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No13 Vidaza MDS治療

VidazaNCI新規承認癌治療
Vidaza(azacitidine)(MDS治療)承認 
BiospaceBeatより 2004/5
《資料》The Medical Letter日本語版2005年1月31日号より    


NCI(国立癌研究所)新規承認治療より

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Vidaza™  2004年5月19日にFDAは骨髄異形成症候群のすべての亜型を持つ患者のために注射用懸濁液(としてazacitidineを承認しました(Vidaza、Pharmion社)。 承認は輸血量が減少または不要となった奏効率に基づきました。

安全性と有効性はFAB分類の5タイプすべての亜型を持つ骨髄異形成症候群の患者、191名でのazacitidine治療と経過観察のみとの比較によるひとつの多施設での無作為化試験と、120名の患者で行われた2つの多施設シングルアームのazacitidine臨床試験により証明されました。

無作為化試験と1つのシングルアーム試験において、75mg/m2/日の投与量で7日間連続、28日間おきにAzacitidineを皮下投与しました。 無作為化試験の「経過観察のみ」アームの患者はVidaza治療への変更を許可されました。 経過観察のみの患者の50パーセント以上は癌の進行が始まった時点でVidaza治療に変更しました。 ベースラインにおいてAMLと診断された患者は奏効率の有効性分析から除かれました。

?臨床的効果 (完全寛解と部分寛解)はazacitidineを使用した患者のおよそ16%で見られました。 無作為にVidaza治療を施された患者 (15.7%)、経過観察群からVidaza治療に変更した患者(12.8%)、および2つのシングルアーム試験に参加した患者 (各12.7%、19.1%)は同様の奏効率を示しました。 経過観察のみの患者の中に臨床的効果は全く見られませんでした。 Vidazaで治療を受けた患者と「所見経過観察のみ」患者の間の奏効率の違いは統計的に有意でした。(p<0.0001)

効果持続期間の中央値は無作為化試験で330日間以上でした。 ほとんどの患者が試験終了時点で効果が持続していた為その持続期間を正確に評価できませんでした。 加えて効果の度合いを調べてみると、Vidazaで治療された患者の24%は、輸血の必要性の減少、血液細胞カウントの50%以下の正常化、50%以下の骨髄芽細胞の減少のどれか一つ以上が見られました。 azacitidineの主な毒性は、血小板減少症(と出血)や好中球減少症(と感染症)、そして貧血などの骨髄抑制でした。 効果の発現と共に、骨髄抑制は減少しました。

消化器症状 (吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振)、全身症状 (疲労、衰弱、熱、悪寒)、筋骨格 (関節痛、四肢の痛み)、肺(せき、呼吸困難)、皮膚と柔軟部組織(斑状出血、発疹、紅斑)が他の一般的な有害事象としてあげられます。

臨床試験の情報、安全性、投与量、薬品の相互作用、禁忌などの詳細情報も利用可能です。Full prescribing information また、FDA広報もあります。


(HAJI 訳・Dr.ちゃしば監修)


Vidaza(MDS治療)承認 2004/5
BioSpace Beatより

原文

FDA、骨髄異形成症候群(MDS)にPharmion社のVidaza(Azacitidine For Injectable Suspension)を承認   
初のMDS治療薬承認

5月19日 Pharmion社は、この日、FDA(米国食品医薬品局)がMDSの5つの型全ての治療薬としてVidazaの販売を全面的に承認したことを発表した。これらのタイプには、不応性貧血(RA)(好中球減少や血小板減少を伴う場合または輸血が必要な場合)、骨髄芽球の増加した不応性貧血(RARS)、鉄芽球性貧血(RAEB)、骨髄芽球が悪性化し、かつ増加している不応性貧血(RAEB-T)、慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)、がある。Pharminion社は、数週間のうちにVidazaを市場で販売する予定。

「このVidaza承認はPharminion社にとって大きな飛躍となる。また、さらに重要なことには、骨髄異形成症候群の治療を受けている患者にとっては、新たな選択肢をもたらすであろう。」とPharminion社の社長兼代表取締役であるPatrick J. Mahaffy氏は述べた。「今日までMDSには承認された治療法がなかった。われわれは、NCI(米国国立癌研究所)、the Cancer and Leukemia Group B (CALGB)、その他の研究機関や臨床医らによって、この命を脅かす重大な病のための治療薬を市場販売まで進展させえたことを誇りに思う。」

MDSとは、正常でない機能を持つ未成熟な血液細胞が作られる骨髄疾患である。主に、60歳以上でおこりやすい。the American Cancer Society 、the Aplastic Anemia and MDS International Foundationによると、毎年10,000〜30,000人が羅患するとみられる。生存期間はMDSのそれぞれのタイプによって半年から何年にも及ぶ。

