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No.18 P53遺伝子治療薬Advexin 2004/6 

第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®千葉大/PR Newswire 2006/3
Introgen社Advexinが複数の癌に有用 2004/6


サイト内関連資料
No209癌の遺伝子治療の背景/MDアンダーソン癌センター


原文

第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®(Introgen社)の安全性および抗癌活性

AUSTIN(テキサス州)3月16日/PR Newswire 

Introgen Therapeutics, Inc.社(Nasdaq: INGN)は本日、進行食道癌患者に実施したADVEXINの第1/2相臨床試験で肯定的なデータが得られたことを公表した。ADVEXINを数回にわたり腫瘍内投与したところ、安全で実用化が可能であり、臨床的に活性をもつことが示された。患者10人中9人はstable disease(病勢不変)で局所的抗腫瘍効果を認め、1年全生存率は60%であった。治療後、30%の症例では複数の生検標本に全く腫瘍が認められなかった。ADVEXINは臨床試験段階にある癌治療薬で、p53腫瘍抑制遺伝子を直接腫瘍に導入するためアデノウイルスベクターを利用するものである。Introgen社との共同研究に携わっている、日本の千葉大学の研究者らが試験を実施し、そのデータがCancer Scienceの最新号に公表されている。

 Introgen社上席副社長で医療科学部のRobert E. Sobol医師は、「不応性の食道癌はきわめて悪性度の高い疾患であり、新しい治療法が必要とされています。この治療が難しい食道癌患者の集団でも、ADVEXINは大きな毒性をもたらすことなく腫瘍を局所制御する臨床活性があることを示しました」と言う。

 本試験では、食道扁平上皮癌であることが確認され、それ以上の手術が適応とされず標準化学療法に抵抗性を示した患者10人を登録した。試験登録時、5人に隣接臓器への進展が認められた。全体で6人に奏効し、1年以上安定をみた。1人は試験に登録したときには腫瘍のため嚥下不可能であったが、ADVEXINを2回投与すると液体と食事が嚥下可能となった。このほか、1人がADVEXINによる治療終了後、無進行のまま47ヵ月間生存している。ほかの臨床試験での場合と同じく、ADVEXIN療法は高い耐容性を示した。

 千葉大学医学部附属病院の教授で今回発表された報告の主筆者である島田英昭医師は、「ADVEXINは進行癌に対する単独投与での活性が認められたうえ、最近の臨床データでは、ほかの癌でADVEXINと放射線療法および化学療法とを併用すると奏効率が高いことが示されたため、食道癌でも初期療法としてADVEXINと化学放射線療法とを併用する試験を実施する必要があると考えています」と話している。

 ADVEXINとは
ADVEXINを用いるp53遺伝子治療は、癌の発生、進行および治療抵抗性をもたらす最も基本的で頻度の高い分子欠損のひとつ、p53遺伝子の腫瘍抑制機能の異常を標的とする治療法であるため、広範囲にわたる癌種に対してさまざまな臨床の場面で適用可能な分子標的治療である。

(以下略)

参考:千葉大学ADVEXIN第T/U相データ報告PDF

(Nobara 訳・Dr.くま 監修)

 


Intrgen社Advexinが複数の癌に有用

Introgen Drug Proves Useful In Several Different Cancers
By DANIEL ROSENBERG
June 4, 2004
Of DOW JONES NEWSWIRESCHICAGO

Introgen Therapeutics Inc’s(INGN)社の腫瘍抑制剤Advexinの第2相試験で、3種類の癌に有効な結果が出たと同社は述べた。

この結果は今週のthe American Society Of Gene Therapy会議で発表されたもので、この週末のASCO会議でも発表される。

200人以上のAdvexinを単独投与された進行した頭頸部癌患者の研究で、59%の病変で腫瘍増殖コントロールが得られたと、同社は述べている。

Advexinと化学療法を併用した12人の進行した乳癌患者の研究では、80%以上の女性で、腫瘍サイズが50%以上縮小した。

Advexinと放射線療法を併用した19人の肺癌患者で63%の患者で完全寛解が見られた。この数は放射線療法単独で期待された数字の3倍である。

Advexinは、単独、化学療法との併用、放射線療法との併用で用いることが可能であるこの薬は幅広い応用の可能性がある。」と、Introgen社medical and scientific affairsの上級副社長Dr.Robert Sobolは電話インタビューで述べた。

Sobol氏は、頭頸部がんでは、投与量の増量と生存期間の延長に関連があるとも答えている。

乳癌の試験では、手術で完全切除不可能な大きな腫瘍の人も多く含まれて いたが、Advexinと化学療法との併用治療後、100%の患者で完全切除が適った。

一般的に、直接腫瘍に注射されるAdvexinは腫瘍抑制遺伝子P53蛋白を供給する。P53は細胞増殖を妨げるキーであり、アポトーシス(プログラムされた細胞死)と呼ばれる、傷ついた細胞が自発的にその細胞を破壊するのを促進する。このアポトーシスのプロセスは多くの腫瘍で正常機能していない。

同社は、肺癌、乳癌、頭頸部癌他14の異なった試験でAdvexin治療を受けた445人の患者における安全性データを有している。一般的な副作用は、発熱、悪心、注射部分の痛みである。化学療法、放射線療法にAdvexinを加えても、それらの副作用を増幅させることはないと見られる。

「Advexinの副作用は一時的であり短期的、中程度から軽度である。また、標準的な化学療法や放射線療法自体の副作用に比べ非常に軽度であり、化学療法、放射線療法の副作用と一致しないために、これらの治療とあわせることが可能である。このことは、化学療法、放射線療法の毒性を増幅させずに治療効果を上げるのに役立っている。」とSobol氏は述べた。

同社は現在、再発頭頸部扁平上皮癌の2つの第3相試験を行っており、IntrogenはFDAのファストトラック認定を得ている。今年末までに最初のFDA申請を予定している。また、乳癌、肺癌でも追加試験を計画中である。

(野中希 訳)

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