スーテントは難治性乳癌に高い効果をもたらす

スーテントは難治性乳癌に高い効果をもたらす

キャンサーコンサルタンツ
2008年4月

米国で行われた多施設共同試験に参加した研究者らはスーテント(リンゴ酸スニチニブ)は、前治療として多くの治療を受けている乳癌に対して有効である、と報告した。本第Ⅱ相臨床試験の詳細は2008年4月10日付けのJournal of Clinical Oncology誌に掲載されている。

スーテントはfms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、Kit、血管内皮増殖因子(VEGF)、および血小板由来増殖因子(PDGF)受容体等に作用する経口の多種類チロシンキナーゼ阻害剤である。抗血管新生作用のような標的作用や癌細胞に対する直接殺傷等よって抗癌作用を示す。スーテントは、進行腎細胞癌、ならびにグリベックによる治療中に進行したか、グリベックに対して不耐容の消化管間質腫瘍に対して米国で既に承認されている。また現在、非小細胞肺癌を含む種々の癌腫に対する効果が評価されている。

本試験では、アンスラサイクリンとタキサンの併用療法が無効だった転移性乳癌患者64名を対象とした。スーテントを6週1サイクルとして4週間投薬、2週間休薬のスケジュールで投与したところ、部分奏効11%、6ヶ月以上の安定5%の結果が得られた。

トリプルネガティブ(監修 者注:エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体およびHER2のすべてが陰性である状態)およびHER2陽性の患者でも効果が認められた。スーテントは忍容性に優れていた。

コメント

スーテントは効果の期待される薬剤であり、治療時期や併用療法について多くの研究が実施されると思われる。

参考文献
Burstein HJ, Elias AD, Rugo HS, et al. Phase III study of sunitinib malate, an oral multitargeted tyrosine kinase inhibitor, in patients with metastatic breast cancer previously treated with an anthracycline and a taxane. Journal of Clinical Oncology. 2008;26:1810-1816.


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翻訳担当者 武田 裕里子

監修 島村 義樹(薬学)

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