「CALGBは、この治療の開発に関するピボータル試験を行うことができたことを誇りに思う。」と、CALGBの委員長であり、シカゴ大学で医学教授兼副学部長であるDr. Richard L. Schilsky氏は述べた。「私たちは、Pharminion社と共同開発できたこと、そして今、こうしてVidazaが試験的治療薬としてでなく、認可された製品となったことを喜んでいる。また、言うまでもなく、Vidaza承認がMDS患者の方々のために、大きな前進であると信じている。」

作用機序 : 脱メチル化

Vidazaは、その細胞毒性とともに、骨髄における異常な血液形成細胞のDNAを脱メチル化、または低メチル化させる事で、抗癌効果を表す。脱メチル化することにより、細胞分化や成長を調節する役割の腫瘍抑制遺伝子が正常機能を回復すると思われる。Azacitidineの細胞毒性は、正常な成長抑制機能に反応しなくなった分裂の早い細胞を死滅させる。増殖しない細胞はVidazaに対する感受性が低い。

MDSの初の治療薬であることに加え、Vidazaは承認された初めての脱メチル化薬と呼ばれる新しいクラスの薬剤です。今後、Vidazaが効く可能性のある、他の癌においても研究を進めていくことを楽しみにしています。」とPharminion社の共同出資者で専務を勤めるJudith Hemberger氏は言った。

認可までのプロセス

Vidazaは、FDAによって希少製品指定を受け、それによって米国では7年間独占的にMDSの治療薬として販売されてきた。Pharminion社は2003年12月23日新薬承認申請を提出し、5ヶ月未満という速さでFDAに承認された。Vidazaは、2004年2月10日優先審査認定を受けた。

2003年9月に、Pharminion社は、ハイリスクMDS患者の生存期間において、Vidazaの効果とこれまでの治療オプションとを比較する第3,4相臨床試験を行った。セカンダリーエンドポイントと生存期間を調べるこの研究には、ヨーロッパ、オーストラリア、米国から350人の患者が参加し、この疾病でこれまで行われた最も大きな試験のひとつとなった。

臨床試験

新薬承認申請は、NCI(米国国立癌研究所)がスポンサーであり、Cancer and Leukemia Group B (CALGB)により行われたオープンスタディのMDS治療の第3相試験と、同じくNCIスポンサーでCALGBによる2つの補足的な第2相試験の結果に基づいている。この第3相試験の結果はJournal of Clinical Oncology 2002年5月号に掲載されている。FDAへの申請に、Pharminon社は、CALGBのデータを再収集し、再分析した。

第3相試験では、the French-American-British (FAB)システム分類による5タイプすべてのMDS患者191人におけるVidazaとサポーティブケア(支持療法)、またはサポーティブケアのみ(観察)の効果と安全性を調べた。Vidazaは、4週間毎に1日あたり75mg/m2を7日間皮下投与された。反応や有害事象に応じて投与量は調節された。経過観察グループの患者は、病状の悪化を示し、前もって決められた基準に適合すれば、Vidazaグループに乗り換えることもプロトコルにより可能とされた。この研究の主要エンドポイントは、奏効率であった。

参加した191人のうち、独立再調査(adjudicated diagnosis)で19人がベースラインでAMLであった。これらの患者は無作為の全患者のthe intent-to-treat (ITT)分析には含まれたものの、奏効率の主要分析からははずされた。全奏効率(著効、有効両方を含む)は、AML以外のVidaza治療患者で15.7%であった(AML含む全ての無作為のVidaza患者の奏効率は16.2%)のに対し、経過観察グループ(p<0.0001)は0であった。ベースラインでAMLと診断された患者同様、すべてのタイプのMDSで効果が現れた。

Vidazaに反応した患者は、骨髄芽細胞のパーセンテージが減少していたか、血小板、赤血球、または白血球が増加していた。奏効した患者の90%以上が治療の第5サイクルまでにこの変化が見えはじめた。輸血に頼っていた患者は、著効、有効の効果が現れているあいだ輸血不要であった。著効、有効であった患者の奏効期間の平均は512日、または奏効期間の中央値は330日であった。奏効した患者の75%が治療終了時にまだ部分寛解以上の状態であった。観察グループの55%がVidazaグループに乗り換えており、その乗り換えたグループの中での著効有効率は12.8%である。

第2相試験は、2つの、多施設(multi-center)、オープンスタディ、シングルアームの研究によって行われた。Vidaza皮下投与されたRAEB, RAEB-T,CMMoL または AMLの患者72人の研究は13.9%の全奏効率を示した。また、Vidaza静脈投与のRAEB, RAEB-T または AMLの患者では18.8%であった。効果は、両研究においてAMLとベースラインで診断された患者と同様にMDLのすべてのタイプの患者で示された。

有効またはそれ以上の基準には達しなかったがメリットのあった患者は「改善」とみなされた。Vidaza治療を受けた患者の24%が改善し、約2/3の患者が輸血不要になった。観察患者のうち、83人のうち5人が改善の基準に達したが、一人も輸血不要にはならなかった。3つの研究で、19%の患者が期間の中央値192日のあいだ改善の基準に達した。

