ以上の白人男性でした。双方の患者のほとんどは、T-ALL患者でした。

2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であった患者のCRとCR+CR*率は、それぞれ18パーセントと21パーセントでした。T-ALLとT-LBL患者の両方でCRまたはCR*が得られました。

幹細胞移植は、2種類または2種類以上の導入療法に対して再発または難治性であった患者のCRまたはCR* 6例中1例で施行されました。移植施行がなかった患者の寛解期間は、195週+、30週、19週、15週と4週でした。

主なnelarabineの毒性は、血液毒性、発熱、好中球減少、易感染性好中球減少、トランスアミナーゼ上昇を含む臨床検査値異常、消化管毒性、疲労と衰弱等でした。

小児患者と成人患者の両方での用量規定の毒性は、神経毒性でした。神経系有害事象は、頭痛、傾眠、感覚鈍麻、感覚・運動神経障害、発作、知覚異常、振戦と運動失調等でした。1例でてんかん重積発作(発作)が観察されました。外見がギラン・バレー症候群と類似する脱髄と感覚末梢神経障害に関する事象の報告がありました。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの完全処方情報Full prescribing information参照できます。
(ウルフ 訳・Dr.Saru 監修)



Avastin®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page7

2004年2月26日、すでに癌が移転してしまった結腸直腸癌の患者に対する第一選択療法としてFDAがGenentech社のAvastin(bevacizumab)を承認しました。 モノクロナール抗体であるAvastinは血管新生として知られる過程の新しい血管形成を阻害する薬剤としては初めて承認されました。

結腸癌の患者が標準化学療法薬(「Saltz レジメン」又はIFLとしても知られている)との併用治療としてAvastinが静脈内に投与された場合、患者の命をおよそ5カ月伸ばすことができました。 IFL治療はironotecan、5フルオロウラシル(5FU)、とロイコボリンを含んでいます。

Avastinは人間とマウスの抗体の両方の部分を含むように遺伝子を組み換て作られたマウス抗体です。 (抗体は体内の免疫システムによって作り出された、異物と戦う物質です)  特別な技術を使い、実験室で大量に抗体の生産が可能です。

この新しいモノクロナール抗体は新しい血管の形成を刺激する「血管内皮増殖因子」(VEGF)と呼ばれる自然タンパク質の機能を対象としてその抑制をすると考えられています。 VEGFがAvastinのターゲットとなって結合すると、VEGFは血管の成長を促進できなくなります。その結果、腫瘍の成長に必要な血液、酸素、および他の栄養物を遮断します。

Avastinなどの血管新生阻害剤は、癌の成長を抑制できるかもしれないという望みを抱いて30年間に渡り、まず実験室で、それから、患者に対して試験が続けられました。 この薬はこの種類の薬剤として初めて、腫瘍の成長を遅らせ、さらに重要なことに、患者の命を有意に伸ばすことが証明された薬剤です。

「Avastinの承認は癌と戦う新しい期待できる方法を探す何年もの研究開発の結果で、最近の結腸直腸癌に関する多くの新たな治療の1つであり、これらの新しい治療法を組み合わせることで、この病気と戦うための手段を飛躍的に改良させました。」と、FDA 検査官マーク・B.マクレラン医学博士は言っています。 「これらの医学への貢献は製剤開発者の革命とFDAの癌審査チームの努力の結果を反映し、そして、生物医学革命により得られた期待の証明です。 これらの仕事にかかわる関係者の懸命なる努力は癌患者の人生を変えています。」

疾病対策センター(CDC)によると、結腸直腸癌(結腸又は直腸の癌)は、米国人の中で3番目に多い一般的な癌であり、癌に関連した死亡数が2番目に多い病気です。 また、結腸直腸癌は米国で最もよく診断される癌の1つです; およそ14万7500の新しい患者が2003年に診断されました。

Avastinの安全性と効果は主に、転移性の結腸直腸癌患者800名以上を対象にした、Avastin投与により患者の命が伸びたかどうかを解明する設定の無作為化二重盲検臨床試験にて示されました。 およそ患者の半分が標準併用化学療法であるIFLの投与を受け、そして、後の半分はIFLに加えて2週間に一度Avastinの投与を受けました。

全体的に見て、IFLとの併用でAvastinが投与された患者はIFLのみを投与された患者と比べおよそ5カ月生存が延び、腫瘍の再成長、または新しい腫瘍の発生は平均して4カ月遅くなりました。 治療の奏効率は試験の対照群の35%と比べて、本剤投与群は45%でした。

結腸に穴があく事(消化管穿孔)はあまり頻繁ではないがAvastinの重篤な副作用で、外科的な手術を普通必要とし、腹腔内感染、傷の治りの遅延、又は肺あるいは内臓から出血を起こすなどの合併症を起こすおそれもあります。 他のもっと一般的な副作用は、高血圧、疲労、凝血、下痢、白血球減少 (病気に対する免疫が弱くなる)、頭痛、食欲の減退、口内の痛みです。

2004年8月12日に、FDAとジェネンテック社は医療サービス提供者へ、Avastin投与に伴い脳血管障害、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、および狭心症のような重篤な動脈血栓事象の増加の確証があるという重要な薬剤警告を発しました。 致命的な動脈血栓症事象の危険も又増加します。 転移性の結腸直腸癌の患者で行われた無作為化、アクティブ対照試験では、重篤な動脈血栓症事象のリスクは5-FUを基本とした持続静注化学療法とAvastinを併用している患者では2倍高く、全体の発生率は5%にもなりました。 動脈血栓症事象の、より詳細な情報を含む改訂されたAvastin添付文書は現在作成中です。

それまでは臨床試験、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などは現在の処方情報prescribing informationをご覧下さい。
(HAJI 訳・Dr.Saru監修)


Bexxar®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page8

2003年6月27日、FDAはTositumomabとヨード131Tositumomab(Bexxar R、GlaxoSmithKline商標) を、形質転換の有無にかかわらず、Rituximabで治療不能かつ化学治療後の再発がみられた、CD20陽性、濾胞性非ホジキンリンパ腫の治療に対して承認しました

Bexxarは放射性核種(ヨード131)に結合させたマウスモノクロナール抗体(Tositumomab)に関する多段階治療です。 Tositumomabは正常と悪性のリンパ球の表面で見られるタンパク質(CD20)を標的とします。

Bexxarは放射線測定段階と治療段階のふたつの異なる段階で投与されます。 治療段階は放射線測定段階終了後7-14日目に投与されます。 各段階はTositumomab 450mgを60分以上かけての持続静注と、その後の20分以上かけての持続静注から成り立っています。 放射線測定段階で投与されたヨード131Tositumomabの量は35mgTositumomabと5mCi ヨード131を含んでいます。

治療段階で投与された、ヨード131TositumomabはTositumomab 35mgを含み、投与素されたヨード131の量は全身線量として75cGy照射した量と等価と計算されます。 軽度の血小板減少症(NCI CTC grade 1) (打ち身と過度の出血が起こるおそれのある血液状態) の患者に関しては、ヨード131Tositumomabの治療量を減らします; 血小板減少患者のヨード131の投与量は全身線量として65cGyを全身照射した量と等価と計算される量とします。

照射線量は第一段階(測定線量)に基づき計算されます。 これは多くの計算と特殊な測定が必要な複雑な手順です。 会社(Corixa)は、医師と医療スタッフが製品の適切な処方と投与ができるよう訓練プログラムを開発しました。Bexxarは訓練プログラムを完全に終了した医師にのみ配布されます。

Bexxarの効能は、低悪性度の患者、低悪性度になった患者、Rituximab治療後効果が見られなかった、または進行した濾胞性大細胞リンパ腫の患者による、多施設でのシングルアーム試験で評価されました。Bexxarの臨床的恩恵は延命効果への確証はありませんが、その効能持続の確証に基づいています。

全体的な奏効率は63%で、奏効持続期間の中央値は25ヶ月でした。完全寛解率は29%でした; 完全寛解の持続期間の中央値は特定されていません。

これらの結果は、追加された4つの多施設のシングルアーム試験での、軽度の患者、軽度になった患者、濾胞性大細胞リンパ腫の患者における永続的な完全寛解と他覚的な部分寛解が得られたことで裏付けられました。これらの試験では、奏効持続期間の中央値が12ヶ月から18ヶ月で、全体的な寛解率は47%から64%でした。

臨床試験で見られる最も重篤な副作用は、重度で長引く血球減少(好中球、血小板、赤血球の減少)、感染(敗血症)を含む血球減少による影響、血小板減少の患者の出血、アレルギー反応(気管支痙攣と血管性水腫)、二次性白血病、および骨髄異形成でした。

臨床試験で起こる最も一般的な副作用は、重篤で長引く好中球減少、血小板減少、および貧血でした。 一般的ではありませんが、重篤な副作用は肺炎、胸水、および脱水でした。 追加すべき副作用としては静注時の反応、遅発性甲状腺機能不全、およびヒト抗マウス抗体(HAMA)の発現を含んでいました。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information参照できます。
(HAJI 訳・Dr. ちゃしば監修)


