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セリチニブがALK陽性非小細胞肺がんの脳転移に奏効

登録時から脳への転移が認められたALK陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、セリチニブの投与後、全身、頭蓋内、および頭蓋外の病変への奏効が示されたことが、スペイン、バルセロナで開催の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)2019年度総会で発表された第2相ASCEND-7試験の結果より明らかになった。

セリチニブは、頭部放射線療法とALK阻害剤、放射線療法単独、もしくはALK阻害剤単独の前治療歴のある患者のいずれにおいても、または放射線療法もしくはALK阻害剤による前治療歴のない患者においても効果を示した。

第2相ASCEND-7試験(NCT02336451)は、ASCEND-1~5試験で、ベースライン時に測定可能な脳病変を認めたALK陽性非小細胞肺がん患者に報告された頭蓋内病変へのセリチニブの効果を検討するために特異的にデザインされたと、テキサス大学(米国テキサス州オースティン)Dell医学部腫瘍学科のLaura Q. Chow医師は説明した。

ASCEND-7試験に組み入れる患者の要件は、WHOパフォーマンスステイタス0~2であり、FISH法でALK陽性非小細胞肺がんが確認され、新規に診断された脳転移または進行性の脳転移を有することであった。

さらに患者は、RECIST(v1.1)に基づく測定可能な頭蓋外病変を1つ以上有することが要件であった。化学療法もしくはクリゾチニブ、またはその両方の前治療を受けた患者は組み入れが認められた。

頭部放射線療法とALK阻害剤の前治療を受けた42人の患者を第1群、ALK阻害剤単独の前治療を受けた40人の患者を第2群、頭部放射線療法単独の前治療を受けた12人の患者を第 3群に割り付け、頭部放射線療法またはALK阻害剤の前治療歴のない44人の患者を第4群に割り付けた。

責任医師の評価に基づく全身の奏効率(完全奏効または部分奏効と定義)を主要評価項目とし、責任医師の評価に基づく病勢コントロール率(完全奏効、部分奏効または安定と定義)を主な副次評価項目とした。頭蓋内病変への奏効は修正版RECIST(v1.1)に基づいて評価し、頭蓋外病変への奏効はRECIST(v1.1)に基づいて評価した。

4つすべての群で高率に奏効 
全身奏効率は、1群~4群でそれぞれ、35.7% (95% confidence interval [CI], 21.6-52.0), 30.0% (95% CI, 16.6, 46.5), 50.0% (95% CI, 21.1, 78.9), and 59.1% (95% CI, 43.2, 73.7) であった。(略・原文参照)

頭蓋内評価によると、大半の患者で、少なくとも病勢コントロールに達した(略・原文参照)

結論
活動性の脳転移を有する患者のみを組み入れた本試験において、セリチニブの有効性が、他試験で報告されたように、クリゾチニブへの曝露歴の有無を問わず患者に確認されたことが著者らより報告された。これらの患者におけるセリチニブの安全性プロファイルと以前に報告された同プロファイルとの一致も指摘された。

情報開示 本試験はNovartis社から資金提供を受けた。

参考文献:1478O – Chow LQ, Barlesi F, Bertino EM, et al. Results of the ASCEND-7 phase II study evaluating ALK inhibitor (ALKi) ceritinib in patients (pts) with ALK+ non-small cell lung cancer (NSCLC) metastatic to the brain.

翻訳林 賀子

監修稲尾 崇 ( 呼吸器内科/天理よろづ相談所病院 )

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