これら3つの研究はどれも同じ投与レジメンを使用しており、奏効基準も同じである。奏効率は年齢、性別に関わらず同様の結果であった。

開始時の推奨投与量は、皮下投与1日75mg/m2を7日間、4週毎である。患者は最低4サイクル治療を受けることが望ましい。しかしながら、完全寛解、部分寛解にいたるには4サイクル以上受けなければならないであろう。治療は、患者が薬の恩恵を受ける限り続けられるが、患者の血液反応、腎臓毒性は監視されるべきである。投与を遅らせる、または投与量を減らすことも必要になるであろう。

重要な安全性情報

Vidazaは進行した肝臓の悪性腫瘍患者には禁忌とされる。Azacitidineの主な毒性は、血小板減少症(と出血)、好中球減少(と感染)、貧血などの骨髄抑制である。骨髄抑制は、奏効が始まると減少する。他の一般的有害事象は、消化器系(嘔気、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振)、体質(疲労感、虚弱、発熱、悪寒)、筋骨格(関節痛、手足痛、肺疾患(せき、呼吸困難)、皮膚と柔組織(斑状出血、発疹、紅斑)である。

Vidaza治療は好中球と血小板とに関連するため、反応と毒性を監視するために血液検査を必要に応じて行うべきであるが、少なくとも、各サイクルの前には行うことが必要である。肝臓数値とクレアチニン血清は治療開始前に正常に保たれていなければならない。Azacitidineは、肝臓の弱っている患者には肝臓毒性が強いので、肝臓疾患の患者には注意が必要である。Azacitidineとその代謝物は主に腎臓から排出されるので、腎臓の弱っている患者は注意深く監視すべきである。

Vidazaは胎児に害を及ぼす可能性がある。Vidaza治療中は、妊娠する可能性のある女性は妊娠を避け、また男性は子供を作るのを避けなればならない。

(野中希 訳)


《資料》
The Medical Letter
日本語版2005年5月9日号より
Azacitidine (Vidaza) for Myelodysplastic Syndrome
 シチジンのピリミジンヌクレオシド類似体、アザシチジンazacitidine(Vidaza - Pharmion;日本未開発)が、初の骨髄異形成症候群(MDS)の治療薬としてFDAに承認された。 アザシチジンは新たに合成されるDNAに組み込まれ、DNAメチル基転移酵素を阻害する。 DNAの低メチル化により、細胞分化に不可欠な遺伝子の正常発現を回復させる1,2。
 
日本語版註)5-Azacytidine 5-アザシチジン azacitidine(Vidaza [Pharmion])
 【別名】 【開発元】Pharmacia  [DBR_ID]14511-422D
 【化学名】4-amino-1-β-D-ribofuranosyl-s-triazin-2(1H)-one; CAS 320-67-2
 【承認】FDA申請=2003.12.29、FDA承認=19-May-2004、米国発売=2004.7.1 ; 【製剤】皮下注射 1 vial中 【適応】Vidaza is indicated for treatment of patients with the following myelodysplastic syndrome(骨髄異形成症候群) subtypes: refractory anemia or refractory anemia with ringed sideroblasts (if accompanied by neutropenia or thrombocytopenia or requiring transfusions), refractory anemia with excess blasts, refractory anemia with excess blasts in transformation, and chronic myelomonocytic leukemia. 【用法用量】毎日75mg/m2を7日間皮下注射する。4週毎に行う。 【作用】メチル化阻害剤;骨髄中の異常なhematopoietic細胞への直接的な殺細胞作用およびDNAのメチル化阻害を引き起こすことにより、抗癌効果を発現すると考えられる。 【特徴】MDSの初の治療薬;a pyrimidine nucleoside analog of cytidine. 【製品情報】http://www.vidaza.com/ 【添付文書】Vidaza -Full Prescribing Information[pdf] 【提携】Pharmion社はPharmacia(Pfizer子会社)から2001年全世界権利をライセンス導入 【EU】2004.9 申請 【日本】未開発 【その他】
【日本語版コメント】
 骨髄異形成症候群(MDS)は、造血幹細胞のクローン性異常による骨髄の機能異常を伴った骨髄異形成と血球減少によって特徴づけられる症候群。 原因はde novoで生ずる場合と化学療法あるいは放射線療法によって生ずる場合とがある。 多様な病態の集合体ともいうべき症候群で、輸血などの補助療法が中心となることも多く、標準的な治療法は確立していない。
- MDSは60才以上多く発症。 米国では1-3万人、EUで毎年3-4万人の新患者発生。 日本の患者数は8千人(患者装置2002)。 生存率はMDSタイプにより6か月から6年。 大半が出血と感染で死亡。 骨髄性白血病[AML]への形質変換が患者の40%に生じる。
 今回取上げたのは、骨髄異形成症候群の適応を世界で初めてFDA承認された5-Azacytidine。 昨2004年7月米国発売以来、医療機関に広く受け入れられ、売上高も2004年度(半年)$47.1millin、2005年度$229-245millionを予定。

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