Clolar®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page9

FDAは、2004年12月28日、プリンヌクレオシド系代謝拮抗剤の点滴静注薬clofarabine (Clolar、 製造元Genzyme Corporation) を、2つ以上の治療を受けた後抵抗性になった、または再発した1-21歳の小児急性リンパ性白血病 (ALL) 治療用に迅速承認しました。

この適応の承認は、完全寛解導入に基づいて認められました。生存期間の延長や他の臨床上の利点を証明する臨床試験は行われていません。迅速承認は、申請者は臨床上の利点を証明するための追加試験を実施し完了することという規定に基づいて与えられました。

効果と安全性は、一つの多施設臨床試験で49人の患者において証明されたものです。大半の患者が前治療として2-4つのレジメンを受けており、15/49 (31%) が1回以上の移植を受けていました。年齢の中央値は12歳でした。

Clofarabineは、5日間、1日52 mg/m2の用量で2時間かけて静注され、臓器機能のベースラインへの回復を待って2-6週間ごとに繰り返し投与されました。

試験のエンドポイントは、完全寛解(CR)率、および血小板回復を伴わない完全寛解(CRp)率で、前者は循環芽球、または骨髄外病変が認められないこと、M1骨髄、抹消血小板と絶対好中球数の回復で定義されており、後者は、血小板回復を除いたすべてがCRの基準に合致するものと定義されています。奏効率は、独立効果判定パネル (Independent Response Review Panel, IRRP)によって判定されました。

6人(12%)の患者がCRとなり、4人(8%)がCRp、5人(10%)がPRとなりました。これらの奏効した15人の患者のうち6人がclofarabine治療後、骨髄移植を受けました。従って、奏効期間は判定できませんでした。移植を受けなかった患者におけるCR期間は43, 50, 82, 93+と160+ 日で、CRp患者では32日でした。

Clofarabineの主な毒性は悪心、嘔吐、血液毒性、発熱性好中球減少、肝胆道毒性、感染症、腎毒性です。Clofarabineは、急速に進行する頻呼吸、頻脈、低血圧、ショック症状、多臓器不全を呈する全身性炎症反応症候群/毛細血管漏出症候群(SIRS)を発症することがあります。心毒性は左室の収縮機能障害が特徴です。頻脈も起こる可能性があります。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。
(野中希 訳・しまうま 監修)


EloxatinTM 結腸直腸癌初回治療
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page10

200419日にFDAは、進行した結腸直腸癌に対する最初の治療として、持続静注フルオロウラシル(5-FU)とロイコボリン(LV)の併用注射用オキサリプラチン(EloxatinTM Sanofi-Synthelabo商標)承認ました。

Eloxatin200289日に優先承認を受けました。効能としては急速静注による5-FU/LVとイリノテカンの併用による第一選択療法の終了後6ケ月以内に再発、又は進行した結腸または直腸の転移性癌の患者の治療のための静注5-FU/LVとの併用使用です。

国立癌研究所(NCI)の支援による、North Central Cancer Treatment Group主導のグループ共同試験として、1つのの多施設無作為化対照臨床試験が行われ安全性と有効性が示されました。異なる時期に行われた7タイプのアームによる試験が行われ、そのうちの4タイプのアームは標準療法の変更、毒性、又は単純化のため中止されました。

試験中に対照のアームはイリノテカンと急速静注5-FU/LV投与群に変えられました。

531人の未治療の局部進行又は転移結腸直腸癌が無作為に並列して割り振られ、Eloxatin + 持続静注 FU/LV治療法はイリノテカン 急速静注5-FU/LVの承認済み対照治療法と比べられました。 ステージIIかステージIII腫瘍切除後補助治療を受け12カ月間再発なしであれば患者は試験に入ることができました 組み入れ終了後に、イリノテカン+5-FU/LVの投与量は毒性のため減らされました。

Eloxatin + 持続静注FU/LV治療法はイリノテカン+急速静注FU/LVの治療法と比べ、高い生存期間をしめしました。 生存月数はそれぞれ19.4ケ月と14.6ケ月(p=0.0001)でした. また、腫瘍の無増悪期間と腫瘍奏効率もEloxatin + 持続 静注FU/LV治療法のほうが優れた結果となりました。

疲労、神経障害、吐き気、嘔吐、下痢、口内炎、好中球減少、および血小板の減少は、比較的頻繁に見られる有害事象でした。 を伴う好中球減少又は、血小板輸液を行う頻度は急速静注イリノテカン+FU/LVと比べると増えてはいませんでした

Eloxatinは致命的となりうる肺線維症(対象例の1)を併発します。抗凝血剤の投与を受けている時Eloxatin5-FU/LVの投与を受けた患者で時折出血を伴うINRとプロトロンビン時間の延長が試験と市販後サーベイランスの結果から報告されています。抗凝血剤の投与を受けている患者は頻繁なモニターを必要とします。

過敏症(<2% グレード?)臨床試験で見られ通常、標準のエピネフリン、副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤療法で管理されますが時には療法が中止になる場合もあります。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの完全処方情報 Full prescribing information参照できます。
(HAJI 訳・Dr.Saru 監修)



Eloxatin®大腸癌術後療法

2004年11月4日、FDAはオキサリプラチン注射薬(Eloxatin?, サノフィ=サンテラボ社の商標)の持続静注5-フルオロウラシル/ロイコボリン(5-FU/LV)との併用を、原発巣の完全切除を受けたステージ IIIの 大腸癌患者の術後(アジュバント)療法として承認しました。 この承認は、無病生存期間(disease-free survival: DFS)の改善が示されたことに基づくもので、フォローアップ期間の中央値が4年間であるため全生存期間に対する有効性は明らかではありません。 

安全性および有効性は、多国間での多施設無作為化オープンラベル試験において示されました。  原発巣の完全切除を受けた、ステージ II または III の大腸癌患者2,246名の患者は、等しく2つの治療群のいずれかに無作為化されました。 すなわちオキサリプラチン+持続静注 5FU/LV (FOLFOX 4 レジメン)群と、持続静注 5FU/LV (De Gramontレジメン)群です。 治療は、2週間ごとの投与で12サイクル(6ヵ月間)行われました。

中央値4年間のフォローアップにおいて、主要評価項目(primary endpoint)であるDFS(無病生存期間)は、オキサリプラチン併用では持続静注5FU/LVに比べ、全対象患者(4年DFS: 76 % vs. 69 % 危険率= 0.76, 95 % CI: 0.65, 0.90; p=0.0008)および、ステージIIIの患者のみのサブグループ(4年DFS: 70 % vs. 61 %; 危険率= 0.75, 95 % CI: 0.62, 0.90; p=0.002; N=1347)において、統計的に有意な改善が見られました。 生存に関しては、この分析時点ではフォローアップ期間の中央値が47ヵ月であることから、データとして完全とは言えません。 全対象患者でもステージIIIのみの患者でも、全生存期間について両群間に統計上有意な差は見られません(危険率 0.89, 95 % CI: 0.72, 1.09; p=0.236)。 ステージ II の患者においては、DFSにも生存期間にも、統計上有意な差は見られませんでした。

グレード3または4の事象の発生頻度はオキサリプラチン併用群で70%、持続静注5FU/LV群で31%でした。 顆粒球減少、知覚障害、下痢、嘔吐、吐き気が、最も多く見られたグレード3または4の有害事象でした。 オキサリプラチン併用群患者の92%に知覚障害が見られ、18ヵ月後のフォローアップで、21%に知覚障害が残っていました。 18ヵ月後フォローアップ時点で、グレード2の知覚障害が3%、 グレード3が0.5%見られました。 グレード3または4の知覚過敏は3%に見られ、治療中止を必要としたケースもありました。 肝毒性(肝臓への悪影響)は、オキサリプラチン併用群に、より多く見られました(トランスアミナーゼ値の上昇57 % vs. 34 %、アルカリ・フォスファターゼ値の上昇42 % vs. 20 %)。 ビリルビン値上昇の頻度は両群で同等でした。 肝機能検査での異常値や門脈圧亢進症(腸と肝臓を結ぶ静脈の静脈圧上昇)があり、それらが肝転移その他の病因で説明がつかない場合は、肝臓の血管障害を考え検査を行わねばなりません。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information 参照できます。
(葉っぱ 訳・Dr.ちゃしば 監修)


エルビタックス(Erbitux®)

2004年2月12日に、米国食品医薬品局(FDA)は、上皮成長因子受容体(EGFR)に対するモノクロナール抗体であるcetuximab(エルビタックス、Imclone Systems社製造)を承認しました。エルビタックスは、イリノテカンをベースにした化学療法に抵抗性の患者のEGFRを発現した転移性結腸直腸癌に対して、イリノテカンとの併用治療における使用を承認されました。

