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No16 Doxil (ドキソルビシンのリポソーム製剤)

● 再発卵巣癌に対するDoxilR/ジェムザールRの有効性を確認/Cancer Consultants 2006/9
 Doxil(ドキソルビシンのリポソーム製剤)


サイト内関連資料
No75 ジェムザール

原文
再発卵巣癌に対するDoxilR/ジェムザールRの有効性を確認
Cancer Consultants
 2006/9

Doxil (ドキソルビシン内包PEG化リポソーム製剤)とジェムザール(ゲムシタビン)の併用療法は、プラチナ製剤不応性の卵巣癌に対し有望かつ忍容性が高い治療法であることがオーストリアの研究者らによって確認された。本試験の詳細はGynecologic Oncologyの2006年9月号に掲載。

卵巣癌へのファーストライン治療がうまくいかなかった女性に対しては、多くの有望な薬剤があるものの、どの薬剤がもっとも有効であるか、あるいはどの投与スケジュールがもっとも効果が高いかについては一致した意見がない。Doxilは難治性、治療抵抗性卵巣癌に対して有効な単剤治療薬であり、卵巣癌に対するセカンドライン治療薬として米国食品医薬品局の承認を得ている。プラチナ製剤感受性進行卵巣癌患者に対しては、HycamtinR (トポテカン)よりも、Doxilのほうが有効であり費用対効果が高いことも、このデータによって示唆された。再発卵巣癌に対するDoxil投与の結果を掲載した(関連ニュース略)。プラチナ製剤不応性卵巣癌に対するDoxilとジェムザールの併用療法は、単独投与によるサルベージ療法より効果が高いことも、複数の第2相試験によって示唆されている(関連ニュース参照)。

オーストリアから報告された本試験は、プラチナ製剤不応性あるいは抵抗性とされた31例を登録。治療計画では6サイクル、実際の施行回数は中央値4サイクルとなった。両薬剤の用量強度平均は90%を超えた。

・全奏効率は33%。
・完全奏効率20%。
・無増悪生存期間中央値は3.8ヵ月。
・生存期間中央値は15.8ヵ月。
・主な副作用は発熱を伴わない好中球減少、手足症候群、粘膜炎であった。

コメント:Doxilとジェムザールの併用は、プラチナ製剤不応性卵巣癌へのセカンドライン療法として最適である可能性が、これらのデータによって確認された。

参考資料: Petru E, Angleitner-Boubenizeka L, Reinthaller A, et al. Combined PEG Liposomal Doxorubicin and Gemcitabine are Active and Have Acceptable Toxicity in Patients with Platinum-Refractory and -Resistant Ovarian Cancer After Previous Platinum-Taxane Therapy: A Phase II Austrian AGO Study. Gynecologic Oncology. 2006; 102:226-229.

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(Okura 訳・Maniwa Ph.D 監修)

 
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Doxil ドキソルビシンのリポソーム製剤

FDA承認薬
薬品名:Doxil (Doxorubicin HCI liposome injection)
会社名 : Alza Corp.
承認:19996

≫薬剤一般情報

Doxilが抵抗性卵巣癌治療に承認された。Doxilは、現在ファーストライン治療となっているパクリタキセルやプラチナ製剤ベース化学療法レジメンに抵抗性となった卵巣癌患者に使用される。

抵抗性卵巣癌とは、治療中、または治療終了後6ヶ月以内に進行した場合と定義する。この指標は奏効率(objective tumor response rates)に基くものである。

新指標では、Doxilは固形腫瘍に認められた最初、かつ唯一のリポソーム細胞傷害性製剤である。Doxilはもともと1995年に先のコンビネーション療法にも増悪した、またはそれらの治療に不寛容のエイズ関連カポジ肉腫の治療に承認を受けた。

≫臨床結果
Doxilの評価研究は、第3相ランダム化試験の予備結果と、再発または抵抗性卵巣癌患者の3つの第2相試験を含んでいる。抵抗性卵巣癌の第2相試験では、腫瘍サイズが50%以下に縮小した奏効率は13.8%であった。この奏効率は、第3相試験データの中間分析で裏付けられている。
≫副作用
臨床試験でのDoxilの最も一般的な副作用の報告は、白血球減少(好中球減少症)、赤血球減少(貧血)、嘔気、口内の痛み、嘔吐、下痢、便秘であった。
≫作用機序
Doxilは、静注抗癌剤であるドキソルビシンのリポソーム製剤である。Doxilは、STEALTHテクノロジーと呼ばれ、薬剤が免疫システムに認識され、取り込まれるのを巧みに逃れさせる最新の標的デリバリーシステムが用いられている。これまでのリポソームと異なり、STEALTHリポソームは免疫システムによる探知や破壊を逃れることにより、体内に長時間とどまることが可能になった。長時間体内にとどまることで、リポソームと薬剤成分が、その標的とする腫瘍に届く可能性が高くなる。
      CenterWatch Newly Approved Drug Therapies Listing

http://www.centerwatch.com/patient/drugs/dru541.html

(野中希 訳)


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