エルビタックスは、イリノテカンをベースにした化学療法に忍容性のない患者のEGFRを発現した再発性転移性結腸直腸癌に対する単独使用の薬剤としても承認されました。

エルビタックスはヒトEGFRの細胞外ドメインと特異的に結合する組み換え型ヒト・マウスキメラIgG1モノクロナール抗体です。エルビタックスは正常細胞と腫瘍細胞にある上皮成長因子受容体(EGFR,HER1,c-Erb-1)と特異的に結合します。そして、上皮成長因子(EGF)やトランスフォーミング成長因子α(TGFα)などのような他のリガンドとの結合を競合的に抑制します。

エルビタックスとEGFRとの結合が受容体関連キナーゼのリン酸化と活性化を防ぎ、細胞の成長を抑制し、アポトーシスを誘導し、マトリックス・メタロプロティナーゼや血管内皮増殖因子の産生を減少させます。EGFRは皮膚や毛包を含む多くの正常上皮組織に恒常的に発現しています。EGFRの過剰発現はまた、結腸直腸癌を含む多くのヒトの癌において検出されます。

イリノテカンとの併用あるいは単独療法でのエルビタックスの通常投与量は、初回投与量として(初回の注入のみ)400mg/m2で、120分間で静注されます。推奨される1週間毎の維持投与量は、250mg/m2を60分間で静脈内投与です。

H1拮抗薬の前投薬が推奨されます。重度の注入反応に対する治療のために適切な医療資源がエルビタックスの注入中に準備されなければなりません。軽度〜中度の注入反応にはエルビタックスの投与速度を下げなければなりません。重度の反応に対してはエルビタックス継続を中止しなければなりません。投与量を減らすことはまた、中度あるいは重度の皮膚毒性対して推奨されます。

エルビタックスの効果と安全性を確立するデータは、主に329例の患者に行われた多施設無作為化比較臨床試験の結果から得られたものです。患者はそれぞれ無作為にエルビタックスとイリノテカンの併用(218例)、あるいはエルビタックス単独(111例)の投与を受けました。

裏づけとなるデータはエルビタックスとイリノテカンの非盲検単群臨床試験(138例)と、単一薬剤としてのエルビタックスの非盲検単群試験(57例)から得られました。全ての研究にはEGFRを発現している(スクリーニングされた癌細胞の75〜82%は陽性)、再発性転移性結腸直腸癌患者が登録されました。全ての患者には、イリノテカンがすでに投与されていました。無作為化臨床試験の症例の3分の2、そして裏づけとなる臨床試験の症例の半分において適切なイリノテカン投与中あるいは投与後30日以内に病勢の進行が認められていました。

無作為化臨床試験において、38%の患者はまたオキサリプラチンを投与されていました。臨床的有用性の判定は、生存率に対する効果については根拠はないものの、長期にわたって奏功するという根拠によっています。総奏功率は、エルビタックスとイリノテカンとの併用群で23%であり、奏功期間の中央値は5.7ヵ月でした。エルビタックス単独治療群の総奏功率は12%で、奏功期間の中央値は4.1ヵ月でした。

病勢進行までの中央値は併用療法を受けた患者で有意に長くなりました(4.1対1.5ヵ月)。同様の結果がエルビタックスとイリノテカン併用での単一群臨床試験(総奏功率15%、奏功期間中央値6.5ヵ月)や、エルビタックス単独治療での単一群臨床試験(総奏功率9% 、奏功期間中央値1.4ヵ月)で観察されました。

エルビタックス単独治療あるいはイリノテカンとの併用での臨床試験において観察された最も重大な有害反応は、注入反応(3%)、皮膚毒性(1%)、間質性肺疾患(0.5%)、発熱(5%)、敗血症(3%)、腎機能障害(2%)、肺塞栓(1%)、脱水(エルビタックスとイリノテカンとの併用投与を受けた患者の5%、エルビタックス単独投与を受けた患者の2%),下痢(エルビタックスとイリノテカンとの併用投与を受けた患者の6%、エルビタックス単独投与を受けた患者の0%)でした。

エルビタックスとイリノテカンとの併用投与を受けた患者の37名(10%)とエルビタックスの単独治療を受けた患者の14名(5%)は主に有害事象により治療を中止しました。

エルビタックスとイリノテカンとの併用投与を受けた患者354名の中で最も一般的な有害事象は、座瘡様の発疹(88%)、無気力あるいは倦怠感(73%)、下痢(72%)、嘔気(55%)、腹痛(45%)や嘔吐(41%)でした。

エルビタックス単独投与を受けた279名の患者の中で最も一般的な有害事象は、座瘡様の発疹(90%)、無気力あるいは倦怠感(49%)、発熱(33%)、嘔気(29%)、便秘(28%)、や下痢(28%)でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。   
(Sugiura 訳・Dr.くま 監修)                                             


Faslodex®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page14

2002年4月25日FDAはfulvestrant(Faslodex アストラゼネカ ファーマシューティカルズ社の商標)を抗エストロジェン療法後進行癌となった、閉経後のホルモン受容体陽性再発性乳癌の治療として、250gを毎月筋肉注射する方法で承認した。

筋肉注射fulvestrantと経口anastrozole(アリミデックス、これもアストラゼネカ社の商標)は2つの無作為化比較対照試験(北米の二重盲検試験とヨーロッパの非盲検試験)で、局所進行乳癌、もしくは再発乳癌の閉経後の女性患者で比較されました。

全患者が前治療に補助療法としてあるいは進行癌に対しての、抗エストロジェンまたはプロジェスティン療法の後、癌が進行していました。これらの試験で患者の大多数はエストロジェン受容体陽性(ER+)そして(または)プロジェスティン受容体陽性(PgR+)腫瘍でした。ER−/PgR−または不明であった患者は内分泌療法の前に反応したに違いありません。

全部で851人の患者が登録され、そのうち428人は筋肉注射で月に250mgのfulvestrantを受け、残りの423人は毎日1mgのanastrozoleを受けるように割り振られました。

fulvestrant治療群では北米とヨーロッパの試験でそれぞれ奏効率17%、20%と報告されてます;これらの割合はanastrozole治療群で報告された17%と15%の奏効率と似ています。どちらの試験でも二つのグループの無進行期間あるいは生存率に関して有意な違いはありませんでした。

Fulvestrantの安全性のプロフィールはanastrozoleのそれと似ています。大部分の一般的に報告されている副作用は軽度から中度で、吐き気、むかつき、便秘、下痢、腹痛、頭痛、背中痛、のぼせ、咽頭炎を含む。軽度の注入に伴う反応が報告されていて、5ml一回と2,5mlを二回のfulvestrant療法を受けた患者ではそれぞれ患者の7%、27%であり、治療の1%と5%であった。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。
(内村美里人 訳・Dr.ちゃしば 監修)


フェマーラ Femara
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page14

2004年10月29日、米国食品医薬品局はletrozole錠剤(Femara、Novartis Pharmaceuticals Corp.の商標)を5年間の術後タモキシフェン療法を受けてきた閉経後の女性のための、早期乳癌術後の延長補助療法として迅速承認(1)しました。承認は迅速承認制度に基づき、スポンサーは長期的結果の分析を提供することが必要条件です。

安全性と有効性は二重盲検式の多国間、多施設共同臨床試験で評価されました。試験では、術後タモキシフェン療法を5年間受けてきた閉経後の女性で、ホルモン・レセプター陽性の早期乳癌である女性が参加しました。合計5187人の術後タモキシフェン療法を試験開始前3ヶ月以内に終了した女性がletrozole、プラセボのいずれかを5年間投与するようランダムに割り当てられました。

被験者はホルモン・レセプターが陽性かどうか、リンパ節の状態、及び、前に受けた術後化学療法の種類で層別されました。安全性と有効性、双方の評価は追跡調査期間が短いため限定されたものになります。追跡期間の中央値は28ヶ月で、追跡期間が3年以上の被験者は30%で、5年以上追跡された被験者は1%未満でした。

承認は無病生存期間(DFS)の分析に基づいてなさました。この無病生存期間は、無作為割り付けされた時から、原発病巣の局所領域再発と遠隔再発、反対側の乳房の癌再発の最初の兆候が見られるまでの、または、死亡までの期間と定義づけられます。分析をした時点での、無病生存期間の定義にある事象の出現率はletrozoleを投与されていた被験者が4.7%であったのに対してプラセボを投与されていた被験者は7.5%でした(HR=0.62、95%、CI:0.49~0.78、P=0.00003)。遠隔転移のリスクもletrozoleの投与の方がプラセボの投与よりも非常に低い(HR=0.61、95%、CI:0.44~0.84、P=0.003)です。しかし、データは生存期間の分析をするには不十分でした。

letrozoleを長期にわたって投与することのリスクは十分評価されていません。短い追跡期間の分析によれば、臨床的な骨折の発生率はletrozoleを投与された被験者(5.9%)とプラセボを投与された被験者(6.9%)とで同等でした。自己申告による骨粗しょう症の発生率はletrozoleを投与された被験者(6.9%)の方がプラセボを投与された被験者(5.5%)よりも高かったです。

副次的に実施された臨床試験から得られた予備的な結果では(20ヶ月の追跡期間の中央値)腰骨のミネラル密度(BMD)の平均的の減少が実証されました。つまり、投与開始後2年でletrozole対プラセボのミネラル密度の減少はそれぞれ3%対0.4%でした(p=0.048)。腰椎の場合、平均的なミネラル密度の減少は、投与開始後2年でletrozoleとプラセボを比較するとそれぞれ、4.6%と2.2%の減少でした。(p=0.069)

虚血性の心臓疾患(血流の不足により心臓に酸素が行き渡らないこと)の発生率は主要な無作為化比較対照試において、letrozoleを投与された被験者の発生率(6.8%)とプラセボを投与された被験者の発生率(6.5%)とで同等でした。

乳癌術後の延長補助療法では、letrozoleをどれぐらいの期間で投与するのが最適か不明です。というのも、無作為化比較対照試験の投与期間の中央値は24ヶ月で、25%の被験者だけが最低3年投与され、5年(予定通りの投与期間)投与されたのは1%未満の被験者だけだからです。また、投与は乳癌の再発の時点で終了しなければなりませんでした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報 Full prescribing informationが参照できます。
(有田香名美訳・Dr.Saru監修)



ジェムザール Gemzar®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page15

2004年5月19日、FDAは注射用ゲムシタビンHCl (GemzarR, Eli Lilly and Company社)を、paclitaxelとの併用で、アントラサイクリンが禁忌の場合を除き術後補助療法としてアントラサイクリン系術後化学療法を施行した後の再発の転移性乳癌患者のファーストライン治療に承認しました。

安全性と効果は、529人の患者で、ジェムザール+パクリタキセル療法とパクリタキセル単独療法とを比較した一つの多施設、多国間無作為試験で証明されました。21日サイクルの第1日目と8日目にジェムザール1250 mg/m2(静注30分間)を投与、各サイクルの第1日目にはジェムザールの前にパクリタキセル175 mg/m2(静注3時間)を投与します。コントロール群では、単独で薬パクリタキセル175 mg/m2(静注3時間)を各21日サイクルの第1日目に投与されました。

この試験の主要エンドポイントは全生存率でした。明らかな進行までの期間(TtDPD)も同じく主要エンドポイントでした。パクリタキセル併用ジェムザールは、パクリタキセル単独療法と比較して、進行までの期間(中央値 TtDPD 5.2ヶ月 対 2.9 ヶ月、 p<0.0001)と全奏効率(RR 40.6% 対 22.1%, p<0.0001)において、統計的有意に良好でした。ジェムザールとパクリタキセルの併用は、中間生存率分析においても生存率向上の強い傾向を示しました。

ジェムザール+パクリタキセルレジメンの主なグレード3、4の有害事象は、血液系障害(好中球減少症、貧血、血小板減少症)でした。グレード3、4の肝臓酵素の上昇も、ジェムザール+パクリタキセル治療で多くみられました。ジェムザール+パクリタキセルに関連するグレード3,4の検査値以外の毒性症状は、倦怠感、痺れ、筋肉痛でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報 Full prescribing information が参照できます。
(野中希 訳・Dr.Saru 監修)

グリベック(慢性骨髄性白血病治療薬)
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page16

2002年12月20日、FDAは初発のフィラデルフィア染色体陽性(Ph+)慢性骨髄性白血病(CML)のファーストライン(初期)治療として用いるメシル酸イマチニブ(グリベック?:ノバルティス社の商標)の迅速承認を許可しました。(FDA granted accelerated approval to imatinib mesylate) (CML患者の95%以上が白血病細胞に独特の細胞性遺伝異常、すなわちフィラデルフィア染色体を持っています。)グリベックは、2001年5月10日に一度、進行性CMLの治療およびインターフェロンが無効の慢性期CMLのセカンドライン治療としてFDAにより認可を受けています。

担当責任医師達は、Ph+ CMLの初発患者1106人をIRIS(International Randomized IFN vs. STI571)研究グループが実施する多国間非盲検多施設共同試験に組み入れました。患者は、1日用量400mgのグリベック服用またはインターフェロン+シタラビンの皮下注射のいずれかを無作為に割り当てられました。

インターフェロン−αの投与を週に3回、300 MIUから開始し、目標用量である毎日500 MIU/m2までに増量しました。さらに毎月10日間、1日用量20 mg/m2のシタラビンを追加投与しました。インターフェロン治療群の用量強度は目標用量に対し57%、またグリベック治療群の用量強度は97%でした。

プロトコル規定の分析は5年かかる予定でしたが、中間分析でグリベック治療群での細胞遺伝学的寛解率が著しく高いことが明らかとなったため、中央値14ヶ月の追跡の後、比較試験の分析が実施されました。

分析時において、インターフェロンと比較して、グリベック治療による進行の危険性は著しく減少し、ハザード比が0.183(95%CI:0.117〜0.285)でした。ログ・ランク検定のP値は0.001をはるかに下回っていました。

クロスオーバー前の血液学的完全寛解率は、グリベック治療群とインターフェロン治療群がそれぞれ95%および55%でした。また確認されたメジャーな細胞遺伝学的効果については、それぞれ76%および12%でした。このような差は統計的に見て非常に有意です。現時点では、治療群間の生存率には統計的に有意差はありませんでした。

グリベック投与患者からの報告で最も頻繁に見られる有害事象(患者の20%以上)は、吐き気、筋けいれん、疲労、下痢、頭痛、関節痛、眼下周囲浮腫、筋肉痛、湿疹など。インターフェロン投与患者については、疲労、吐き気、頭痛、下痢、筋肉痛、関節痛など。グリベック投与患者の1%以上から報告を受けたグレード3の有害事象は、好中球減少、血小板減少および関節痛のみでした。グリベック投与患者の54%に浮腫の症状が見られましたが、グレード2以上のものはほとんどありませんでした。

グリベックの承認用量は、慢性期の成人CML患者が初発、またはインターフェロン治療後に関わらず1日400mg、移行期または急性転化期のCML患者が1日600mgです。グリベック治療の長期的な効果は確認されていません。

H項(連邦行政令第21編第314.500節)に基づく迅速承認の要件を満たすため、FDAは臨床試験終了時の最終的な生存率、その他有効性および安全性のデータの提出を求めています。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(ポメラニアン 訳:Dr.Saru監修)


グリベック(小児CML治療薬)
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page17

2003年5月20日、FDAは、幹細胞移植後に再発またはインターフェロンαに対し耐性を持つようになった慢性期のフィラデルフィア染色体陽性(Ph+)慢性骨髄性白血病(CML)の小児患者の治療として用いるメシル酸イマチニブ錠剤(グリベック?:ノバルティス社の商標)の迅速承認を許可しました。FDA granted accelerated approvalCML患者の95%以上が白血病細胞に独特の細胞性遺伝異常、すなわちフィラデルフィア染色体を持っています。)

承認は、成人のCML患者の臨床試験結果の外挿および小児患者の臨床試験に関する追加情報に基づいています。小児患者に関する補助的情報には、細胞遺伝学的完全寛解、薬物動態学的(体内の薬物作用の)情報および小児患者の安全用量が含まれます。子供への投与目的のため、100 mg分割錠を別途承認することによって2003年4月18日に承認が可能となります。ノバルティス社は2003年7月に錠剤を市販する予定です。

2つの第1相臨床試験では、幹細胞移植後にCMLが再発またはインターフェロンαに対して耐性を持つようになった小児患者合計17人に対し評価を行いました。患者は、1日の用量が260mg/m2〜570mg/m2の治療を受けました。用量制限毒性は見られませんでした。

これら2つの臨床試験で細胞遺伝学的データを取る慢性期のCML患者の16人中9人が細胞遺伝学的完全寛解(56%)となりました。細胞遺伝学的寛解率は全ての投与レベルで同等に思われます。

推奨投与量は1日260mg/m2です。病状が進行した(どの時点においても)、治療のすくなくとも3ヶ月後に細胞学的寛解が十分に得られなかった、治療の6〜12ヶ月後に細胞学的寛解が得られなかった、あるいは以前得た遺伝学的および細胞学的寛解が失われたという、いずれかの状況において、深刻な有害薬物反応および白血病と関係のない重度の好中球減少(白血球細胞の一種である好中球数の異常な減少)、または血小板減少(血中の血小板数の異常な減少)がなければ、用量を1日340mg/m2まで増加してもよいと思われます。3歳未満の小児患者に対してはイマチニブ治療は行われていません。

迅速承認は、代用評価項目の証拠に基づいて許可されました。病気に関係する症状または生存率の増加など臨床上の有効性を証明する小児患者の比較対照試験はありません。承認の条件としてノバルティス社は、NCIが支援する継続中の慢性期CML小児患者の第2相臨床試験から得たデータを提供することに同意しています。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。
(ポメラニアン 訳・Dr.Saru 監修)


GLIADELWafer
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page18

2003年2月25日、FDAはcarmustineが埋め込まれたpolifeprosan20 (GLIADELRWafer、Guilford Pharmaceuticals, Inc商標)を、高悪性度の神経膠腫と新たに診断された患者への、外科手術と放射線療法に付加する治療として承認しました。埋め込み可能なWaferにより、外科手術で腫瘍除去後の部位に化学療法剤carmustineが直接放出されます。

1996年、FDAはGLIADEL®Waferを、脳腫瘍である多形性神経膠腫(GBM)再発患者への外科手術に付加する治療として承認しました。

高悪性度の神経膠腫と新たに診断された患者の治療に関するGLIADEL Waferの有効性は、国際的規模、多施設共同、二重盲検無作為、プラセボ対照、第3相臨床試験により評価されました。被験者240人は、GLIADEL治療群とプラセボ治療群のいずれかに無作為に割り付けられました。臨床試験計画によると、被験者はWaferの埋め込みを伴う初回外科手術を受けた後、標準的な放射線療法を受けるものとしました。

腫瘍を最大限切除した後、GLIADELまたはプラセボを含んだWaferを最高8つまで、腫瘍摘除腔(腫瘍除去部位)に埋め込みました。大部分の被験者は外科手術後3週間以内に放射線療法を開始しました。

本調査での効果の主要評価項目は、全生存期間としました。生存期間中央値はプラセボ群の11.6ヶ月に対して、GLIADEL®Wafer群は13.9ヶ月に延長しました(p値<0.05, log-rankテスト)。GLIADEL®Wafer治療のHR(危険率)は0.73でした(95パーセントCI: 0.56-0.95)。

本調査に見られた副作用は、外科手術方法またはGLIADEL Wafer埋め込みのいずれか、またはその両方による可能性があります。主要な副作用は、癲癇、脳出血、脳内嚢腫、創傷感染、脳膿瘍でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(Chachan 訳・Dr.ちゃしば 監修)


イレッサ(gefitinibゲフィチニブ)
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page19

200355日、FDAは米国で最も多くみられる肺癌である進行性非小細胞肺癌(NSCLC)の治療薬としてゲフィチニブ(一般名イレッサ、アストラゼネカ社の商標)を承認しました。ゲフィチニブは、他の化学療法剤治療が奏功せず癌が進行する患者が対象となります。

ゲフィチニブは、迅速承認制度の下、10%奏功率に基づいて承認されました。この制度では、臨床的有用性を合理的に予想できる代替評価項目に基づく承認が可能となっており、更なる臨床試験で臨床的有用性の結果を実証することが義務付けられています。承認の条件として、アストラゼネカ社は、局所進行性NSCLCまたは転移性NSCLCで治療経験のある患者において、生存に関するゲフィチニブの効果を検討する無作為化臨床試験を実施することを表明しました。

「肺がんにおけるイレッサの生存評価試験」(「Iressa Survival Evaluation in Lung CancerISEL試験」、別名「709試験」ともいう)では、すでに12種類の化学療法を受けたことのあるNSCLC患者の治療として、ゲフィチニブと緩和維持療法(BSC)の組み合わせ、および、プラセボとBSCの組み合わせとを比較検討しました。

20041217日、アストラゼネカ社はISEL試験がゲフィチニブの生存利点の実証にはいたらなかった旨をFDAに報告しました。同臨床試験に関する同社からの処方医師向けの書状letter to prescribing physicians がオンラインで閲覧できます。また、同声明に関するFDAプレス・リリース日本語訳:イレッサ声明-FDA翻訳ファイルも出されています。

アストラゼネカ社は、ISEL試験は28ヶ国(米国は含まず)、210施設、患者1,692名が参加したと報告しました。最後の患者が参加したのは200482日で、データ締め切りは20041029日でした。両治療群とも、被験者の年齢・性別・人種構成および疾患関連特性は十分にバランスが取れていました。

平均生存期間はゲフィチニブ治療群5.6ヵ月、プラセボ治療群5.1ヵ月で、アストラゼネカ社は、ゲフィチニブ治療が全体的母集団における有意な生存率改善に関与しなかった旨を報告しました(危険率=0.8995%信頼区間=0.781.03p=0.11)。また、肺腺癌患者母集団における平均生存期間は、ゲフィチニブ治療群6.3ヵ月、プラセボ治療群5.4ヵ月で、ゲフィチニブ治療が生存期間の有意な改善に関与しなかった旨の報告も行いました(危険率=0.8395%信頼区間=0.671.02p=0.07)。

同社は、こういった試験データの分析をさらに進め、その間はゲフィチニブの販売促進を見合わせる一方、本剤による治療により利益が見られる患者には引き続き入手できるようにします。治療に当たる医師は、ドセタキセル(タキソテール)およびエルロチニブ(タルセバ)が同適応の薬事承認を得ており、ペメトレキセド(アリムタ)が迅速承認を得ていることを考慮ください。

当初ゲフィチニブは進行性非小細胞肺癌患者における米国の多施設共同臨床試験で評価されました。少なくとも白金製剤とドセタキセルを含む2つ以上の化学療法に対して疾患の進行、または不耐毒性を認めた患者が試験に参加しました。

腫瘍サイズによる直接評価は不可能ですが他の方法で評価が可能な142症例に、250mg/日または500mg/日のゲフィチニブを投与しました。約75%が腺癌組織像(単独または扁平上皮細胞組織混在)を有しました。

評価可能な142症例のうち、腫瘍の部分寛解が見られたのは全体で15症例、奏功率10.6%でした(95%信頼区間616.8%)。250mg/日投与群66症例のうち反応を示したのは9症例(13.6%)、500mg/日投与群76症例では6症例(7.8%)でした。反応期間中央値は7.0ヶ月(4.618.6+月)でした。

非小細胞肺癌の第一選択治療に関する2つの大規模対照無作為化試験では、対照群である白金系製剤を用いた化学療法にゲフィチニブを付加しても有益性は認められませんでした。

非小細胞肺癌治療にゲフィチニブ単独投与を受けた症例で最も多く見られた副作用は、下痢(時に脱水を伴う)、発疹、ざ瘡、乾燥皮膚、嘔気、嘔吐、掻痒(重度の掻痒反応)でした。こういった事象の多くは投与開始月に発現し、通常は軽度から中等度でした。

ゲフィチニブ投与群の患者における間質性肺疾患(ILD)症例は全体の約1%に見られ、その13は致命的でした。報告されているILDの発現率は、日本の市販後臨床経験では約2%、米国の倫理的供給プログラムでゲフィチニブ投与を受けている患者約23,000人のうちでは約0.3%、非小細胞肺癌の第一選択薬に用いた臨床試験では約1%(ただし治療群とプラセボ群は同様の発現率)でした。

肺症状(呼吸困難、咳、発熱)が急に発現したり悪化する場合には、ゲフィチニブ療法を中断し、症状を速やかに検査すべきです。間質性肺疾患が認められた場合には、ゲフィチニブ投与を中止し、患者には適切な治療を行う必要があります。

局所進行性非小細胞肺癌または転移性非小細胞肺癌症例で白金系およびドセタキセルの化学療法が奏功しなかった場合に用いるゲフィチニブ承認投与量は、250mg錠を11回で、食事と一緒もしくは単独で服用ます。投与量を増加しても奏功性の改善はなく、かえって毒性増加の原因となります。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(snowberry 訳・Dr.Saru 監修) 

メスナ Mesnex®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page21

2002年3月21日、FDAはイフォスファミドによる出血性膀胱炎の発生を抑える予防薬としてメスナの錠剤(MesnexR:バクスター・ヘルスケア社の商標)を承認しました。イフォスファミドとは、様々な種類の癌の治療として行われる化学療法に使用する薬剤です。イフォスファミドおよびメスナを、静脈注射(IV)により1回目の投与をした後、2回目以降のメスナについては静脈投与(IV)または経口投与(Oral)します。

メスナの奨励されている処方計画であるIV―IV―IVとIV―Oral―Oralの処方計画を比較した臨床試験では、イフォスファミドの1.2〜2.0gm/m2を3〜5日間投与と併用したところ、グレード3〜4の血尿発生が双方共に5%未満でした。

4つの比較対照試験のメタ分析では、IV-Oral-Oral(被験者数:119人)の安全性がIV-IV-IV(被験者数:119人)と類似していることがわかりました。吐き気および嘔吐がもっとも頻繁に見られる有害事象です。メスナはイフォスファミドと併用で使用されるため、有害事象の原因がメスナなのか同時に投与した細胞毒性薬なのかを判断するのが困難です。単回投与の第1相臨床試験で頻繁に報告されたメスナのみの静脈注射による有害事象は、頭痛、注射部位の反応、紅潮、めまい、吐き気、嘔吐、眠気、下痢、食欲不振、発熱、咽頭炎、知覚過敏、インフルエンザ様症状および咳など。

メスナは、全ての患者に対し出血膀胱炎を抑えるわけではありません。また化学療法によるその他有害事象を減少させるわけではありません。

用法および用量:奨励の静脈注射(IV)および経口(Oral)による処方計画は、メスナとイフォスファミドの比率、イフォスファミド後の投与の時間がそれぞれ異なります。奨励する用法は以下のとおり。

IV-IV-IV:ボーラス注入法により、イフォスファミド20%相当量のメスナを、イフォスファミド投与時、4時間後および8時間後に投与します。

IV-Oral-Oral:ボーラス注入法により、イフォスファミド20%相当量のメスナをイフォスファミド投与時に投与します。さらにイフォスファミド40%相当量のメスナの錠剤を、イフォスファミド投与時から2時間後および6時間後に服用します。1日の全投与量は、イフォスファミド投与の100%です。

メスナの錠剤を服用して2時間以内に嘔吐のあった患者は、再度服用または静脈注射による投与を受けることになっています。1日に2.0gm/m2以上のイフォスファミドを3〜5日間投与する場合については、このIV-Oral-Oralの比率の有効性および安全性は確立されていません。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報 Full prescribing information が参照できます。
(ポメラニアン 訳・Dr.Saru 監修)

Sterile Talc Powder
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page22

2003年12月15日に、FDAは症候性患者の悪性胸水の再発を減少させるために、硬化剤として胸のチューブを通し胸膜内(胸膜腔内)に投与する Sterile Talc Powder を承認しました; (ブライアン社商標), 。

胸腔(壁側胸膜)側の層と肺を覆っている膜(臓側胸膜)の間の胸膜腔に流体が溜まると悪性胸水が起こります。 これは特に末期癌の患者に良くみられる悪性疾患の合併症です。

発表された医学文献の中で安全性と効能を示すデータが立証されています。 さまざまな充実性腫瘍のある患者の悪性の胸水再発リスクを評価できるように設定された5つの無作為化試験が行われました。  各試験において、「良い結果」の客観的な度合いを定義し、Talc懸濁液は同時進行対照と比較されました。 5つの無作為化対照試験での評価可能な89名の患者の秦効率は、89%でした。(範囲 79-100 %)  13の追加された単体試験結果と発表されている文献からも「秦効率」が75%から100%と定義されその効能を裏づけました。

胸膜内Talc懸濁液投与に伴う最も頻繁に文献で報告される有害事象(AEs)は、熱と疼痛です。 急性肺炎と急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は胸膜内Talc投与と関連しているとの報告がなされました。

充分に胸水をドレナージ(排液)した後にSterile Talc Powderを投与すべきです。 胸膜癒着術の成功は完全に肺を再膨張出来るかどうかと胸膜液の排出を完全にできるかどうかによります。 推奨投与量は50-100 mLの生理的食塩水で溶解した本剤5gです。 効果のある胸膜癒着術のための最適投与量は不明ですが、5gは発表された文献で最も頻繁に報告された投与量です。

他の認可されたTalcの処方製剤(Sclerosol Intrapleural Aerosol?、ブライアン社)は クロロフルオロカーボン(CFC)推進剤に入っており、表面開胸手術時又は胸腔鏡検査時に直接吸入により投与します。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(HAJI 訳 ・ Dr.ちゃしば監修)

タルセバ(erlotinib)NSCLC
http://www.cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page23

2004年11月18日米国食品医薬品局はerlotinib(Tarceva錠剤、OSI Pharmaceutical Inc.開発製造)を局所的に進行した、または、転移性の非小細胞癌(NSCLC)で、事前に1つ以上の化学療法で奏功しなかった患者の治療に対して承認しました。

安全性と有効性は731症例の二重盲験式多国間無作為化比較試験を行い、150mgのerlotinibを毎日経口投与した群とプラセボ群とを比較して立証されました。生存期間はerlotinib治療群で有意に延長し、全生存期間の中央値はerlotinib治療群が6.7ヶ月であったのに対しプラセボ群は4.7ヶ月でした。erlotinib治療群とプラセボ群を比較したときの死亡に関する調整後ハザード比(HR)は0.73、 p = < 0.001でした。無進行期間(PFS)はerlotinib治療群で有意に延長し、PFSの中央値はerlotinib治療群が9.9週間であるのに対しプラセボ群は7.9週間でした。進行に関する調整後ハザード比は0.59、 p < 0.001でした。

RECISTの基準での奏功率ではerlotinib治療群は8.9%でした(95% CI: 6.4 ~ 12.0%)。

(RECISTは固形ガンの効果判定基準のことであり、広く認められている一連の規則で、治療中、癌患者が好転する場合は[“奏功” ]、変化がみとめられない場合は[“安定” ]、悪化する場合は、[“進行” ]と判定する基準を定義します。)erlotinib治療群の奏功期間の中央値は34.3週間で、9.7週間から57.6週間以上まで及びました。プラセボ群では2症例の奏功(0.9%、95% CI: 0.1 ~ 3.4)が報告されました。

治療による生存効果について上皮成長因子受容体(EGFR)というたんぱく質発現の状態が探索的に解析されました。しかし、EGFRの状態は患者の33%しか識別できませんでした。EGFRの発現はDAKO EGFR pharmDx 商標のキットを使用することで判断されました。EGFR状態が識別できた患者の約半数は陽性で残り半数は陰性でした。

EGFR陽性群ではerlotinibはプラセボ群と比較して生存期間が延長しました(中央値10.7ヶ月に対して3.8ヶ月、HR = 0.65、 p = 0.0033)。EGFR陰性群ではerlotinibによる有意な生存効果は観察されませんでした(erlotinibの中央値5.2ヶ月対プラセボ群の中央値7.5ヶ月、HR = 1.01、 p = 0.958)。しかし、EGFR陽性群と陰性群の信頼区間は幅広く重なり合っています。従い、EGFR陰性群でのerlotinibによる生存効果は除外できません。承認後の臨床試験でEGFR状態と生存効果の関連性が追跡調査される予定です。

喫煙状態の影響を試験した追加のサブグループの生存期間の解析によるとerlotinibによる生存期間延長の有効性は、喫煙者(HR 0.87、 95% CI: 0.7 ~ 1.1)よりも全く喫煙歴のない患者の方(HR 0.42、 95% CI: 0.3 ~ 0.6)で大きかったです。 

Erlotinib治療群のもっとも一般的な有害反応は下痢と発疹でした。グレード3から4(中等度から高度)までの発疹が9%、下痢が6%の患者に起きました。それぞれ発疹と下痢のゆえにerlotinib治療群の1%が試験中止となりました。それぞれ6%の患者のみが発疹、1%の患者のみが下痢ゆえにerlotinib投与量の減量を必要としました。発疹発症までの中央値は8日間で下痢発症までの中央値は12日間でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報はFull prescribing information で参照できます。

(有田香名美 訳・Dr.Saru 監修)


タキソテール®乳癌

http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page24

2004年8月18日、米国食品医薬品局はdocetaxel(Taxotere、AventisPharmaceuticals,Inc.の商標)注射液を、手術可能な腋窩リンパ節転移陽性乳癌の女性の術後補助療法として、ドキソルビシンとシクロホスファミドとの併用に対して承認しました。

1491人の腋窩リンパ節転移陽性乳癌の女性が多国間、多施設共同、無作為化比較対照臨床試験(TAX316;乳がん国際研究グループBCIRGが実施したピボタル試験)に登録されました。被験者は腋窩リンパ節(1〜3個、4個以上)転移陽性数に応じて層別され、いずれかの次のような補助療法を受けるよう無作為に割り付けられました。すなわち、被験者の一方はドキソルビシン(製品名:アドリアマイシ)50mg/m2シクロホスファミド(製品名:Cytoxan)500 mg/m2の投与1時間後にdocetaxel(製品名:Taxotore) 75mg/m2を投与され(TAC療法を受けた群)、もう一方は、フルオロウラシル500 mg/m2とシクロホスファミド500 mg/m2の投与1時間後にドキソルビシン50mg/m2を投与されました(FAC療法を受けた群)。双方の療法は3週間毎6サイクル実施されました。この化学療法の最後のサイクル終了後、エストロゲン・レセプター陽性、及び、又は、プロステゲン・レセプター陽性の被験者はその後最長5年間タモキシフェンを20mg/日、投与されました。

主要評価項目である無病生存期間(DFS)は、局所、及び、遠隔再発、対側乳癌、及び、死因を問わず死亡するまでの期間などを意味します。追跡期間中央値55ヶ月目での、2度目の中間解析の結果によると、TAC療法を受けた群はFAC療法を受けた群よりも無病生存期間が有意に延長し、総合的に25.7%の再発のリスクの減少がみられました(hazard ratio=0.74; 2-sided 95% CI=0.60,0.92, stratified log-rank p=0.0047)。中間解析の時点では219例の死亡があり、その死亡例に基づけば、FAC療法を受けた群よりもTAC療法を受けた群の方が全生存期間は延長しました(hazard ratio=0.69; 2-sided 95% CI=0.53,0.90) 。生存期間のデータが十分得られた時点で更に解析が行われるでしょう。

TAC療法を受けた群は、FAC療法を受けた群に比べて、貧血、grade3よりも重度の好中球減少、口内炎、無月経、感染症によらない発熱、感覚過敏症、末梢の浮腫、知覚神経障害、及び、皮膚の障害の増加がみられました。副作用が顕著であったにもかかわらず、被験者の多数は療法をやめませんでした。他のアントラサイクリン/シクロホスファミドを含む療法を受けた群と同様、TAC療法を受けた群には、白血病(0.4%)及び、鬱血性心不全(1.6%)を含む、長期にわたる深刻な副作用がみられました。

手術可能な腋窩リンパ節転移陽性乳癌の女性の術後補助療法で承認されたdocetaxel投与量はドキソルビシン50mg/m2とシクロホスファミド500 mg/m2の投与1時間後に75 mg/m2で、3週間毎に6サイクルです。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。

(有田香名美 訳・Dr.ちゃしば 監修)


タキソテール®非小細胞肺癌(NSCLC
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page25

20021127日、FDAはドセタキセル(アベンティス・ファーマ社商標タキソテール®)を、切除不能(外科的切除不可)、局所進行性、転移性いずれかの非小細胞肺癌(NSCLC)の症例でまだ化学療法を行っていない患者に、シスプラチンと併用して用いることに対して承認しました。

ドセタキセルは、非盲検、多施設共同の無作為割付国際臨床試験ひとつで評価されました。非小細胞肺癌がステージIIIBまたはIVであり、切除不能かつ化学療法を行ったことのない患者計1,218例に、3種類の治療法のいずれかを行う無作為割付を行いました。治療方法3種類は以下の通りです。一つめは、3週間ごとにドセタキセル75mg/m21時間注入投与後、すみやかにシスプラチン75mg/m23060分投与、二つめは、治療1日目、8日目、15日目、22日目にビノレルビン25mg/m2610分間かけて投与し、サイクルの第一日目にシスプラチン100mg/m2を投与することを4週間ごとに繰り返しました。三つめはドセタキセルとカルボプラチンの併用でした。

主要評価項目は全生存期間としました。ドセタキセル+シスプラチン治療群の患者とビノレルビン+シスプラチン治療群の患者の比較では全生存期間に統計的な有意差は見られませんでした(平均生存期間10.9ヶ月対10.0ヶ月、p = 0.12)。非劣性分析によって、この組合せにおけるタキソテールの有効性を証明した。

ドセタキセルをカルボプラチンと併用した際の有効性は認められませんでした。ドセタキセル+カルボプラチン治療群とビノレルビン+シスプラチン治療群の全生存期間に統計的有意差はありませんでした(平均生存期間9.1ヵ月対10.0ヵ月、p = 0.66)。ドセタキセル+カルボプラチン群には、ビノレルビン+シスプラチン群に対する非劣性は示されませんでした。

有害事象で最も頻度が高かったもの(患者の50%以上)は、好中球減少症、貧血、嘔気、嘔吐、体液貯留、無力症、疼痛、脱毛症であった。他に多く見られた有害事象(患者の2050%)には、下痢、体重減少、口内炎、感染、喀血、便秘、感覚神経イベントが認められました。

シスプラチンを組み合わせた治療群では、発熱性好中球減少症が患者の5%、グレード3/4感染が患者の8%に見られました。頻度が少ない有害事象(患者の20%未満)としては、血小板減少症、過敏症反応、神経系―聴覚、小脳または運動の有害事象、筋痛、関節痛、脱水、爪障害が認められました。中毒死率(薬剤投与後30日以内の死亡)は、ドセタキセル+シスプラチン群で2.2%、シスプラチン+ビノレルビン群で2%でした。

化学療法が初めての患者におけるドセタキセル推奨投与量は、75mg/m21時間かけての静脈内投与であり、その後すみやかにシスプラチン75mg/m23060分かけて投与することを3週間ごとに行います。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(Snowberry 訳Dr.Saru 監修)


タキソテール®前立腺癌
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page26

2004年5月19日、FDAは転移性アンドロゲン非依存性(耐ホルモン性)前立腺癌の治療に、注射液ドセタキセル(アベンティス・ファーマ社製造タキソテールR)をプレドニゾンと併用での使用を承認しました。

安全性及び効能は、TAX317(転移性、耐ホルモン性前立腺癌患者の治療におけるタキソテールとプレドニゾン使用の化学療法を評価するための、無作為、多施設共同、国際的規模の臨床試験)に示されました。被験者1,006人は以下の3治療群のいずれかに無作為に割り付けられました。

・   ミトキサントロン + プレドニゾン(MTX + P)
・   週毎のタキソテール(TXT qw)+プレドニゾン
・   3週間毎のタキソテール(TXT q3w) + プレドニゾン

効果の主要評価項目は全生存期間としました。TXT q3w+プレドニゾン治療群ではMTX+P群よりも統計上有意な延命効果が見られました(平均生存期間18.9ヵ月対16.5ヵ月、p=0.0094)。TXT qw+プレドニゾン群では、対照群と比べ総じて延命効果は見られませんでした。

有害事象は貧血、好中球減少症、感染症、嘔気、嘔吐、食欲不振、疲労等でした。MTX+P治療群よりもTXT q3w治療群に多く見られた有害事象は、アレルギー反応、体液貯留、感覚性神経障害、脱毛、爪の変化、下痢、口内炎等でした。

本適応症につき認可された用量は、3週間毎の第1日目にドセタキセル75mg/m2を1時間静注と、プレドニゾン5mgの経口投与を毎日2回、これを10サイクルです。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。またFDAプレス・リリース(日本語訳:FDA翻訳ファイル)が参照できます。
(Chachan 訳・Dr.Saru 監修)


テモダール Temodar®
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page27

2005年3月15日にtemozolomide(TemodarR; カプセル、Schering 社)を、新たに多形性膠芽腫(GBM)と診断された成人患者が放射線療法との併用(同時に行う)治療、その後の維持治療として、FDAが承認しました。 GBMは重篤な型の脳腫瘍です。

Temozolomide(TMZ)は1999年に、不応性未分化星状細胞腫の成人患者の治療のための迅速承認を受けました。 また、この治療適用も以下に記載されたGBM試験の結果に基づき、完全承認に変更されました。

安全性と有効性は新たに診断されたGBM患者においてEuropean Organization for Research and Treatment of Cancer (EORTC) で行われた第3相試験によって示されました。  573人の患者が、無作為にTMZと放射線療法(RT)(n=287)あるいは、RT(n=286)のみの治療をうけました。

TMZ+RTアームの患者は毎日一回併用してTMZ(75mg/m2)をRT1日目からRT最終日まで42日間(最大49日間)投与されました。 RT終了4週間後から、TMZ(150 mg/ m2又は200mg/m2)のみを各28日サイクルの1−5日めに投与し6サイクル行われました。 対照アームの患者はRTのみ受けました。

両アームでは、60Gy/30回のRTを腫瘍床に、あるいは切除(外科手術)部2-3cmのマージンで照射しました。 ニューモシスティス・カリニ肺炎(PCP)予防は、リンパ球値にかかわらずTMZ+RT治療を受けている間必要であり、リンパ球減少(CTCグレード<1)が回復するまで続けて行われました。病気の進行の程度により、どちらの試験アームの患者もTMZ治療を受けることが可能でした。

TMZ+RT治療アームとRT治療のみの両アームとも、ベースラインの人口統計的特性とよく合致していました。 対象者の約60%は男性で、約70%は50歳以上でした。 両方の治療グループとも、合計88%がWHO一般状態が0か1で、84%パーセントが試験のエントリーから6週間以内に摘出手術を受けていました。

病気が進行した時点で、RTのみアームでは282人中161人(57%)にテモゾロミドが投与され、TMZ + RT アームでは277人中62人(22%)に投与されました。

同時治療と維持治療のTMZ+RT投与を受けている患者に全生存率で明らかな改善が見られました。 併用治療群がより優れており、log-rank p<0.0001、ハザード比は.63(HR=0.52-0.75のCIは95%)でした。 生存の中央値は14.6ヶ月(TMZ+RT) 対 12.1ヶ月(RTのみ)でした。

TMZ+RT治療中に起こる有害事象は血小板減少(血液凝固反応を助ける血小板値が異常に低いことく、それが血液凝固を促す)、吐き気、嘔吐、食欲不振、および便秘でした。全TMZ暴露による最も一般的な有害事象は、脱毛症(抜け毛)、吐き気、嘔吐、食欲不振、頭痛、便秘でした。 TMZ治療の行われた患者の49 %に1回以上の重篤な、あるいは致命的な有害事象が報告されており、最も多かったのは疲労(13%)、痙攣(6%)、頭痛(5%)、および血小板減少(5%)でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。
(HAJI 訳・Dr.ちゃしば 監修)

ベルケードVelcade® 
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page28

2003年5月13日、迅速承認条項に基づき、FDAは過去に最低でも2度の治療を受け、最後に受けた治療で病状の進行が確認された多発性骨髄腫患者への治療薬としてBortezomib(VelcadeR、ミレニアム社の商標)を承認しました。この承認に続いて、2005年3月25日、FDAは1度でも治療経験のある多発性骨髄腫患者への治療薬としてBortezomibを承認しました。

2005年5月13日の迅速承認の臨床データ

Bortezomibは、米国で2つの非盲検多施設共同試験が実施され、多発性骨髄腫患者256人に対して評価が行われました。有効性の主要評価項目の試験では、過去2回以上の治療経験者で、最後に受けた治療で病状の進行が認められた202名の患者が、試験に参加しました。Bortezomibは1回の投与量が1.3mg/m2で週2回、2週間、その後の10日間の休薬期間を含め21日を1サイクルとした、最大8サイクルの期間にわたり静脈注射による治療を実施しました。試験母集団では、過去の治療数の中央値が6、また64%の患者が幹細胞移植などの大量療法を受けていました。適格かつ評価可能な患者の188名についての試験結果(Blade評価基準による)は完全寛解が5人で2.7%の奏効率(95%CI:1%〜6%)。部分寛解が47人で25%の部分奏効率(95%CI:19%〜32%)。SWOG判定評価による臨床的寛解については、17.6%(95%CI:12%〜24%)の患者に見られました。奏効期間中央値は365日。

患者の50%以上が、倦怠感、吐き気、下痢などの有害事象を示し、30%以上が、食欲不振、便秘、血小板減少、末梢神経障害、発熱、嘔吐、貧血症などの有害事象を示しました。10%以上に見られた重篤有害事象は血小板減少、末梢神経障害、好中球減少、無力症など。

2005年5月25日の承認の臨床データ

前回の迅速承認は、奏効率および奏効期間に基づいて行われました。販売後の公約は、以下の臨床試験結果により満たされました。

安全性および有効性は、一度でも治療経験のある骨髄腫患者669名に対して行われた多施設対照臨床試験で証明されました。患者は、8週間にわたり3週間毎に1、4、8、11日目に1.3mg/m2のBortezomibのボーラス投与、もしくは4サイクルにわたり5週間毎に1〜4日目、9〜12日目および17〜20日目の間、毎日1回のデキサメタゾンの服用のいずれかを無作為に割り当てられました。その後の治療サイクルで、各治療群とも用量を減少させた処方計画で治療を行いました。主要評価項目は、無進行期間です。所定の中間分析後、臨床試験はデータ監視委員の勧告により早期に終了しました。

Bortezomibは、TTP(HR=0.55、[0.44、0.69]、P<0.0001)および奏効率(38%対18%、P<0.0001)において統計的に見て有意な改善が見られたことを証明しました。全生存期間については、デキサメタゾン治療群と比較すると、Bortezomib治療群の患者のほうが長期にわたっていました。

有害事象は、前回報告されたBortezomibのものと同様でした。Bortezomib治療を受けた331名のなかで頻繁に報告された有害事象は、無力症状、下痢、吐き気、疲労、便秘、末梢神経障害、嘔吐、発熱、血小板減少、貧血症、頭痛、食欲不振、咳および知覚障害など。その他有害障害には呼吸困難、好中球減少、湿疹、不眠および骨の痛みがありました。骨髄抑制の度合いは中程度で回復可能でした。神経障害は緩やかに回復可能でした。心不全および潜在的な腫瘍崩壊症候群が2004年中頃に薬剤添付書の警告に追加されました。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(ポメラニアン訳・Dr.Saru 監修)


VidazaTM
http://cancer.gov/clinicaltrials/developments/newly-approved-treatments/page29

2004年5月19日にFDAは骨髄異形成症候群のすべての亜型を持つ患者のために注射用懸濁液(としてazacitidineを承認しました(VidazaTM、Pharmion社)。 承認は輸血量が減少または不要となった奏効率に基づきました。

安全性と有効性はFAB分類5タイプの分類すべての骨髄異形成症候群の患者、191名でのazacitidine治療と経過観察のみとの比較によるひとつの多施設での無作為化試験と、120名の患者で行われた2つの多施設シングルアームのazacitidine臨床試験により証明されました。

無作為化試験と1つのシングルアーム試験において、75mg/m2/日の投与量で7日間連続、28日間おきにAzacitidineを皮下投与しました。 無作為化試験の「経過観察のみ」アームの患者はVidaza治療への変更を許可されました。 経過観察のみの患者の50パーセント以上は癌の進行が始まった時点でVidaza治療に変更しました。 ベースラインにおいてAMLと診断された患者は奏効率の有効性分析から除かれました。

 臨床的効果 (完全寛解と部分寛解)はazacitidineを使用した患者のおよそ16%で見られました。 無作為にVidaza治療を施された患者 (15.7%)、経過観察群からVidaza治療に変更した患者(12.8%)、および2つのシングルアーム試験に参加した患者 (各12.7%、19.1%)は同様の奏効率を示しました。 経過観察のみの患者の中に臨床的効果は全く見られませんでした。 Vidazaで治療を受けた患者と「所見経過観察のみ」患者の間の奏効率の違いは統計的に有意でした。(p<0.0001)

効果持続期間の中央値は無作為化試験で330日間以上でした。 ほとんどの患者が試験終了時点で効果が持続していた為その持続期間を正確に評価できませんでした。 加えて効果の度合いを調べてみると、Vidazaで治療された患者の24%は、輸血の必要性の減少、血液細胞カウントの50%以下の正常化、50%以下の骨髄芽細胞の減少のどれか一つ以上が見られました。 azacitidineの主な毒性は、血小板減少症(と出血)や好中球減少症(と感染症)、そして貧血などの骨髄抑制でした。 効果の発現と共に、骨髄抑制は減少しました。

消化器症状 (吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振)、全身症状 (疲労、衰弱、熱、悪寒)、筋骨格 (関節痛、四肢の痛み)、肺(せき、呼吸困難)、皮膚と柔軟部組織(斑状出血、発疹、紅斑)が他の一般的な有害事象としてあげられます。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing informationが参照できます。
(HAJI 訳・Dr.ちゃしば監修)



ゼローダ®

2005年6月15日、FDAは、フルオロピリミジン療法のみが好ましいと思われる場合において原発腫瘍を完全に切除したデュークスC大腸癌患者の単剤補助療法として、カペシタビン(ゼローダ錠®:Hoffman-LaRoche社製)を承認しました。

デュークスC大腸癌は、癌が大腸から複数のリンパ節に転移した場合を指し、第V期大腸癌とも呼ばれます。

承認は、5-フルオロウラシル+ロイコボリン(5-FU/LV)ボーラス投与に対する無病生存期間の非劣性に基づいて行われました。2004年にFDAは、第V期大腸癌の補助療法用に5-FU/LV静注との併用で注射用のオキサリプラチン(Eloxatin)を承認しました。補助療法として、カペシタビンもオキサリプラチン+5-FU/LVの組み合わせのいずれも全生存期間の延長は認められませんでしたが、第V期大腸癌において5-FU/LVと比較すると、併用化学療法は無病生存期間の改善につながりました。医師達は、デュークスC大腸癌の補助治療にカペシタビンを単剤処方する際は、この結果を考慮するべきです。

1つの多国間ランダム化非盲検多施設共同試験で、補助療法としての安全性および有効性が実証されました。試験に組み込まれたのは、原発腫瘍を完全に切除したC大腸癌患者1987人でした。患者たちは2つの治療群、カペシタビン(1日2回1250 mg/m2を14日間投与し、7日間休息するという1サイクル21日を8サイクル繰り返す。)と5-FU/LVボーラス注射(メイヨークリニックの治療)のいずれかに無作為に割り当てられました。

中央値4.4年の追跡時に、無作為に割り当てた全患者の無病生存期間の主要評価項目の非劣性分析でカペシタビンが5-FU/LVの能動的な制御効果の少なくとも75%を維持したことが明らかになりました。カペシタビンおよび5-FU/LVの3年無病生存率はそれぞれ66%および63%でした(ハザード比が0.87、95%信頼区間が0.76〜1.00、差異試験:p=0.055)。全生存率については、無作為に割り当てた全患者の治療群間に有意な差はありませんでした(ハザード比が0.88、95%信頼区間が0.74〜1.05、差異試験:p=0.17)。

グレード3または4の有害事象の発生率はカペシタビン治療群では36%、5-FU/LV治療群では35%でした。最も頻繁に見られるカペシタビンの毒性(下痢、口内炎、吐き気および手掌-足底紅斑異感覚症候群)が現在のラベルに表示されており、症例の93%が30日以内に回復可能でした。発熱性好中球減少または好中球減少性敗血症の発生率は1%未満でした。

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報Full prescribing information が参照できます。
(ポメラニアン 訳・Dr.くま 監修)



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